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8/28 ニュースなスペイン語 Mar Menor メノル湖

Mar Menorはムルシア州にある「潟」だ。Marは「海」だが、ここでは、海と一部が繋がっている「湖」のような水のたまり場だ。浅く、塩分が高い。そのため、日本語では「メノル湖」と呼ばれている。上空からみると、こんな様子だ。

そして、今、このメノル湖で「環境災害(desastre medioambiental)」が深刻だ。

魚が死に続けているのである。原因は水中の「酸欠状態(asfixia)」。

では、この酸欠が何によって引き起こされているのか。水温の上昇(temperatura de agua)とも言われているが、専門家によると、「8月の水温としてはふつう(habituales para el mes de agosto)」らしい。

そこで、現在は「人間の活動(actividad humana)」に関連しているとの見方が強まっている。

8月16日に大量の魚介類が死んでいるのが分かって以来、数千匹単位で毎日死んだ魚が浜辺に打ちあがる。環境団体(ecologistas)によると、メノル湖は「巨大な茶色のスープ(una gran sopa de marrón)」だという。そして、「約7センチ先は見えない(a palmo de distancia)」という。ちなみに、palmoは「掌尺」と呼ばれていて、「掌(てのひら)」を広げた横幅、約7.2センチくらい。英語では「パーム」と言う。

人間の活動は、具体的には、ムルシア州の「大規模農業(agricultura intensiva)」を指しているようで、「肥料(fertilizante)」を含む農業水が大量にメノル湖に流れ込み、その結果、湖内の海藻類(algas)が異常に生育してしまい、湖内の酸素を消費し、魚が酸欠になり、死ぬ。これがカラクリのようだ。

未だ、収まることのない、環境災害――。今後の進展を注視しておこう。

写真はメノル湖に打ち上げられた魚の死骸。ここ1週間ですでに約4.2トン(toneladas)が死んだという。