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JFCフェス開催しました!

JFCフェスとは

「JFCフェス」が11月3日に開催されました。これは2020年9月30日に出版されたJFCユースたちのエッセイ集「父の国・母の国をめぐる旅」の出版記念集会でした。コロナ禍で2年待っての開催となりました。この本は、2014年のJFCネットワーク20周年の際にJFCユースのエッセイコンテストが行われ、その時のエッセイをRay Venturaさんが編集し、「Made in Japan」として、フィリピンのアテネオ大学から英語版が出版されました。「父の国・母の国をめぐる旅」はその日本語版となります。JFCフェスについては、こちらでもご紹介しました。

 当日は、約60名の方が参加して下さいました。応援チケットをご購入された方には、当日の映像をご覧いただけるようにしますので、しばらくお待ちください。

当日の様子

 JFCフェスでは、英語版の執筆をされたJFCや日本語版の写真や表紙絵の作成に関わったJFCからの歌や詩の朗読などが披露されました。

 日本語で詩を書くのが夢だという石川健さんからは、父への想いを込めた詩と俳句が披露されました。健さんの詩集はこちらです。

 ご興味のある方は、JFCネットワーク事務局(jfcnet@jca.apc.org)までお問い合わせください。

 俳優を目指しているSeiji Macas Ikedaさんからは友人と一緒に二人芝居が披露されました。芝居の登場人物はドラックの取引に手を染め、苦境に立たされた2人の若者を描いたものでした。

 エッセイの執筆者の一人である林明子さんからは日本のパスポートを持っていても「日本人」といえる自信がないこと、こうした葛藤をしているJFCが多くいることを自分自身が語っていかなければという意思を伝えてくれました。

 同じくエッセイの執筆者の一人である津田友理香さんは、同じような背景をもつ人たちの想いを代弁するためにエッセイを書き始めたことを語ってくれました。

 16歳から詩を書き始めたというマサトさんはまだ来日して間もないのですが、自作の詩と歌が披露されました。ラップバトルが好きなだけあってタガログ語の詩のリズムが心地よかったです。

マサトさんの歌の披露

 日本語版の表紙デザインを描いた矢菅和郎さんは会場でも同じ絵を黒板に描いてスピーチをしてくれました。「真ん中に太陽をまず描いたのは、太陽はどんな人にも、日本にいても、フィリピンにいても平等にその日差しは注ぐから。そして本の表に敢えて完璧な家族を描いたのは世の中には完璧な家族はいないということを示したかったから。うまくいっているように見えても本人にしかわからないことがある」と話し、裏表紙には1人かけた家族を描いた気持ちを語ってくれました。

和郎さんが当日作成した黒板アート

 日本語版に掲載されている写真を撮った一人の竹田純一さんはフィリピンにいた時は自分の真面目な性格を「普通じゃない」と感じていたこと、来日の目的はお金を貯めてフィリピンに戻ってビジネスをする予定だったこと、しかし日本での生活が長くなるにつれ、日本が好きになり、もっと日本語を勉強して日本をもっと評価できるようになりたい胸の内を語ってくれました。

 エッセイの執筆者の一人である井上佐紀(旧姓:田中)さんからは歌の披露がありました。とても素晴らしい歌声に会場の皆が聴き惚れたことと思います。これまでの人生は困難に満ちていたけど困難に立ち向かって生きていくこと、今は針灸の勉強をしていて将来は人々の健康のための仕事に携わりたいことを語ってくれました。

 今回MCも務めた長谷川大知さんは、パフォーマーの一人でもあった石川健さんの詩「Disappointed」(失望)のストーリーをビートボックスで表現しました。「曲の内容は重たいかもしれないけど、感情それ自体にポジティブとかネガティブとかないと思っていて、どんな感情も表現されるべきだと思う」というビートボックスは迫力でした。

長谷川大知さんのビートボックス

 長谷川大知さんは、こちらの記事でも紹介しています。

 今回、1999年頃からマリガヤハウスのスタッフだった、河野尚子の前任者の松本みづほさんが参加してくださいました。最後の質疑応答の時間に、「当時マリガヤハウスで係るJFC達は、小さな子どもたちが中心でした。でも今 成長したJFC達の姿に驚きました」と話されました。改めてJFCの中心世代はユースになってきていることを感じました。
 はじめの言葉と終わりの言葉を下さったRay Venturaさんは、自分自身のストーリーを語ることの大切さや意義を語ってくれました。語ることが自分自身の気分を軽くすることつながること、また、今まで見たことのない自分の一面を発見するかもしれないと。
 とても素晴らしい会になりました。当日ご参加下さったパフォーマーの皆さん、会場にお越しくださった皆さん、そして実行委員の皆さん、本当にありがとうございました。
 
「Made in Japan」と「父の国・母の国をめぐる旅」は、ご希望される方にお渡しいたします。ご連絡は、FCネットワーク事務局(jfcnet@jca.apc.org)までお願い致します。

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