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勝手にゲーミフィケーション大賞2021特別賞受賞『TANO』インタビュー

 こんにちは。ゲーミフィケーション賢者Lv98のきっしーです。
2021年末に日本ゲーミフィケーション協会が開催した、「勝手にゲーミフィケーション大賞2021」にて特別賞を受賞した、『非接触・非装着型トレーニングシステムTANO』(TANOTECH株式会社)の紹介とインタビューの記事です。

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勝手にゲーミフィケーション大賞2021特別賞
サービス名: 『非接触・非装着型トレーニングシステムTANO
提供会社: TANOTECH株式会社

概要: 高齢者向けの非接触・非装着型トレーニングシステム。100種類を超えるコンテンツで、利用者が「楽しい」という気持ちを持ちながらゲーム感覚で自立支援を促すことができる。

受賞理由: ますます高齢化が進む日本で、高齢者向けのアクティビティを楽しく、健康寿命を延ばす試みです。楽しければ、自然に体を動かしたくなる、そして健康を維持できる。非接触型なのもウィズコロナの時代にぴったりです。

ゲーミフィケーション6要素分析
《能動的な参加》・・デモや他の人のプレイが楽しくそうなのでやりたくなる。イケメンが司会。
《達成可能な目標設定》・・分かりやすいルールや操作。1つのプログラムが短時間
《称賛の演出》・・スコア表示。ホメる画面演出。
《即時フィードバック》・・デジタルなので、画面からすぐに反応がある。
《成長の可視化》・・繰り返すうちにだんだん上手になる。
《独自性の歓迎》・・施設で実施する事で、自分が出来たことをまわりに見せる事や、主役になった気分になる。

改善提案
・各人のトレーニングログをとって、長期的な運動履歴にする。保険会社と連動して、いっぱい運動すると保険料が安くなるとか。
・イケメンが個人的にホメてくれる演出。おばあちゃん向け恋愛ゲームみたいにして継続させる。
・逆にカワイイお嬢さんが進行&ホメてくれる、おじいちゃん向けバージョンも。

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『TANO』のサービスを提供している、TANOTECH株式会社 代表取締役 三田村 勉さんにメールインタビューしました。

― 特別賞受賞のコメントをお願いします。

三田村: ありがとうございます。TANOは、センサーを使った非接触・非装着のゲーム感覚でできるトレーニングシステムです。既に150種類以上のゲームがありますが、それぞれのゲームに用途別の意味があります。

・身体を動かし動画が進むことで、景色を楽しみ、会話が弾み、運動が出来る
・シャボン玉を飛ばす
・サッカーのストラックアウトをする

現実の世界で健常者では簡単な事でも、施設や病院の中、身体に疾患のある方では叶えられない環境の方が世の中には沢山います。出来ない夢を叶える事がゲームの魅力です。
運動させるではなく、したくなる環境を作るソフトウェアであり、ゲーミフィケーション要素は盛り沢山です。今回、特別賞を頂きまして、非常に嬉しく、今後も広げていきたいと思います。

― ゲーミフィケーションとの関りは?

三田村: 高校生の時に塾ゲームという塾講師のシミュレーターを作った時、楽しみながら先生の疑似体験、教育が出来るのではとゲームには大きな可能性があると感じました。
2000年以降、鉄道の運転士向け教材を作っていた事もあり、どのようにすれば楽しく効果的な教材が作れるかを常に考えて設計していました。

― サービス開発のきっかけは?

三田村: 家族の介護を機に福祉について気を留めるようになりました。祖母が散歩時に転倒してしまい、以降「迷惑をかけたくない」と、外に出ないといいだしました。そこで外出しなくとも散歩が出来る疑似体験のシステムを作り始めようと思ったのが機会です。

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― 開発で苦労したことは?

三田村: 新しいシステムというのは、今まで無くてもやってこれた常識・文化・環境を変えていく必要があります。そこには商品だけでなく「環境を作るコトづくり」がセットになる必要があります。また、現場も利用者もスタッフも様々な環境が多いため、TANOへの要望も多くなります、いつの間にか、150種類を超えるソフトウェアになっているのも、苦労を物語っています。

― 開発で工夫したことは?

三田村: レクリエーションだけでなく、リハビリや測定、イベント、子供向け、障害向け等、メニューをカスタマイズして欲しいと言われたため、QRコードを利用してメニューを自分で作れるようにした所です。コンテンツが多い程、コンテンツを選択するのが面倒になるデメリットがあります。
内部開発はある程度のフレームワークが出来ているので数時間でゲームが作れる場合もあり、スピード感はあるかと思います。また、一部のコンテンツは現場でカスタマイズや追加が出来るものがあり、施設で改造されている所もあります。

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― このサービスの評判はいかがですか?

三田村: 良いと思います。私自身も施設やイベントで使う事がありますが、TANOがあれば、多様性や大勢を相手にもお任せ下さいと言う事ができますし、使い方次第ではとても便利だと思います。

― 今後予定しているゲーミフィケーション要素の入ったサービスはありますか

三田村: 現在、短期間ではありますが、就労支援や子供向けプログラミング教育をはじめています。私自身がプログラミングを小学生から始める事が出来たように、ゲーミフィケーションの要素があれば、小学生でも努力ではなく、楽しみながら学ぶ事が出来ると感じています。大学や企業とも連携を増やし、TANOのゲームコンテストや開発・付加サービスも連携開発できれば良いと思っています。

 三田村さんご回答ありがとうございました。日本ゲーミフィケーション協会は、これからも『TANO』のさらなる活躍に注目していきます。
(おわり)

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#日本ゲーミフィケーション協会 #勝手にゲミ ―賞2021 #特別賞 #TANO #TANOTECH
執筆:岸本 好弘(日本ゲーミフィケーション協会 代表賢者Lv98)


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