酒場浴とマインドフルネス (2019年3月11日のブログから)
「メンタルコンシェルジュ・セミナー」でうかがった慶應義塾大学医学部精神神経科学教室ストレス研究センターの佐渡先生のお話からのブログ、もう1日続けます。セミナータイトルは、「人事担当者のためのゼロから学ぶマインドフルネス」でした。先生のマインドフルネスの定義です。「『今ここ』の体験に気づき、それをありのままに受け入れる態度および方法」。
居酒屋礼賛を書かれている浜田さんがしばしばブログの中で「酒場浴」という言葉を使っておられます。私も時折、講演などがある際に拝借して相談しています。自己紹介の部分で趣味を「酒場浴」と名乗っています。この言葉、本当にしっくりときます。多くの方に納得をいただけます。
素敵な古典酒場で、ただひたすら酒と酒肴に対峙している時間、喧噪も素敵なBGM、蔵の麹菌が下りてくるのと同じような感じで酒場の精のようなものが体と心に降り注がれるような気持になります。もちろん、仲間と行くのも、まわりのお客様やご店主・女将と話すのも「酒場浴」によいエッセンスを加えます。
「メンタルコンシェルジュ・セミナー」のセミナーで伺った話が、これにさらに理論的な背景をつくってくれました。「酒場浴」を感じているときは、一昨日のブログで書いた「マルチ・シフト」が起こっていないのがよいわけです。人の脳は注意をシフトすることによって疲労し、ストレスを感じるといいます。オフィス・ワークは「マルチ・タスク」の連続です。これは脳が注意を連続的にシフトしていることを意味します。ストレスフルなのは当たり前なのです。酒場でのゆったりした時間は、脳の注意のシフトを最小限にし、「今ここで」に無意識に集中できるという効果があるのかなと思います。ですから、私もよくやってしまいますが、酒場でスマホを頻繁にチェックするのは、とてももったいない時間の使い方なのかと思います。スマホのチェックは、脳の注意のシフトを頻繁に発生させる行為です。スマホが私たちのストレスを増しているというのは、こういうところからも説明ができそうです。
「酒場浴」の魅力を多くの方にお伝えしたいです。浜田さんもブログの中で、少し「酒場浴」とマインドフルネスの関係について書かれていたことがありましたので、一度、ご相談してみようかな。
昨日と一昨日のブログに関連事項があります。ご参考にされてください。
3月8日 マルチ・シフトがストレスを招く
3月9日 「することモード」と「あることモード」
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