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無いようである内容

先日の大雪の日に雪が積もる路上を歩きながら、傘の外に手を伸ばして、降っている雪を手のひらに落としてみました。
雪が融けて、透明になっていく時に体内で雪の冷たさに負けないようとする熱量を確かに感じました。
雨は冷たく、雪は暖かい。そんな事は以前からよく考えていました。しかし、「雪を手のひらで融かして、温もりを体感する。」
その発想はありませんでした。最近、読んだ本を読み返して、発想の元を探してみることにしました。
村上春樹訳のレイモンド・カーバーはヒットする可能性が低いのでパスです。
峯澤典子さんの「あのとき冬の子どもたち」から手に取りました。
読み始めると、イザベルのことが気になる。彼女は何をしているのだろう?彼女を待っている人といつの日にか食卓を共にできるのか?
読み進めながら、本来の目的から外れていきます。そして、次は同じく峯澤典子さんの「微熱期」を手に取りました。
旅立った旅人はどんな景色に出会うのだろう?
先日、箱根の六道地蔵や曽我兄弟のお墓がある辺りを歩いている時に山の中の大きな池のほとりにあった資料館がなくなってる事に気づきました。山に囲まれた池に面した側をガラス張りにして、休憩するのに便利な建物でした。しかし、建物が撤去されて、現在は更地になっています。
建物があった時は照明を控えめにした屋内で休憩をしても写真は撮りませんでした。更地になった現在は日陰はなく、非常に明るい印象です。建物があった時は夜に近い印象なので休憩をした。更地になった現在は明るい朝のような印象なので活動的になって雪と池と山しかない風景の写真を撮っている。自分でも不思議な化学反応が起きています。この感覚は乃木坂の防衛庁が解体されて、更地の状態の時、国立新美術館が建設される前からありました。しかし、言葉としては上手くまとめられませんでした。
好きな作品に出会えると自分の中の混沌としたものに形を与えることができる。そして、それが楽しい化学反応を起こすこともある。確かにある。絶対にあると思っている。
そんな感覚が好きで、先日は箱根の山の中で雪道に難儀して、今日は都会のジャングルで美味しいお店を探しています。
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