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音楽とプラスチック

昨年末、興味深い記事を読みました。

共に民主党の禹元植(ウ・ウォンシク)議員室が韓国環境部(省に相当)から提出を受けた資料によると、韓国の芸能事務所がCD製造に使用したプラスチック廃棄物は2017年の55.8トンから昨年は801.5トンへと約14倍も増えたという。

朝鮮日報記事より

私はKPOPアイドルのCDを初めて購入したのが2021年でした。次々にコンセプトフォトがお披露目となり、購買意欲を掻き立てられる。これはすごい商売だなと最初は驚いたものです。
私は売り上げに貢献できるほど毎回買えないのですが、お値段の割に凝ったつくりがなされているアルバムが楽しみで、何種類か購入し大切にしています。

それにしても毎回KPOPアイドルのCD売り上げには驚きます。配信やサブスク全盛期の時代になぜCD?と思ったあなた。そのCDにはサイン会応募券やメンバーのフォトカードが入っているのです。
あるアイドルのコンサートに行った時、会場の片隅でまるで露天商のようにフォトカード交換会をしているファンがいてびっくりしました。それぐらいCDを購入し、カードを持っているということなのでしょう。

でも私は彼女たち(彼ら)を否定したいとは思いません。そうやって買ってくれる熱心なファンがいてこそ、推しの次の活動につながっていくわけですから。そして、いろいろな種類があればあるほど集めたくなる気持ちもわからなくはないです。(私もちょっと収集癖あり。)

ただたくさん購入したCDのその後はずっと気になっていました。例えば段ボール一箱分CDを買って、聞きもしないCDをそのまま部屋に置いておくとは考えにくいからです。

案の定ゴミとして捨てられる。
結果韓国のようにプラスチック廃棄物の増加につながっているようです。
私もCDを捨てたことがありますが、紙とプラスチックが混ざり合っているのでいちいち取り外すのに苦労しました。

こうした問題を販売する側はどう考えているのだろうか?

これはずっと気になるところではありました。

これだけSDGsだ、CO2削減だ、クリーンエネルギーだ、カーボンニュートラルだ、プラスチックを減らそうと環境問題に大手各社が取り組み、その取り組みが株価にも影響を与えているというのに、グローバルを謳うエンタメ企業だけが蚊帳の外、というのはちょっと違うのかなぁと思っていました。

最初に紹介した記事を読んでからずっとこのことが気になっていたのですが、先日こんな記事を見つけました。

すでにこうした取り組みがなされていたわけですね。前から「Weverse Albums」があることは知っていたけどなんだかよくわからず購入していませんでした。しかしこの記事を読んで環境問題への取り組みの一環だったとわかりました。こういう取り組みがもっと周知され、広がっていくといいですよね。環境問題は私たち人類にとって待ったなしの問題でもありますから。

私もKPOPアイドルを応援している身として、推しに会えるものなら会いたい、握手してみたい、ファンミーティングに行ってみたいと思うことはあります。ただたくさんCDを買っても当たるとは限らず(追いCDしたけど当たらなかった経験あり)、たった1枚の購入で見事引き当てる人もいるわけです。(※日本での話)

日本では『積む』というのかな?これはなかなか勇気と頑張りと資金が必要です。(推しのためなら頑張れる!という人も多いのではないでしょうか?)

韓国は日本よりもいろいろな音楽番組があるし、音盤成績や音源成績など色々と重要視されます。だからこそファンは頑張るところもあるのですが、個人的には「CD」はもはや聞く物ではなく、付属の写真集が見たかったり、推しの世界観を楽しめるアート作品としての意味合いが強いです。

音楽とプラスチック、遠そうで案外身近な問題でした。そしてそれを買うためのお金についてもまた悩ましい問題だと思うので、私にも正解はわかりません。しかし推しを応援したい!という気持ちはよーく理解できます。

年寄りなので昔話をしますが、10〜20代の頃の私にとって、3000円もするアルバムを1枚買うことが本当に大きな出来事でした。発売日が楽しみで、その1枚を大切にして聞き込んでいたなぁと、この記事を書いていて思い出しました。

CDの価値やそれに対する考え方が時代によって変化していくのは当然のこと。

ただ、そこに収められている音楽の素晴らしさや無限の可能性は変わることはないと信じています。

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