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哲学に関するメモ(12) 【日本思想】

本メモは哲学の基礎的な内容に関するメモです。


1. 風姿花伝 7項目

…年齢を重ねても生きがいや誇りを失わずに生きるためには

1-1. 世阿弥
…能の大スター、室町時代
→超美少年で教養があった、足利義満に気に入られた、華々しい少年時代
→後継者がいない
→観阿弥の教えを代々引き継ぎたい、イエのために、能という芸能のために


1-2. 能は暗い
…傷つけられて死んでしまった人間の救われない魂・心を鎮めるため
→怒り・悲しみを表現、傷つけられて死んでしまった人間を現実世界に蘇らせて供養する
→弱者に寄り添う精神・優しさが能の根本にある
→狂言は笑いを表現


1-3. 能面は怖い
…仮面をかぶる意味、人間以外の存在を示す
→人間の知識の外にある存在は怖いもの


1-4. 花
…物事をおもしろい・珍しいと思う気持ち
→花がある人、いつ見てもおもしろい・珍しい気持ちを感じる、おもしろい・珍しい気持ちを感じさせる


1-5. 時分の花
…若さによる華やかさはいずれ失われる
→若いうちに何を成し遂げようと仮初めのものだと自分を戒めなければ成長は止まる
→30代半ばまでが勝負
→30代半ばを過ぎたら若い人に花を持たせる、若者に負けないぞと若者のように振る舞っても華やかさなどないことに気づかなきゃいけない


1-6. 四季と花
…冬に春の振る舞いをする植物をどう思うか、自然な発育を妨げるとエラーが生じる、実がまずい
→四季とはライフステージ、年齢によって身の丈をわきまえられる人が名人、老いた木に花を宿らせろ、一言・一行動で心に残れなければ花がないということ
→経験を重ねた人だけが一言・一行動で心に残れる、色気や美しさ


1-7. 秘すれば花なり、秘せずは花なるべからず
…秘めるから花になる、手の内を全て晒せば花ではなくなる
→秘めないとおもしろい・珍しい気持ちを感じさせれない
→秘めないと相手が警戒して負ける


2. 五輪書 17項目

…戦いに勝つためには

2-1. 宮本武蔵
…最強の剣豪、安土桃山時代〜江戸時代
→初めての真剣勝負は13歳、そこから一度も負けない
→文化面でもマルチな才能を発揮


2-2. 五輪
…宇宙を構成する要素、仏教用語
→地・水・火・風・空


地の巻

…総論、戦いに勝つために大事なことを知って地盤を固めろ

2-3. 戦いに勝つために大事なこと
…自分の手札を整理する

→自分の切り札を絞り込む
→適したタイミングで切り札を使い切る

→勝ち筋を脳内で描き切ることの重要性を説く


2-4. 一をもって万を知れ
…1つを極めると横展開しやすい
→成功する方法を見つける方法を探すのが重要、成功する方法を探しても意味がない


2-5. 勝つために道具は全て使いきれ
…使うタイミングが命、物事には今しかないというタイミングが存在する、道具は全て有効にはたらくとは限らない
→いつも二刀流だった訳ではない、相手の力量や人数に合わせて武器の種類や長さを変えた


水の巻

…戦いに勝つには平常心を持て
→適したタイミングで切り札を使い切るには平常心が必要

2-6. 平常心を持つために大事なこと
…地道な鍛錬を積み重ねる
→遠回りなようだがこれが王道、集中状態を作れる
 


2-7. 先入観で心を乱すな
…圧倒的な敵と自分を比べるな、圧倒的な敵は油断してるかもしれない


2-8. やると決めたら余計なことを考えずにやれ
…勝つべきは昨日の自分


火の巻

…戦いに勝つには先手を取れ
→適したタイミングとは先手を取れるタイミング
→自分から仕掛けて先手を取る、相手からの仕掛けに対して先手を取る、
同じタイミングでぶつかった時に先手を取る

2-9. 先手を取るために大事なこと
…自分・相手・環境に関して徹底的にリサーチする
→自分・相手のあらゆる崩れの可能性を洗い出す
→崩れのタイミングを認知して一気に畳み掛ける


2-10. 自分の土俵で戦え
…相手の立場になって考えろ


2-11. 崩れの瞬間を狙え
…物事には崩れのタイミングが存在する


風の巻

…戦いに勝つには小手先の方法から考えずに目的から考えろ
→先手を取るには目的から考えることが必要

2-12. 小手先の方法から考えずに目的から考えるのに大事なこと
…まず自分を知る、自分を知って目的を知る
→地道に型を身につける
→型に伴う自分の考えの偏りを知る
→自分の考えの偏りをなくすために他者を知る、専門分野以外の知識を取り入れる
→目的から考えて型・専門分野以外の知識からズレを作る


2-13. 考えの偏りをなくせ
…1つの手段を絶対的なものにして追い求めない
→1つの手段を追い求めてる時点でその人の自身のなさ・心の弱さが見える
→何が起こるかわからない勝負の世界で必勝法なんてない
→自分の専門分野以外の知識を常に取り入れることが大事


2-14. 目的を見失うな
…考えなきゃいけないのは今目の前にいる敵に勝つという目的だけ
→どう勝とうか小手先の方法を考えて調整してる間に負ける
→構えは身を守るのに大事だが、構えに縛られて勝つという目的を考えなくなったら負ける
→相手が構える前に先手を取る方が自分の構えを調整するより効果的


2-15. 何事も型が大事
…基本の型を身につけて初めてズレが役に立つ
→型を身につけずにズレてるのはただズレてるだけ


空の巻

…戦いに勝つには戦いだけでなく文芸についても鍛錬しろ
→地水火風を行動に落とし込んだ後の話、地水火風を行動に落とし込めてなければ話にならない

2-16. 戦いだけでなく文芸についても鍛錬するのに大事なこと
…知的好奇心を持つ、目的を持つ
→何事も目的に繋がるのかおもしろいなと思うことが大事


2-17. 我が道を進み続けろ
…自分と自分の目的を追い求めていくと自由が手に入る
→心が磨かれて晴れわたった境地に達する


3. 葉隠 13項目

…一定の状況下において行動の根拠をどこに求めるべきか
→いつの時代も使える生き方の教え

3-1. 山本常朝
…佐賀藩士、江戸時代


3-2. 葉隠に対する誤解
…武士道論ではない、政治論ではない、戦闘哲学ではない

→武士道と云ふは死ぬことと見つけたり、極端な忠誠心を説いたため第二次世界大戦でのプロパガンダに使われる、戦後に危険書物とされる、政治論ではないが政治利用される


3-3. 信念の磨き方
…武士道と云ふは死ぬことと見つけたり、生か死かの2択でまず死を考えること
→死を推進しているわけではない、死を考えることが逆説的に生に繋がる
→毎日心を正して死を思え、今日という1日を人生最後の日だと思って生きて自分の成すべきことをやれ
→死を思って死に向かって進むときに本当の自分が見える


3-4. 死ぬ物狂い
…狂気的な集中状態
→自己保存の欲求から生まれる雑念を捨てる、生に執着しない
→そのためには死を選ぶことが必要
→大きな仕事をするには常軌を逸する必要、信念・覚悟を持った人間には何人束になろうと勝てない
→1日1日を丁寧に生きる、自分がどうありたいかを考えて日常の1つ1つの行為に美意識を持つ
→身なりを整える・道具の手入れをする・掃除をする・言葉遣いを美しくする・仕草を美しくする、いつ死んでもいいという覚悟を作るための行為、見た目を飾って自己顕示欲を満たす行為ではない


3-5. いざという時・今という時を分けて考えない
…人の一生は一瞬が積み重なったもの、ただその一瞬を生きるだけ、狼狽える必要はない、一瞬にこそ全てがある
→大抵の人はいざという時・今という時を分けて考える、いざという時に間に合わない、いざという時に他人は手を差し伸べてくれない


3-6. 七息思案
…7つ呼吸している間に決断しろ、長く考えるな
→時間をかけるほどできない理由・やらない理由を考える、時間をかけるほど雑念が多くなって判断ミスする


3-7. 大雨の戒め
…すぐ決断するための考え
→大雨なら傘をさしたり軒下に避難しながら歩いたりしても結局濡れて苦になる、ならさっさと濡れる覚悟を決めれば苦にならない


3-8. リーダーに仕えるときに求められるのは役に立つ人間
…優秀さも頭の良さもいらない、人目を引いているうちは本物ではない
→弱いリーダーの場合は精神的にサポートする
→強いリーダーの場合は問題解決・解消能力を示す
→時代の流れ・習慣・リーダーの好き嫌いを知りもせずがむしゃらに働いても役に立たない、身を滅ぼすだけ
→まずやることはリーダーが嫌うことを見極めること、リーダーに気に入られることではない
→大器晩成、結果を急がない、遅咲きと言われるくらいがちょうどいい


3-9. 結果を急ぐと
…自分の職責の範囲外のことに口を出す・ちょっとした賞賛で過信する・仕事が雑になる
→周囲に軽蔑される、人も運も遠ざかる
→知識や才能があっても人望がなければ何もできない


3-10. 知識・才能は刀
…10あるうち4くらいは鞘に納めているくらいがいい
→剥き出しだと人を傷つける


3-11. 30歳を過ぎると忠告してくれる人間はいなくなる
…同じ過ちを繰り返し自己中心的な人間になる、不確実な世界を自分1人の知識・知恵で乗り切れるはずはない
→現在の賢人から学ぶ・過去の偉人から学ぶしかない
→簡単にわかることは極めて表面的、わからないものが時間を経てわかるようになることは重要


3-12. 言葉の伝え方
…武士に二言はない、一言一言を軽んじるな・命かけろよという意味、言ったことを守れという意味ではない
→欠点を伝えて改善を促すのが奉公の基本、一言が命に関わる
→物事・人間関係がうまくいかなくなる原因の80%はコミュニケーション・言葉にある
→相手に完璧さ・期待を押し付けない・人前で忠告しない・忠告できない立場なら近しい人から間接的に伝える
→こうした配慮のない忠告は悪口と同じで相手に恥をかかせるだけ、自分の虚栄心を満たすだけ


3-13. 世の中に問題が起こると人々は噂話に夢中になる
…余計な言葉を発して敵を作り恨みを買う
→特に良くないのは他人の失敗・過ちを掘り返して世間に言いふらして自分を慰めること、日常を単調で退屈なものとしか感じれない自分を慰める娯楽
→言葉を選べる人間はどんな時代でも尊重される


4. 武士道 9項目

…侍が守った道徳規範
→武士道の精神は現代日本人の性格・価値観・判断基準に無意識に反映されている
→無意識から意識にする、原点回帰

4-1. 新渡戸稲造
…思想家・教育者、明治時代


4-2. 札幌農学校、クラークが教授だった
→眼病とうつ病を発症
→母から手紙が届く
→実家に帰る、待っていたのは母の亡骸、帰郷の間に亡くなてしまう
→親友内村鑑三からの手紙
→人生を変える本に出会う、カーライルの衣装哲学
→東京大学へ、アメリカ・ドイツへ留学
→札幌農学校の教授になる
→アメリカでの質問、日本では宗教を教えずにどうやって道徳教育をしているのか?
→日本での道徳規範とは?
→武士道やん


4-3. 知識より行動
…知行合一、知識は行動に一致させなければならない


4-4. 武士道の源泉
❶仏教
…運命を穏やかに受け入れて静かに従う心を与える
→どんな危険・災難があろうと常に平常心を保ち生に執着しない

❷神道
…主君への忠誠心・祖先に対する尊敬心・親に対する孝行心を与える
→どんな危険・災難があろうと常に忍耐心を保ち和を乱さない

❸儒教
…処世術・支配階級の政治道徳・民主的な教えを与える
→人の上に立つ者の心構えを保ち人を動かす


4-5. 武士道の7つの徳目
❶義
…自分が成すべきことを正しく判断する判断基準
→弱い人が奪われている時に行動しよう思え

❷勇
…自分が成すべきことを実行する勇気
→行動しようと思うだけじゃなく行動しろ
→勇が備わると落ち着きが表に出る
→❶❷は侍の基本条件、他者への接し方にも品性が求められた

❸仁
…弱者・敗者へ愛・寛容・憐れみを持つこと
→人の上に立つ者に求められる資質
→平家物語、熊谷直実、武士の情け

❹礼
…思いやりを表現すること
→極限まで無駄が省かれている、余計な時間と労力をかけずに思いやりを表現、優美で品がある、茶道

❺誠
…誤魔化さないこと
→弱者・敗者へ愛・寛容・憐れみや思いやりをうわべのものにしない
→武士に二言はない、約束は口頭で行う、誠の精神を信じる、日本人には契約精神がない
→なぜ契約精神でなく誠の精神を優先したか?
→名誉、命よりも大切な誇りがあったから

❻名誉
…命よりも大切な誇り
→恥の精神、人前で恥をかくことは悪いこと・恐ろしいことだと叩き込まれる

❼忠義
…主君への忠実さ
→目的を見失わないように修正すること、イェスマンになるのではない、ご機嫌とりをするのではない


4-6. 『生きるべき時は生き、死ぬべき時にのみ死ぬ、それが真の勇気である』
徳川光圀


4-7. 『慈悲は王冠より優れた君主である』
シェイクスピア


4-8. 武士道の究極の理想
…平和
→平和が目的、戦いが目的ではない
→武士道を見失うと戦争になる、平和が目的でなくなり戦いが目的になる、戦いで自分を満たす


4-9. 刀は武士道の象徴
…平和の象徴
→必要ないのに振り回すのは弱者、弱者に人の上に立つ資格はない


5. 茶の本 10項目

…茶道は道教が姿を変えたもの、宗教のようなもの

5-1. 岡倉天心
…教育者、明治時代


5-2. 文明開花
…日本の文化・アートは時代遅れで西洋が全て
→廃仏毀釈、寺院や仏像を壊して回る
→フェノロサ、古代ギリシャ・古代ローマに匹敵する文化財を守りたい、なぜ壊す?
→岡倉天心とタッグを組む
→古社寺保存法を制定、文化財保護法に繋がる
→東京美術学校を設立、東京藝術大学の前身、日本画を作ろう
→東京美術学校を追放される、政府の西洋化路線
→日清戦争・日露戦争で日本は武士道の国だと認識された、武士道も出版
→戦争という野蛮な行為でしか西洋から文明国と認識されないなら野蛮なままでいい
→日本の文化・アートを知ってもらって西洋から文明国と認識してもらえばいいか


5-3. チャは薬から飲み物へ
…8世紀、中国で優雅な遊びとなってアートの域に達した
→15世紀、日本で美を極めて茶道となった、宗教性を帯びた、不完全で退屈な日常の中に小さな美を見出して大切にする、完全なものに美を見出すのではない
→茶道は美の追求だけにとどまらない、衣食住・絵画・陶磁器・文学など日本のあらゆる文化に根付いている、宗教のようなもの
→日本の文化を知りたければまず茶道を知れ


5-4. 茶道は生きる術を教えてくれる
…茶室は人生という砂漠の中のオアシス、アート鑑賞という共通の泉を分かち合って疲れを癒す
→そのためにはシンプルで少数のモノ・色・形・音・香りがあればいい、シンプルだから1つになりやすい


5-5. あらゆる物事を相対的にみる
…正義も悪も一定ではない、正義と正義


5-6. 宗教と人生の味
…仏教は苦い、儒教は酸っぱい、道教は甘い
→道教の精神、自分・相手・社会に向き合う際にどこかに美点を見出そうとする


5-7. 不完全の美学
…物事の本質は虚の中にある、何もない空間
→茶碗の本質はチャを包む空間が存在していること、機能、デザイン・形ではない
→戦闘理論への応用、わざと虚を突かせてとどめを刺す
→アートでは虚の原理が働く、言いたいことの全てを表現せずに空白を残す、見た人が想像力で補って作品の一部になれる、考察の余地


5-8. 東洋的なアート観
…アート鑑賞に必要なことは共感すること、心が通い合うこと
→譲り合いが必要、互いに歩み寄ることが必要

→受け取る人、自分を空っぽにして向き合う、自分の思考・感想は一旦いれない、批判前提や上から目線ではない
→伝える人、自分を空っぽにして向き合う、過度な自己主張をしない、押し付けない
→きちんとアート鑑賞をできればきちんとコミュニケーションがとれる
→作品が人間的であるほど共感できる、腕より魂、技術より人


5-9. 美しく生きてきたものだけが美しく死ぬことができる
…宇宙や自然との調和の中で生きているため死を常に覚悟している


5-10. 千利休の最後の茶会
…豊臣秀吉に切腹を命じられた


6. 菊と刀 4項目

…日本人の思考パターン・行動パターンを分析
→日本人の国民性とは?

6-1. ルース・ベネディクト
…文化人類学者、レイシストという言葉を広める
→アメリカ軍の課題
❶アメリカの損害を最小限にして日本を降伏させる
❷日本を占領した後に統治する方法を見つける
→恩と恥、美意識の高さから生まれる過剰な反応
→性格の極端な二面性


6-2. 恩
…借り、負債のようなもの
→日本人は負債を返済し続けている、恩を忘れないことが美徳、他人からの施しに過剰なほど気を遣う

→日本では親への恩、親へ借りを返さなければならないという考えがある
→アメリカでは親からの愛、親へ借りを返すという考えはない


6-3. 恥
…名前に対する義理
→日本人は自分の名前に傷・汚れをつけないようにし続けている、他人からの嘲笑・否定に過剰なほどショックを受ける

→汚名返上、濡れ衣は完全に晴らそうとする
→他人からの嘲笑・否定をノイズとして無視できない
→日本では恥の文化、世間の道徳基準に反することは恥であるという文化、世間の道徳基準に従う、神道、世間の期待通りに生きると良い人になれる、すみませんという言葉で感謝する、かたじけない、感謝と恥を伝える
→アメリカでは罪の文化、自分の道徳基準に反することは罪であるという文化、自分の道徳基準に従う、キリスト教、神が見ているという視線の内面化によって1人1人が自分を律して良い行いをする、不道徳で罪の意識を感じて苦しむ、罪を告白すれば神から許してもらえて苦しみから解放される


6-4. 性格の極端な二面性
…人生曲線から考える、日本人とアメリカ人の人生曲線は真逆
→日本人の人生曲線は凹型、子供・老人が自由、体力・能力・経験があり最も生産性の高い時期に個人の選択の自由が最小化される、大人になると挑戦できなくなる、黄金期は社会のために生きろ
→アメリカ人の人生曲線は凸型、子供・老人が不自由、体力・能力・経験があり最も生産性の高い時期に個人の選択の自由が最大化される、大人になると挑戦できる、黄金期は自分のために生きろ
→性格の極端な二面性は子供時代に教育が一変することから生まれる、5歳くらいまで甘やかしで自己主張させる、6歳から甘やかしが終わって自己主張できなくなる、社会のために生きれないのは恥だ
→日本人は矛盾に折り合いをつけようと生き方を模索し始める
❶自分を押し殺してロボットのように世間の視線・期待に答え続ける人
❷立ち止まって世間の視線・期待に怯え続ける人
❸自分のルールに従って世間の視線・期待を無視して裏切り続ける人
→恥の精神から❶❷を選択する


7. 弓と禅 6項目

…無心になって求めなければうまくいく

7-1. オイゲン・ヘリゲル
…哲学者
→自己からの離脱を目指すという目的に生きる
→阿波研造に弟子入り、弓道は禅である、弓道は人間を作る修行の1つ


7-2. 不立文字
…禅は言葉・文字より体験を重視する


7-3. 射法八節
…矢を射る際の8つの基本動作
→連続した流れ、動作と動作を途切れさせない


7-4. 弓は精神的に引く
…両手にだけ仕事をさせる、全身に力を入れない
→呼吸法が大事、必要な分だけ息を吸って吐く
→呼吸が身体に伝わらない、感情は必要ない、努力していると考えること自体がいけない、呼吸だけに集中する
→トライアンドエラーは自分との対話


7-5. 離れの極意は無心
…無心で自然と生じる現象
→言語でも技術でも到達できない境地
→無心とは自分自身から離れること、目的・目標への意思を一瞬捨てて自然と一体化する瞬間を作ること


7-6. 弓道から学ぶ目的への向かい方
…目的を設定
→意思
→無心、意思を捨てる、目的から離れる
→タイミングと身体操作を自然に任せる
→目的へ、自分が目的へ向かうのではなく自分の周りの現象が目的へ向かう


8. 自分の中に毒を持て 9項目

…覚悟を決めて死・辛いこと・圧倒的な何かと対決する・弱くてダメな自分と戦え、それ以外に生きててよかったと感じることはない
→日本思想から影響を受けている部分が多い

8-1. まずは自分が弱くてダメな人間だとストレートに認めることから
…何かしら積極的になれるものが見つかる、無条件にやりたいものが見つかる
→見つかったら世間の視線を気にしない
→見つからない時もこの姿勢が大事、ダメならダメ人間でいいと思ってダメなりに自由に制約を受けずに生きようとする、見つかるチャンスが増える
→小手先のスキルや知識だけ求めても変わらないことの方が多い


8-2. 情熱を燃やせる何かが見つからない場合
…無条件で生きろ、読書をたくさんしろ
→〜したいけど〜だから、もし〜したら〜しよう、という考えを捨てる
→少しでもやりたいなら飛び込んでやる、それを繰り返すと情熱を燃やせる何かが見つかる
→読書でいろんな人との対話を繰り返す


8-3. 情熱を燃やせる何かが見つかっても続かない場合
…続かなくていい、3日坊主ならその3日間に全てを懸けろ
→続けることは大事だが、始めた瞬間に全てを懸けることの方が大事


8-4. 人と比べて自信をない場合
…自信なんてどっちでもいい、弱くてダメな自分と戦うという覚悟を決めるだけ
→現代は自信を無くしやすい、SNSで簡単に人と比べることができる・いらない情報に触れることができる
→自信に捉われてるということはありのままのダメな自分から逃げているということ、向き合うべき自分を他人についてのたくさんの情報量で隠しているだけ
→弱くてダメな自分と戦うという覚悟を決めるだけ、頭が悪くても顔が悪くても経済力がなくてもそれが自分、その現実だけは絶対的なもの
→人生の敵は弱くてダメな自分だけ、だったら覚悟を決めて弱くてダメな自分を殺し続けろ
→他人の視線なんて気にしなければ自信なんて必要ない、ありのままの自分を貫こうとするだけ


8-5. 強い意志が持てない場合
…行動しろ、行動からしか意志は生まれない
→意志が生まれない行動ならやっても意味がないからやめて行動をさっさと変えろ


8-6. 下手でいい
…その下手さを受け入れて自由に明るくやればそれが魅力に変わる


8-7. 孤独を感じる場合
…孤独でいい、自分を大事にしすぎ
→客観的に自分を見ようとしても自分を大事にしすぎている人がほとんど、あえて自分を突き放して孤独になればいい
→世界から見たら自分なんて弱くてダメな人間だとわかるのが客観的に見れるということ
→ほとんどの人間は自分を過大評価・過小評価して自分を嫌いになっている、くだらない


8-8. 幸せがわからない場合
…幸せなんてどっちでもいい
→歓喜を追い求めろ、生きててよかったと感じること、浄土教でかんぎ
→歓喜は死・辛いこと・圧倒的な何かと対決した時に感じることができる、死に近づいて初めて生きててよかったと感じることができる、安全で快適な世界に歓喜はない
→本当にこのまま誰かの期待に応えようとして人生を終えていいのか?生きててよかったと感じることができるのか?


8-9. 太陽の塔
…表のテーマ、人類発展の象徴
→裏のテーマ、人類発展の先に歓喜はない、効率・安定を追い求めていくと安全・安心を感じるため歓喜を感じることはできない
→いずれ人間は資本主義の歩みを根本から考え直さないといけない時代が来る、生きててよかったと感じれない時代、生きててよかったと感じるにはどうしたらいいか?
→万博のテーマと真逆の縄文土器をモチーフを万博のど真ん中においた

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