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8/30 ニュースなスペイン語 Turritopsis dohrnii:ベニクラゲ

ベニクラゲは日本海などに生息している、体長4〜10ミリの極小のクラゲ(diminuta medusa)で、不老不死(inmortal)と言われている。

そのベニクラゲのDNA配列(secuencia de ADN)の解析(decifrar)に成功したと、オビエド大学(Universidad de Oviedo(アストゥリアス州))の研究チームが発表した。

研究結果(hallazgo)はアメリカの雑誌に掲載される。

ベニクラゲの不老不死のシステムが解明できたからと言って、即、ヒトへの応用ができるわけではない――。

研究チームのリーダーは言う。

この研究は、よく言われる、人類の夢である不老不死のシステムを解明するものではありません。本研究が目指すのは、いくつかの器官が時間軸を逆に進むことを可能にする細胞の柔軟性とその限界を理解することなんです(Este trabajo no persigue la búsqueda de estrategias para lograr los sueños de inmortalidad humana que algunos anuncian, sino entender las claves y los límites de la fascinante plasticidad celular que permite que algunos organismos sean capaces de viajar atrás en el tiempo)。

まぁ、そうだよね、冷静に考えれば。

わずか4ミリ程度のちっちゃなクラゲと人類の構造は全く違うのだから……。

しかし、次のことばに、どうしても心は弾む。

こうした知見から、日頃、私たちを悩ませる老いに関連する数々の病に対して、より良い対策を見つけられるじゃないかと期待してます(De este conocimiento esperamos encontrar mejores respuestas frente a las numerosas enfermedades asociadas al envejecimiento que hoy nos abruman)。

ここで言う「老いに関連する病」には、心臓の血管(cardiovasculares)に関わる病気、アルツハイマー病を始めとする神経変性の病気(neurodegenerativas)、そして、癌(cáncer)などがある。

構造がよく似てるが、不老不死ではない(mortal)ベニクラゲの亜種(Turritopsis rubra)と比較することで、若返り(rejuvenecimiento)に関わる遺伝子を特定したという。

普通のクラゲは、ヒトと同じように細胞や組織が老いて(envejecimiento)、やがて、死ぬ。

しかし、ベニクラゲは絶えず幼生状態であるポリプ(estadio pólipo)に逆戻りするので、生物学的には老いることがない。もちろん、自然界には捕食者(depredador)がいるので、死ぬことはある(se pueden morir)。しかし、生物学的には不老不死ということになる。

老化は、まぁ、避けようのない宿命だ。歳をとることは、正直、小生、嫌ではない。歳を重ねると共に経験や知識などが豊かになるのは良い。それに、年相応のシワや白髪も悪くない。そして、ハゲも、実は、カッコ悪いとは思わない。

しかし、御免被りたいのは、高血圧などの症状や、かすみ目とか関節痛とか物忘れなどの、命には関わらない老化現象だ。もし、ベニクラゲのエキス(?)でも飲んで、少しでも、老化によるガタが改善するされるなら、やってみたい。

君って変わらないね――。文字通り変わらないこんな人類が出現したら、それはそれで、不気味だ。

写真はベニクラゲ。赤い部分は消化器官。英語では「inmortal jellyfish(不死クラゲ)」という。ところで、幼生に戻る時って、記憶はどうなるのかしらん(そもそも、記憶はないのかな…)。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20220829/investigadores-oviedo-medusa-inmortal-rejuvenece-genetica/2399001.shtml