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5/28 ニュースなスペイン語 Roma olía a pachulí:芳しきローマ

キザな訳を付けたが、直訳すると、「ローマ帝国はパチュリーの香りがしていた」となる。

パチュリー(学名:Pogostemon cablin)とは現在も香水(perfume)の原料として使用されている、インド原産の、シソ科の植物(らしいが、香りに無頓着な小生は、パチュリーなる香りを嗅いだことがない)。

2019年にアンダルシア州のセビージャ県にあるカルモナ(Carmona)という都市(旧称:カルモ(Carmo))で、小さな軟膏入れ(un pequeño ungüentario)が発見された。

この軟膏入れは石英(cuarzo)でできていて、「画期的な発見(hito)」らしい。

なぜか。

この軟膏入れは、セビージャ通り(calle Sevilla)の私邸(vivienda)の霊廟(mausoleo)に収められていたガラス(vidrio)製の骨壷(urna cineraria;〜 funeratia)から、布袋(bolsa de tela)に入った状態で発見された。

この骨の主は30〜40歳くらいの女性で、かなり財力のある家庭(familia de alto poder)の人だったらしい。

この女性の他にも、霊廟には、6名の骨が収められていたという。

約2000年ほど前のものと推定されているが、この軟膏入れは完璧に封をされていて(perfectamente sellado)、素晴らしい保存状態(un magnífico estado de conservación)らしい。

中には、当時の香水の固形成分(los residuos sólidos del perfume)が残っているそうだ。

今後、X線回析(difracción de rayos X)や気化しやすい物質の分析に使うガスクロマトグラフィー(cromatografía de gases)という技術を使って、香水の成分などの分析が進められるという。

現在のところ、コルドバ大学の研究で、オリーブオイルと思われる植物性のドロっとした物質(aglutinante vegetal)と香料(esencia)が特定されている。

いやはや、ロマンを感じる。

きっとオシャレな女性だったんだろう。遺族や御付きの者たちがどういう想いで、密封した香水を骨壷に収めたかを考えるだけでもジーンとくる。

写真はパチュリー。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20230525/olor-pachuli-perfume-romano-carmona-sevilla/2447495.shtml