11/30 ニュースな英語 Giving Tuesday:ギビングチューズデー
まずは、よく似た姉妹日のおさらいから。
ブラックフライデー(Black Friday) は感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日の金曜日のことで、今年は11月25日(金)がこれに当たる。
一方、サイバーマンデー(Cyber Monday)は感謝祭の翌週の月曜日のことで、今年は11月28日。
名称は異なるが、いずれも、クリスマスや年末の商戦を控えた11月末は消費が落ち込むので、起爆剤として導入された、大規模な安売り期間。
ブラックフライデーの方が実店舗、サイバーマンデーの方がネットなのかな…。ちょっと、棲み分けがよく分らないが、まぁ、間口を広く、いろんな層からかき集める算段だろう。
2つとも米国発信で、日本でも、近年、見聞きするようになった(が、例年、小生の財布のヒモはあまり緩まない)。
そして、これら2つの日に、10年前から「ギビングチューズデー」なる「分け与える日(día para dar)」が導入されていたというのだが、寡聞の小生は知らなかった。
今年は、昨日29日がギビングチューズデーだった。むむむ、少なくとも、小生の生活圏内では募金活動などの光景は見なかったなぁ…。
さて、スペインでは、その名も「Giving Tuesday」という団体(plataforma)が、今年で8年目となる(octava edición)キャンペーンを精力的に展開している。
団結の輪を広げていこう(Expandiendo la solidaridad)――。
こうしたスローガン(lema)のもと、Giving Tuesdayは様々な場や形で寄付(donación)を募り、今年は、ひとり平均62ユーロ(約8800円)で、60万以上の人々が参加した結果、前年度比で86%増の、4400万ユーロ(約63億円)が集まったという。
63億円!?。ケタ、間違ってないか?多いなぁ。
ひとり当たり8000円を超える寄付は、小生の正直な感覚では、かなり高額。
ちなみに去年は、ギビングチューズデー1日だけで、253ものプロジェクトを展開し、61万8061ユーロ(約8800万円)を集めたという。
コロナ(Covid-19)、ラ・パルマ島の噴火(La erupción volcánica de La Palma)、ウクライナ戦争(guerra de Ucrania)、貧困(pobleza)などの有事の際、老若男女、職業や立場に関係なく、いち早く団結する場面をよく見る。小生がいつも感心するスペイン人たちの一面。
小欄でも度々取り上げてきたが、スペイン人企業家のホセ・アンドレス(José Andrés)率いるワールド・セントラル・キッチンの活動(記事:2021年9月24日, 10月23日, 2022年3月14日, 4月18日)や臓器移植(記事:2021年9月1日, 11月17日, etc.)、そして、今回のギビングチューズデーはいずれも同根、スペイン人たちの利他の心(autrismo)が為せる技だろう。
写真は今年のギビングチューズデーの告知画面。
ちなみに、このnoteでのハッシュタグ「ギビングチューズデー」は2件、「GivingTuesday」は6件。一抹の寂しさを感じる(が、かく言う小生も昨日は「いい肉の日」という認識だった)。