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2/18 ニュースなスペイン語 Pintura roja:赤いペンキ

12日の小欄でも紹介したが、今月初めに、アンダルシア州カディス県のバルバテ港(Barbate)で、麻薬運搬船(narcolancha)が治安警備隊(Guardia Civil)の隊員2名(agentes)を死なせたという事件があった。

この事件に関与したとして、8名が逮捕された(arrestan)のだが、当初、容疑者らは麻薬密輸(contrabanda)については認めたものの、隊員2名を殺害したのは、当時、現場にいた別のメンバーの船だと主張し、隊員の死亡については否認していた。

ところが、だ。

捜査を進めてゆく中で、いくつかの決定的な証拠(principales pruebas)が出てきた。

ひとつが港周辺の監視カメラの映像(vídeo de las cámaras de vigilancia)。

2つ目が、事件のあった夜、現場に居合わせた人たち(testigos presenciales esa noche)の目撃証言。

そして、3つ目が、麻薬運搬船から見つかった赤いペンキ痕だ。

ペンキ跡は船先(morro)に残っていて、衝突された警備隊の巡視船(patrullera)のものと一致したという(pintura roja, compatible con la de la zodiac de la Guardia Civil que fue arrollada)。

逮捕された8名が乗っていた運搬船は4基のモーターを搭載した大型船舶(grandes dimensiones)。

目撃証言によると、麻薬運搬船は、巡視船に一直線に(sin desviar la trayectoria en ningún momento)、猛スピード(a gran velocidad)で、しかも、2回に渡り(dos ocasiones)突進していったという(embistiendo)。

衝突を起こした後、運搬船は逃走を図り(emprende la huida)、数回、付近の港に立ち寄り、容疑者らを降ろし(desembarca)、全員が徒歩で逃げた(huyen a pie)。

16時間に渡る追跡劇(persecución)の末、容疑者全員を逮捕した。

この殺人的な衝突により、巡視船に乗っていた警官2名が死亡した他、1名が重症(lesiones graves)、2名が軽症(lesiones de menor gravedad)を負った。

結局、運搬船を操縦していた(como piloto)「エル・カブラ(El Cabra)」ことフランシスコ・ハビエル・M.P(Francisco Javier M.P(写真))容疑者らは殺人罪(delitos de asesinatos)や殺人未遂罪(delitos de asesinato en grado de tentativa)などで起訴されることになり、6名が収監されることになった(han enviado a prisión)。

写真はエル・カブラ。

ちなみに、いくつかのサイトを見たが、エル・カブラの本名の苗字にあたる部分が皆、「M.P.」となっている。

日本で容疑者を報じる時、苗字が略されることはまずない。

まぁ、これも文化の違いかな。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20240216/camaras-vigilancia-testigos-pintura-roja-narcolancha-claves-del-auto-barbate/15972869.shtml