2/9 ニュースなスペイン語 Mascarilla:マスク
マスクは小欄で度々登場するアイテムのひとつ。
基本的なことを確認しておくと、「mascarilla」は「仮面」を意味する「máscara」に、縮小辞「-illa」が付いた形。
地域によっては「cubrebocas」とか「tapabocas」という語も使い、こちらは「覆う(cubre;tapa)」と「口(boca)」が合わさった形。
さてさて……。
スペインでのコロナ政策の中で、マスクの着用の義務(obligatorio)とその解除(deja de ser obligatorio)は常に話題の中心となってきた。
例えば、昨年の2月10日、屋外(entornos exteriores)でのマスク使用が、そして、それから約2ヶ月後の4月20日、屋内の大部分(mayoría de los espacios interiores)でのマスク使用が義務ではなくなった。
そして、この度、マスク政策は、また新しいフェーズを迎えた。
公共交通機関(transporte público)におけるマスクの着用義務(uso obligatorio)が8日から解除されることが、閣議(Consejo de Ministros)で承認された。即日、官報(Boletín Oficial del Estado)に掲載され、発効する。
その一方で、医療機関(centro sanitario)や薬局(farmacia)、それに、老人施設(residencia)ではマスクの使用を義務付ける措置は続行すると厚生大臣(ministra de Sanidad)のカロリナ・ダリアス(Carolina Darias)が記者会見で発表した。
なお、老人施設については、但し書きが必要で、施設の入居者にはマスクの着用義務はないが、しかし、職員や訪問者(quienes van de visita)にはマスクの着用義務がある。
これは、施設にいる高齢者が感染しやすい(por la vulnerabilidad de las personas que allí se encuentran)ためで、コロナを施設内に持ち込ませないためのもの。
ところで、スペインでのマスクを話題にするとき、どうしても、「Revilleta」を思い出してしまう。
Revilletaという造語の前半部はカンタブリア州知事ミゲル・アンヘル・レビージャ(Miguel Ángel Revilla)の名字、後半は「紙ナプキン」を表す「servilleta」。
つまりは、紙ナプキンで作ったマスク(mascarilla de papel)のこと(写真)で、決して褒め言葉ではないことは明らか。
コロナが爆発的な感染力を発揮し、世界でマスクが足りなくなった時、レビージャは紙ナプキンに耳掛けを付けた、(今から見れば、かなり)粗末な代物を州内で配給した。
今となっては、笑い話だ(し、まぁ、当時も、不謹慎ながら、笑ってしまった)が、レビージャとその周辺は、もちろん、本気だった。
こんなもので何とかなると思っていたのだろうし、こうでもしなくては、いてもたってもいられない時だった。
だから、そんなレビージャらの奮闘を笑うのは、繰り返しになるが、不謹慎だとは分かっているが、しかし、ヘンダヨ、ヤハリ。
日本でも屋外ではマスクは原則不要となっているが、まだ、着用している人たちの方が多いという印象だ。
ただ、屋外ではマスクを外している人とすれ違うことが増えたし、先日、都内の電車に乗った時、小生の目の前の7人掛けのシートの内、ふたりがマスク無しだった。
日本でもマスク無しの生活がまた戻ってくる(のかな?)。
もっとも、そろそろ、花粉(polen)もやってくるから(敏感な人はもう反応し始めているが)、もう少し付けておいたら良いと思うのだが。
写真はアンダルシア州マラガの公共交通機関の様子。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20230207/fin-mascarilla-transporte-consejo-ministros/2422287.shtml