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ヤングライオンズ2020課題について

はじめに。
僕は英語が全くできないので、
認識違いなどあったらすみません。。。


質問箱にこんな質問をいただきました。

今年のカンヌライオンズの課題について、どうお考えですか?
またこれが広告業界のどういった動きや変化を表していると思いますか?

これについて、僕なりの解釈をまとめてみようと思います。

いろんな人の意見とかも見ているので
バイアス掛かっている部分もあると思うのですが、
今回の課題から率直に感じた事は2つあります。

一つは、広告という仕事の意義。
そして、もう一つが広告業界の在り方。

この二つが問われているんじゃないかなと。


まず、広告という仕事の意義について。

少し話はそれますが、
お正月にそごうの広告が話題になった時も
広告に対していろんな議論が起こったと思います。

認知がどうだ、ブランディングがどうだ、売り上げがどうだ、
とかとか。

僕自身、「広告は企業に利益をもたらすもの」として考えていて、
認知も、ブランディングも、それ以外のことも、
いろんなものが最終的に「企業の利益」というゴールにつながっていると思っています。

これ自体の考えというものは変わっていません。
企業が存続するためには利益が必要ですし、
企業が利益を出すことによって僕ら広告企業も利益を得ているからです。

ただ、もはや企業の利益を考えるだけが広告の仕事ではなくて、
社会全体の利益も考えていかなければいけない。

広告という仕事をする意義は、
本当はこういうところなんじゃないかと思う。
だからこそ、SDGsという課題に対して、
どの業界よりも率先してやっていかなければならないのだと思っています。

何より、広告という仕事の中で培ってきた業界の産物が課題解決に向けた武器になると思うからです。


まず第一に、広告の仕事はクライアントの課題解決であると思っています。
先程も描いたように最終的には企業の利益につながりますが、
「店舗への集客がうまくいかない」「ブランドをもっと知ってもらいたい」「ブランドに対するイメージを変えたい」「商品の良さが伝わっていない」など、
企業が感じている様々な課題を解決するのが僕たちの仕事です。

これをSDGsの置き換えたとき。
クライアントは世界、課題はSDGsの17の目標になると思います。
これって、多分僕らが普段広告という仕事の中でやっていることと全く同じだと思うんです。

そして、今回の課題はその中でも、
「Goal5:ジェンダー平等を実現しよう」に重きが置かれている。

多くの広告関係者がこのヤングライオンズに興味を持っていると思いますが、
ジェンダー平等を実現しようという世界というクライアントからの課題を
課題として捉えきることがまず一つ重要だと思っています。

そして、僕らは課題解決のスペシャリストとして仕事をしているわけなので、
この課題に向き合って解決を模索していくというのが広告の仕事であって、
企業の課題解決による利益創出だけではなくて、
世界の課題解決による未来創出という部分まで仕事の幅が広がっていると感じます。


そして、二つ目の広告業界の在り方について

どちらかというと、
二つ目の方が「Goal5:ジェンダー平等を実現しよう」
という課題に対して考えなければいけないと思う。

一つ目にも書いたように、
僕らの仕事を通じて課題解決に向かっていく必要があると考えています。

つまりは、広告業界を自分たちとしてみたとき、
「自分たちができていないのに、他の業界、広く見て世界に対して何がいえるの?」という話かなと捉えています。

単純に、「まずは自分たちからやろうよ!」ということです。

僕は社会人になってから広告業界しか知りませんが、
広告業界の働き方は他の業界と比べても遅れをとっていると思っています。

働く時間もそうだし、体質的なものも、ハラスメントも、
多分ひっくるめると色んな働き方を変えなければならない。

男女差別している人に「ジェンダー平等にしようよ」って言われても、
何が響く?何が刺さる?

僕らの業界がこのままであれば、やってることはこれらと同じ。

まずは自分たちの襟を正して、
それからじゃないと課題解決の提案をしたところで何も響かない。

広告業界としての在り方を見つめなおす必要があるんじゃないだろうか。


ヤングライオンズって、30歳までの人しか応募できないじゃないですか。
ある意味、これからの広告業界を担っていく人たちに対して
考える機会をもらっているものだと思っています。

上がどうとか、横がどうとか、下がどうとかではなくて、
一人一人が自分の問題として捉えないと変わっていかないと思うんです。

そんで、この30歳以下の人たちが、
10年たった時、20年たった時、30年たった時、
最低でも自分たちより下の代で働く人たちが
「ジェンダー平等」が実現された広告業界であるように、
2020年から変える動きを加速させていきたいと思う。


ジェンダー平等だけではなくて、
世界が課題として捉えているSDGsに対して
今までの広告という仕事の幅を広げて未来を創出していくことと、
そして、ジェンダー平等を含む働き方が遅れている広告業界から
変わっていくべきなんじゃないだろうか。


広告業界の力で世界が抱える課題解決を目指し、
そのためにまずは自分たちから変わっていこうよ


ぼくはそんなメッセージが込められていると受け取っています。


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