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2021/06/24 「生理」という自分がわからない世界を理解する

最近話題になっている女性の「生理」の話。

僕は男性なのでこのつらさは一生わかりません。わかりようがない。

だから100%理解してこの文章も書いていません。失礼があったらごめんなさい。男性視点でどういうことか書いていきます。

※この記事は特に男性に読んでいただきたいですが、女性目線で足りていない部分などあればコメントいただけたら嬉しいです。

初めてわかった現実

これは個人差あると思うのであくまでうちの話です。

僕の妻は「生理が重い」タイプの人間です。その日が来るとしんどい、どころか、その前から気分の落ち込み、情緒不安定、体調不良などがやってきます。

家事なんてもちろんできません。子供がいれば部屋はどんどん荒れていくのでその荒れた部屋を見てさらに気分が落ち込んでいくようです。場合によっては料理もできないのでデリバリーにしたりお惣菜を買ってきたりします。

PMS(月経前症候群)という診断がついて薬を飲んでからはだいぶ楽になったようですがそれでも調子が良い時と悪い時があります。

本当に気分の波が大きくて、でも何もできない自分がいて、どうやって支えたらいいのだろうというタイミングもあったし、できていない自分を責められて逃げたくなる時もありました。

お金でははかりきれない負担

記事ではナプキンの負担について書かれていました。確かに「生理という現象に対応する」という意味では図に書かれているような購入できるもので換算できると思います。議論の軸もどれだけ経済的負担があるかということですので正しい計算だと思います。

ただ、世の中の「理解できていない人(主に男性)」に感じてもらいたいなと思うのは、この金額以上に

「人生の時間と精神を削っている」

という現実があります。

男性の僕なんかがいうのもどうかと思いますが、

「毎月1週間必ず体調不良・情緒不安定がきて、何もできなくなる。お金を払ったからといってなくなるわけではない。」

というのが来る。もちろん生理用品や薬などを揃える必要もあるけど、料理ができなければ誰かに頼る(場合によっては惣菜やデリバリー)、掃除ができなければそれも誰かに頼る(場合によっては外部に委託)、仕事をしていればそれもできなくなる。

その辺の病気よりも重たい症状なのに当たり前すぎて議論になることが少ない。でも誰かに頼らないといけない。でも頼るのも、という悪循環。

お金では「一時しのぎの対処」はできるけど、「解決」はできないのです。

男性は無力

そんなのパートナー間で家事分担して男性が家事してあげたら大丈夫じゃねとか思った男性がいたらよっぽど普段から相当家事をされているできた男性か、何にもわかっていないやつ(昔の僕含めほぼ全ての男性が該当:僕調べ)かどっちかです。

前述の通り「解決」はできないわけです。そして男性には「理解」もできない。

「生理なんて甘えだ」なんていうクズは論外ですが、優しさを見せるだけで何もしなかったり経済的なフォローができないのもどうかと思うし、それで労っていれたとしてもその瞬間ドヤ顔するのもカッコ悪いです。

男性にできるのは、理解することに早々に白旗をあげて、できることをしてあげるだけ。

機嫌が悪くて何か強く当たられても一旦受け止めましょう。全てはホルモンバランスのせい。相手は悪くない。何かができていないことを不満に思ったりする前に、自分がそれを代わりにやるか、誰か別の人にお任せしましょう。

ちなみにパートナーの女性のタイプにもよりますが、男性が普段家事をしないタイプ(つまり僕です)であれば、その時だけ急にイキがって家事をするのはやめましょう。だいたい女性の方が気になって全く休むことに集中できません。この辺は闇が深いので細かくは書きませんが、男性には自分が風邪をひいてしんどいときに「代わりに出勤するね」、と言われる感覚をイメージしてもらえたらと思います。

料理などお金で解決できるところはすぐにお金で解決しましょう。スピードが大事です。相手にとって「どうしよう」という瞬間が全てストレスです。即決即行動。

薬や生理用品などにお金がかかるのはマイナスをゼロに近づけるための必要経費。そんなに色々必要なのか?って男性目線で感じたことありますけど、結論議論の余地なしです。お金に余裕がなく、経済的な話をしたければ、そこからデリバリーにするか自炊するかの選択肢などの検討しかないです。

分かり合えない問題

ちょっと話が脱線しましたが、この話は要はパートナー間の話の中でも、お互いわかりあうことが不可能に近い難しいパターンです。

だから分かり合えないことを前提に、目の前で起きていることだけじゃなく「実際はもっとしんどいことなのかもしれない」、「今回は前回と違うかもしれない」など男性側も想像力を膨らませて臨む必要があると思います。

そんな毎月来ることでそこまで真剣にならないといけないの?という方もいるかもしれませんが、毎月来るからこそ惰性で受け止める状態にならないように気をつけないといけない。

突然食中毒になった人には優しくできるのに、毎月同じようなレベルの苦しみがやってくる女性に優しくできない人は意外と多いです。僕も過去の自分を殴ってやりたい。

いや忙しいしそこまで気を回すこと難しいよという人もいると思います。でも自分が持病で毎月お腹が痛くなる期間があったら「痛い」と言いたいし、労って欲しいと感じますよね。それと同じ、というと失礼ですが、それ以上のことが起きてます。


ここまで読んでいただいてまだ「たかだか数百円」と考えている人がいたら周りの仲の良い方にも聞いてみるのがいいかもしれません。僕自身ももちろん理解が全然足りてないと思いますし、知っているサンプル数も多くない。だから男性の認識がこんなもんなんだ、という例としても一度発言してみたかったのもあります。

女性の中には今はそこまで重くなくても、どこかのタイミングで急に重くなる方もいます。だからお金で解決できる範囲もそうだけど、それだけ時間と精神を使うものだし、わかりあう・分かり合えないの次元ではない。男性として下手な知識だけで理解できた気になることよりも、そうなった時に自分が何ができるのかを想像してみるのも大事だと思います。(大抵の女性は「(口よりも手を動かせ)」って多分思ってる。)


最後にこれは女性の方にもお伝えしておきたいのですが、男性が何もしないのは、「何もわからない・どうしたらいいかわからないから何もできない」というのもあります。単に自信がないのです。理解できないものは先回りしてやるなんて無理です。

だからパートナー間で女性の方にそういう時何して欲しいか先に話し合っておくのも大事です。「俺がやってやるぜ」ではなく、あくまで「何も理解できず、何も気を回せない男性にできること」を考えておくと、少しだけ世界が平和になるかもしれないのです。

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