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初渡米報告

今日は呑気な旅の記録。人生で初めてあこがれの山陰地方に行きました。米子です。初渡米です。燗酒好きとしては、山陰はあこがれの地です。隠岐の海士町に住んでいる知人を土曜からの三連休で訪ねるため、金曜日前泊で米子入りの予定が、前泊の金曜日が出なきゃいけない会議になったので、その前の木曜日を休んで陸路で移動、金曜日は1日、米子のホテルでテレワークという逆転の発想で結果4泊の旅となりました。嬉しい。それにしても、なんて便利な日本になったことでしょうか。テレワーク万歳。結果、米子には2泊できました。

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この街もご多分に漏れずJRの駅と中心街は距離があります。今回は船に乗る土曜の朝の移動が楽なように駅の近くにホテルを取ります。初日は新幹線で岡山経由での米子入り、いったい何時間鉄路の上にいたことでしょうか。これが全然、苦にならないのですが。そして、夕方から街を歩きます。私は燗酒が好きですが、燗酒の蔵は島根・鳥取に集中しています。なので、鳥取に行けば、すべての人が燗酒を呑んでいて、街中が燗酒の酒場で溢れているに違いないと思ったのですが、まったく想像が狂います。ここはけして燗酒の街ではありませんでした。初日の夜にお邪魔した「桔梗屋」という燗酒総本山みたいな名酒場はありますが、あとは足で探してもなかなか見つかりません。2日目の最後の最後に、もう一本この道を奥にいってみようといって2軒目の燗酒屋「圭蔵」を見つけました。ここも良かった。自分の感覚を褒めてあげたい瞬間でした。

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繁華街の朝日町は路地とスナックの街です。街並みは寂しさもありますし、雨も降っていますが、歩いているのだけで英気が養われます。米子の人口でこれだけのスナックを成立されているということは、絶対に梯子酒文化、スナック・ホッピングの文化がある街に違いありません。でないと計算が合いません。駅前の店はそうでもありませんでしたが、朝日町の地元相手の酒場の多くは、一見お断り、県外客お断りでした。これは仕方がありません。意外と少なく感じるのは、寿司屋とラーメン屋とカレー屋でしょうか。魚が美味しい街のはずですが、町寿司をあまり見かけません。バーで聴いた話では、このあたりは回転寿司文化の街で、回転寿司が十分に美味いので町寿司が淘汰されてきているのだそうです。ラーメン屋は滅茶滅茶少ないというほどではありませんが、なかなか魅力的なのが見つかりません。バーはそこそこあります。お邪魔したバーも、とてもよい酒場でした。ほかにも行きた方バーが2軒ほど。カレー屋もあまりないのですが、2日目のテレワークのランチタイムにたまたまいったカレー屋は奇跡と感動のカレー屋でした。これはこれで別の日に書きます。あの感動を皆さんにお伝えしないわけにはいきません。

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「ラポール」という床屋がありました。ラポールとは、フランス語で橋を架けるという意味で、私たちはカウンセリング関係の初期に信頼関係を構築するといった文脈で使いますが、この床屋の名前がラポールでした。美容師と理容師の違いとして、理容師は刃物を使った髭剃りができるけど美容師はできない、美容師はまつげエクステができるけど理容師はできないというのを聞いたことがあります。最近ではダブルライセンスを狙う人増えているとか。それはさておき、冷静に考えると床屋に行くのは、顧客と理容師の間に強い信頼関係がないと怖いですね。椅子に座って刃物を持った赤の他人の前で喉元さらけ出すのですから。なので、ラポールという店名はとてもうなずけるというどうでもいいいことを考えながら梯子酒は続くのです。

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3日目の朝、境港線で境港に向かい、そこからフェリーで隠岐に渡ります。よくよく考えると、島根県である隠岐にいくのに、なんで鳥取県に前泊しているのだろうと不思議な感じになります。境港線は米子駅の0番線から出ます。水木しげるワールド満載の路線です。砂かけばばあとこなきじじいの編成に乗ります。車内放送も鬼太郎たちが語ります。最初はテンションあがりますが、ずっと鬼太郎が語るので途中の駅から少しうざったくもなります。境港は駅と波止場が一体化した街でした。魚市場はやや離れたところにあります。一番の横には新しい水産物直売センターがありました。そして、船に乗ります。

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フェリーのチケットは硬券です。久しぶりだなぁ硬券。昔の国鉄はみんな硬券だった。乗船名簿を書くのもいつ以来だろう。

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