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習慣、慣れ、努力


記事を開いていただき
ありがとうございます!


「習慣に勝る努力なし」
とよく言いますね。

「継続は力なり」の
別パターンとも言えます。

最近もよく
「習慣化」のライフハックが
記事になっています。


とはいえ、
「習慣」はよいものとされる一方で
惰性で続けたり、形骸化する継続を
悪いものと見ることもあります。

どちらも「継続」という点では
同じもののはずなのに、
どうしてこんな違いが出るのでしょうか。

今日はそんな
「習慣」について考えてみます。


最近の「習慣」のお話は

「よい習慣を身につければ
 意志力がなくても成功できる」

という論調のものが
多いように思います。

これは、ルーティンワークや
自動化の考え方に似ています。

毎日やるとよいことを「習慣」にしてしまえば、
「よしやるぞ」という意志がなくても
続けられて、その先に成功がある。

そんな便利なものに思えます。


どうやら
「習慣」とは「意志」と関係がありそうです。

もし、毎日続けていても

毎日やる時に「よしやるぞ!」とか
「やらなくちゃいけない!」と思っていたら
それは「習慣」とは呼ばれない。

それは「努力」と呼ばれます。

つまり、「意志を伴った継続」は
「努力」なわけです。

一方で、「習慣」というのは
無意識で行われるイメージがあります。

もちろん多少意識はしているのでしょうが、
それをやることが当然になっているため
「よしやるぞ!」といった意志力は不要。

意志がなくても続けられるなんて、
夢のようですね。

アリストテレスは、
「習慣は第二の天性」と言いました。

「天性」というのは、
「生まれ持った性質」のことです。

「習慣」は先天的な性質に並ぶほど、
無意識に、自然に行うことができるもの。

そのような意味合いです。


しかし、「習慣」はどうやったらできるか
と考えると、意志が必要です。

どんな行動も、「習慣」になるまでは
「やるぞ」という意志
「今日もやるぞ」という意志が必要です。

その意志が、行動を継続するのに従って
必要なくなってくると
「習慣」になってきます。


余談ですが、
習慣の哲学的な議論では
2つの方向性が言われます。

一つは、感覚が鈍くなってくる方向です。

例えば、電車の騒音。

はじめて電車に乗った人は、
電車の走る音、話し声、イヤホンの音漏れなど
いろんな音があってストレスを感じます。

しかし、
何度も電車に乗るという経験をすると
そうした音に対する感覚は鈍くなって
だんだん気にしなくなってくる。

意識を向けないものを
何度も感じるとそこ感覚は鈍麻します。

いわゆる「慣れ」という状態ですね。


一方で、
自転車の乗り方。

はじめは自転車に乗って走る
という感覚がわかりません。

何度も転び、何度も挑戦するなかで
安定して前に進む感覚ができてきます。

そうなると、前に進むために必要な感覚は
敏感になっていきます。

ハンドルの操作感、タイヤから感じる地面
走るために必要な感覚には意識が向けられ
鋭敏になっていきます。


これが習慣の2つの方向です。

意識を向けずに続けるものは鈍麻し、
意識を向けて続けるものは鋭敏になる。

これは、一つの習慣でも起こります。

さきほどの自転車。
実は、前に進むために必要じゃない感覚は
鈍麻しているのです。

例えば、乗り始めの時は、
ハンドルの握り方、力の入れ方など
あらゆるものに意識が行きます。

しかし、「前に進む」という目的に
必要じゃない感覚は
どんどん鈍くなっていきます。

これはあくまで
「自転車に乗る」という単体の行動ですが、
同じような構図は人生にも言えます。

「前に進む」のような目的があれば、
それに必要な感覚が鋭敏になり、
必要ない感覚は鈍麻する。

ある「習慣」が悪いとされるときは、
その人が求める目的から外れているからです。

となると、私たちがまず明確にすべきなのは
やはり人生の目的であると言えそうです。

「習慣」というのは、
現在地と目的地をつなぐ「手段」でしか
ありません。

目的なしに、習慣を改善しようとしても
効果はないのです。


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