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大学で色彩計画の講義が始まりました!

新年度、4年制大学の非常勤講師になりました。これまでは15年間、短期大学の非常勤講師でしたが、4年制大学でも色彩学、色彩心理学、ビジュアルマーチャンダイジングを取り上げてもらい講義として設定されました!これまで4年制大学ではこれらの内容を取り上げて科目に入れてもらえなかったのです。

短期大学でも4年制大学でも変わらないと言えば、変わらないのですが、うむむむ、少し違うかもしれません。対象は2年生ですが、3年生も、4年生も大学院生にも継続的に教えることが出来ます。その辺は少し違うかもしれませんね。

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教材は3種、「プロが教える現場で役立つ色の使い方」「3色配色48」(配色見本)そして今回新たに作った「色彩学のテキスト」です。

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このテキストは8項目、

1色彩心理学、2カラートレーニング、3コンセプトカラー、4配色の法則、5カラーコーディネート、6カラーマーケティング、7環境の色彩、8日本の伝統色です。

色彩心理学は色彩学、生理学も含め、人間が色から心身にどのくらい影響を受けているのかを知ることが大事です。そこがわかっていないと色の使い方を間違ってしまい、マイナスな状況を生む可能性があります。色は個人的な趣味嗜好だけで語られるものではなく、安心安全に暮らせるか、危険回避や情緒の安定にも関わってきます。なんとなくや、流行っているからという理由では逆効果や危険をはらむ場合がありますし、企業イメージや、売上アップ等に関わるなら尚更、コンセプトカラーやカラーマーケテイングなどの分析が必須になります。

コンセプトカラーとは、その目的に応じて伝わりやすい色を選んでいくことです。色にはそれぞれイメージがありますし、意味合いや効果も違います。細かく言えば、地域性や宗教、文化でも違いはあります。そこを深く分析しながら、一番届く、伝わる色を選び、言葉や記号、数字と合わせて表現します。日本人は言葉に頼りすぎて、言葉で多くを語ろうとしますが、記憶に残りやすいのは色です。色のイメージが間違って伝わると修正に多くの時間を要します。色選びは慎重さが求められます。

このテキストに出てくる配色の法則は一般的な検定のテキストにある配色の他に、実務的に即現場で使える配色も多く記載していて演習も出来ます。色彩検定によく出てくる配色も基礎として知っておく必要はありますが、現場で実際に使えるかというと、やや疑問が残ります。このテキストでは、現場で20年以上の私の経験から提案しています。

カラーコーディネートの項目では、ファッションに関わるパーソナルカラーとインテリアカラーについて書いています。カラーコーディネートと環境の色彩に関しては、次回詳しく説明します。

色は文化芸術を語る上でも欠かせないものです。今、流行っている色、売れている色、これから売れる色だけに目を向けるのではなく、日本人の他に類を見ない程に繊細で情緒豊かな色彩に関する能力を読み解くべく、日本の伝統色も研究して欲しいと思います。そこからまた新しい文化、芸術が生まれてくるはずです。海外への発信としてもお薦めしたい分野です。

これらのことを学んだ学生たちがこれから社会へ出ていくかと思うと明るい未来を期待したくなります。色はデザイン性やトレンド性だけでなく、文化芸術、生活の安定や子育て、教育、医療にも深く関わっています。色彩教育が今後進んでいけば、日本社会に今、足りないもの、マイナイへ向かっているものがきっと変化して行きます。

このテキストは大学向けに作成していますが、もちろん、色彩が学びたい社会人の方にもお薦めできる内容です。ご興味ある方はお問い合わせください。





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