見出し画像

4/25 ニュースなスペイン語 Juan Carlos I(4):フアン・カルロス1世(4)

上皇(rey emérito)のフアン・カルロス1世が23日夕刻、滞在先のガリシア州サンシェンショで目立った話題も残さず、バスク州ビトリア(Vitoria)へと向かった。

ビトリアへの移動について、実は、昨日の日曜日まで、明かされていなかった(no había trascendido hasta este domingo)ためか、その詳細がまだ分からない(no se han facilitado detalles) ものの、どうやら、医療関連の事由(se debe a motivos médicos)らしい。

いつ、隠遁先のアラブ首長国連邦のアブダビに戻るのかは分からないが、ビトリアの診療所(clínica privada)にしばらく留まるという(なお、なぜ、上皇がスペインを離れ、国外で隠遁生活を送らねばならないのか、などの詳細は昨年5月16〜17日や23日あたりの記事を参照)。

悪天候(condiciones climatológicas desfavorables)が重なり、当初予定していた愛船ブリボン号(Bribón)でのふたつのレース(regata)を諦め、「上皇万歳(Viva el rey)」の声に見送られながら、サンシェンショの埠頭(muelle)を後にし、プライベート・ジェット(avión privado)でビトリアに向かった。

空港へと向かう車中は、サンシェンショでの宿(alojamiento)を提供したり、いろいろなアテンドの中心となっていた上皇の友人と目されている人物ペドロ・カンポス(Pedro Campos)が同行した。

報道を見る限り、今回のスペイン訪問中、子息である現国王フェリペ6世(Felipe VI)との面会はなかったようだ。

5月に行われるチャールズ3世の戴冠式(coronación)で、上皇夫妻と現国王夫妻は再会するとされているので(4月12日の記事を参照)、今回は断念したか。

2020年8月にアブダビに移住して以来、今回は2回目のスペイン訪問。

マスコミの扱いなど、前回よりかなり質素な(discreto)訪問となった(今日、参照した記事では「帰国(regreso)」ではなく、「訪問(visita)」という語を多用している)。

サンシェンショでのヨットレースは来月以降も継続するようだが、5月28日に行われる大規模な選挙とも重なることから、その時期のスペイン訪問を上皇は見合わせている(ha evitado volver)という。

息子に好きな時に逢えず、何かの理由を付けないと祖国に戻れないとは、やはり、寂しい晩年。

写真はプライベート・ジェットを降りる上皇フアン・カルロス1世。

タラップを降りる姿が、どことなく、弱々しい。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20230423/sanxenxo-rey-emerito-ultimo-dia-regatas/2440728.shtml