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569 COTEN 深井さんの「認知の精度を上げる」とWebコンテンツの目指す方向。(稲田)2024/6/11

株式会社COTEN 深井さんの『なぜビジネスパーソンに人文知が必要なのか?』が興味深かったです。以下、部分的に引用します。

今の時代はどうなのか?というと、一言で言うと「歴史上、もっともスピードが早く変化している激動の時代」と言えるでしょう。

「情報の伝達スピードが桁外れに早くなっている」という状態では、ボトルネックは完全に「人間の認知」になっています。

情報の伝達スピードよりも、情報を知ってそれをどう処理するのか、何を考えるか、バイアスをかけずにどう認知するのか?など、情報を受け取る側の人間の問題の方が大きくなるわけです。

政治だけではなくて経済も同様ですし、経済でも世界全体の経済と、読者の方の業界の話の両方で必要になります。情報が伝わってくる速度が早く、世界の変化のスピードが凄まじい今、「情報をなるべく早く取得する」と言うことにはあまり価値がありません。むしろ「情報を受け取った時の、自分の認知の精度を上げる」ことの方が大事なんです。

詳細はぜひ読んでいただければと思いますが、大いに納得な内容でした。

「情報をなるべく早く取得する」と言うことにはあまり価値がありません。むしろ「情報を受け取った時の、自分の認知の精度を上げる」ことの方が大事なんです。

Web制作を生業としている者として一番響くのはやっぱりここで。当然ですが、Web自体に価値はそんなにありません。コンテンツに価値がある。それはどの制作会社もわかっていることなのですが、その価値が変容している。テレビや新聞・雑誌といった旧メディアと比べて圧倒的に速度と鮮度で勝るインターネットコンテンツは大いに陣地を広げたわけですが(それにより情報のジャンクというかコンテンツ・デブリも大いに拡張したわけですが)、「だから良い」という季節はもう終わってしまって。

速度や鮮度だけではない「価値あるコンテンツ」が企業のWebサイトにも必要だし求められるようになりました。それは分かる。でも、価値あるコンテンツって?というところで制作会社はうーむと悩む訳です。Web制作会社で働く人々は「Webを作れる人」ではありますが、「コンテンツを作れる人」とは限りません。コンテンツの箱を作る人なのに中身のことはよく分からないという状況が露呈しつつあります。皮肉なことに。

Web制作会社をめぐるそんな状況を鑑みると、COTEN 深井さんが提示する「情報を受け取った時の、自分の認知の精度を上げる」は大いにヒントになり得ます。企業のWebサイトに訪れてくれた人々が「認知の制度が上がった」と思ってくれるコンテンツはどんなものなのか。まだまだ見当もつきませんが真剣に模索するに足るテーマだと思います。

株式会社COTEN

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