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大手食品メーカーA社がJBAに社史作成を依頼した理由とは?―コンサルライターだからできること、JBAだからできることー

0.02% ーー 創業した企業が30年続く確率だ。そんな中、誰もが知る大手食品メーカー、A社は創立100周年を迎える。30年続く企業すら一握りの中、100年の存続は奇跡と言っても過言ではない。偶然だけでは成し得ない偉業。もちろん、成功ばかりではなく、たくさんの失敗を乗り越えてきた歴史がある。それを風化させてはならない。企業を支えた数々の立役者たちの遺伝子を残すべく立ち上がったのが、創業~現在までの歩みをまとめる周年社史プロジェクトだ。学びを後世に繋げ会社の勢いをつけるきっかけになるような社史を作りたい。そんな想いを持ったA社に、プロとして社史の編纂を任されたのが我々JBAである。
今回は、このプロジェクトに現在進行形で携わっている2人にインタビューをしました。"コンサルライター" の作る社史とは?社史作成の過程で大切にしていることは?歴史ある大手企業がJBAに社史作成を委託した理由とは?新人ライター青山が本プロジェクトに関する純粋な疑問をぶつけてみました。(ライター:青山)

上田孟文
JBA社員。入社5年目のコンサルライター。JBA入社前はメキシコで、たこ焼き店を起業し数店舗まで拡大、数多くのビジネスを成功させて帰国。
今回のプロジェクトでの役割:A社社員へのインタビュー・社史執筆

樋口満里奈
JBA学生インターン。入社1年半のコンサルライター。修士課程に進んだ後、研究に生きる、研究が生かせるアルバイトがしたいと考えJBAに入社。
今回のプロジェクトでの役割:社史執筆

01 / コンサルライターが書く周年社史

ーーまずはお二人の役割を教えてください。

上田さん:プロジェクトにアサインされてすぐはインタビューに行って、今は執筆がメインですね。今回僕たちが作る社史は、2つの部から構成されていて、私は両方の作成に携わっています。"1部" は、起こった出来事をそのまま年表のようにまとめるもので、"2部" は、重要なエピソードを当時の気持ちや情景を含めてストーリー仕立てにまとめる構成です。

樋口さん:私は今、2部の執筆を進めています。明確な理想形がないところからのスタートなので、他のプロジェクトメンバーと見本を集めたり話し合ったりして、まとまった意見をお客様にお伝えして。執筆イメージもお見せしながら、まずは目線合わせている、という段階です。

――なるほど。お2人が作成にしている社史は、ただ歴史を整理するだけのものではなく、"コンサルライター" ならではの社史、という感じですね。

上田さん:コンサルライターの仕事は、"書くこと" を手段として、企業が目標達成をするために必要な社員の行動を後押しすることです。

樋口さん:上田さんの仰る通りですね。多くの企業にとっての目標は、経営状態改善です。そのために現状を整理して、何が足りていないか、達成するためにどんな情報を届けたらよいかを考えて、文章を書くのが我々の役目です。今回のプロジェクトで求められているのは、過去の成功や失敗から得られた学びを、これからの時代に生かしたいというA社の目標の繋ぎ役となる社史。だからこそ、ただ歴史を整理するだけじゃだめなんですよね。

――でもぶっちゃけ、それって難しくないですか?経営状態の改善に繋がる社史ってどんなものか皆目見当もつかないんですが。

樋口さん:業績を上げる社史、と考えると難しいかもしれませんね。もう少し細かくお伝えすると、実は、私たちが目指しているのは「繋ぎ役となる社史」作りなんです。社史が経営を改善するのではなく、あくまで経営を改善するのは「社史を読んだ社員」です。そのために私たちは、社史で社員の意識を変え、挑戦のきっかけをつくることを目標にしています。

――具体的にされている工夫はありますか?

意識を変える前提として、まず社史を読んでもらうことが第一関門。私は "文章を読むためにかかるコスト" よりも "文章を読んだ後に得られるベネフィット" が大きいと判断されたときにはじめて記事を読んでもらえると思っています。なので小見出しでベネフィットを強調したり、極限までエッセンスを絞って短くすることで読むコストを減らしたり、いろいろな工夫をして、最適な形を模索しています。

02 / 社史と“情報”

――今回のプロジェクトでは、実際に約100名のA社社員の方にインタビューされて情報収集をされたとお伺いしましたが、相当大変だったんじゃないですか?

上田さん:正直大変でした。インタビューは、実は事前準備がとても大切なんです。その方のご経歴から、現在の仕事内容、同じ職場の方はどんな話をしていたかなど、周辺情報を調べ上げて、それらを基に仮説を立てる。そこから質問を考え、インタビュー当日の話の流れを想定するところまでやって準備完了です。インタビューの場を最大限活用するために、調べればわかるような事実ではなく、現場のリアルな雰囲気を引き出したいんです。そのためには、徹底的なインプットは欠かせません。何もわからない状態でインタビューすると、余計な説明をさせてしまうことになるので、綿密な事前準備をしてからインタビューに臨んでいました。

――それだけの情報が詰まった取材となると、整理してまとめるのもまた大変そうです。

樋口さん:私はインタビュー音源をいただいて記事を作っているのですが、最近だと、一つの記事を書くために、「確認しておいてね。」って渡された音源が、計20時間ぐらいあって(笑)。

――20時間!すごい量ですね…。

樋口さん:良くも悪くも「ついにきたか…。」っていう気持ちでした(笑)。でも実際に聞いてみるとすごくおもしろいんですよ!当然ネットには載っていないような、当時を乗り越えてきた達人たちの生の声が聞けるのは、私自身もすごく学びになって。また、何人ものインタビューを聞いていると、段々情報と情報が繋がりながらタテヨコに広がっていって、時代の情景が見えてくるんですよ。まるで歴史ドラマを観てるいたいな感覚で、本当におもしろかったですね。

――その膨大な情報をインプットした後は、どのようなことを考えながら社史を執筆していますか?

樋口さん:普段の執筆に求められる、“3つの視点”にプラス1視点を持って執筆しています。3つの視点とは、経営を改善するための“経営者としての視点”。そして“伝え手の視点”。インタビューにお応えいただいた社員さんや、広報担当者さんの視点です。最後に“読者視点”。これらに加えて、今回のプロジェクトでは、“第三者の視点”というものを持つように心がけています。外部からA社を見たときのピュアな視点。情報を解釈する上で常に意識するようにしていますね。

上田さん:第三者の視点の重要性は、A社がわざわざJBAに社史作成を委託している点にあるんですよね。別に、A社の社史作成はA社自身でやっても何の問題もないじゃないですか。でも、あえて外部に委託した。そうすることで外部からみたA社という客観的な視点が取り入れられるからだと思うんです。そして、名だたる大手企業じゃなく、あえてJBAに委託していただいたことからも、新しい風を吹かせたい、という気概を感じますよね。

03/社史を読んだ先にある変化を見据えて

――社史を書くときに、何か意識されていることはありますか?

上田さん: "学びがあったな" "おもしろかったな" で終わる社史ではなく、実際に行動に繋がるような文章を意識しています。今回のプロジェクトで言うと、A社の社員の皆さんは、自社の経営を改善するためには、新しいことにどんどん挑戦していかないといけないと薄々気づいていらっしゃると思うんですよ。そして、挑戦したいっていう気持ちもある。ただ、挑戦すると言っても、やり方がわからないから一歩踏み出せないんですよね。自社のどのリソースを使ってどう生かせるか、どこまでの挑戦なら踏み込んでやっていいのかがわからない。だから私は、社史を通して "挑戦の幅感" をお伝えしたいんです。A社が過去にどんな挑戦をしてきて、どんな失敗があったか、それをどう乗り越えたかを社史としてわかりやすく提示できれば、挑戦の仕方を学ぶことが出来ると思うんですね。

樋口さん:私は、読んだ3秒後に人を動かせる社史かどうかを意識しています。「今のままじゃ駄目だ」と、衝撃の稲妻が走るような文章を書きたいと思っています。ただ、難しくて。変わらない方が楽っていうのはもう人間一般のことなので、難しいのは当たり前なんですけどね。実際にA社からも、「読んで心が重くなる文章にしてください」という要望があったので、試行錯誤している最中です。
 

04/熱量・活気がある環境

――上田さんは社員、樋口さんは学生インターンという立場ですが、共にプロジェクトに取り組む中で社員と学生の間の立場の違いってあったりしますか?

上田さん:今回のプロジェクトでは、実際にクライアントの方に対して対応するのは社員だったけど、そこから持ってきた情報を駆使してどのようなコンテンツを作るかとかそういう実行には学生も携わっています。完全に切り離されているわけではなく、僕ら社員は、樋口さんみたいな学生インターンの人から「こういうコンテンツがつくりたいのでもっとこういう情報取ってきてください」と言われることも全然あります。社員と学生が一緒にやっているっていう感覚です。だから“差”じゃなくて“レイヤーの違い”くらいに僕は捉えています。インターン生も社員と同様のパートナーだと思っています。

樋口さん:私も同じような感覚です。例えば1個目標があったときに、達成するために意見を出し合う場では、結構対等に意見を聞いていただける感覚があります。それいいねとか、ここはもっとこうしたほうがいいんじゃない?みたいなフィードバックも相互にしますし。社員だから、学生だから、とかじゃなくて、個人として向き合ってくれる環境だと思います。
 

05 / JBAで "圧巻の人財" を目指しませんか?

――ずばり、JBAでインターンをする利点とは?

上田さん:あらゆるビジネスで必要とされる、“無意識の言語化”ができるようになることですかね。特に周年社史事業は、長年言語化されてこなかったものを一つ一つ言葉にして、歴史を可視化するので、かなり大掛かりな仕事です。学生の段階でこのようなプロジェクトに取り組めるのは、大きな成長になると思います。

樋口さん:大体どこの企業でも、理念とかビジョンを掲げているじゃないですか。でもそれ、本当にできているの?本当に大事にしているの?と感じることってよくあるんですよね。その点、JBAは理念を本当に大事にしているなと思いますね。"圧巻の人材を目指す" というのは、自分にしかできないような仕事をする、あなたに頼んでよかったって言ってもらえるような仕事をするっていうことだと解釈しています。実際、今回のプロジェクトでも、私の強みを生かした、自分にしかできない仕事を任せてもらえているという感覚があります。その分責任は大きいですが…。また、お客様にとっての圧巻のパートナーであることにも本気の会社です。私が「こうするのがいいんじゃないか」と提案したときに、社員さんから「それは無理だよ」と頭ごなしに否定されたことが今まで一度もなくて。みんなで最適解を突き詰めて、一人ひとりの力としても集団としても "圧巻の人材を目指す" という理念は浸透しているなと思います。だから、JBAの理念に共感できる人なら、実際に入って後悔することはまずないと思います。お待ちしております!(笑)

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