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やっぱり苗字は変えたくない。21歳、わたしの結婚観。

今日10月9日、橋本女性活躍担当大臣が来年度からの新しい男女共同参画基本計画に、選択的夫婦別姓の実現に向けて検討を進める方針を盛り込みたいという考えを示したというニュースが飛び込んできた。見直しは5年ごとなので杞憂に過ぎないかもしれないが、これを機に自分の苗字と向き合ってみたいと思う。

好きな人の苗字に憧れた子ども時代

幼いころ、好きな人の苗字に自分の名前をくっつけて、友達とキャッキャと騒いだ記憶がある。当時は好きな人と結婚し、その人の姓を自分が名乗ることに何の違和感も感じていなかったし、むしろそれに憧れていた。

当時仲が良かった数人の友人グループで誰が一番最初に結婚するかなんて話をしょっちゅうしていた。それぞれの好きな人の苗字と、自分の名前を組み合わせてお互いに呼び合ったこともある。あの頃の私たちにとって結婚して自分の苗字が変わることは絶対条件で、憧れるべき事象だったのだ。

あれから10年経った今

21歳大学生の今、昔の友人グループのうちの一人は結婚し子供も授かった。当時の私たちの予想は外れた。幸せそうに過ごしているし、あまり子供が好きじゃない私でも、知り合いの子どもは驚くほどにかわいい。

しかし私はこの10年間で、絶対に結婚したくないというわけではないがあの頃の憧れは確実に失った。結婚することで保険だったり住居だったり(もしかしたらビザだったり)得することがいくらかあれば結婚という制度を利用するのは悪くない。その上で結婚したい人が現れたら結婚してもいいと思っている。ただ、失った憧れの代わりとして絶対に譲りたくないことが二つできた。

1.子どもは出来れば生みたくない、生むとしても一人まで

金銭的な問題ももちろんあるし、自分の人生の確保という意味にしてもそうだ。そして先ほどもすこし述べたが子供はそんなに好きじゃない。

例えば長男長女の組み合わせで子供が二人いたとする。長男が「ハーバードに受かったのでアメリカに行きます。」と報告してきたら。喜んで送り出すだけの経済力がそのとき自分たちにあるだろうか。その2年後長女が「フィンランドの大学に進学したい。」と報告してきたら。上の子供の学費や仕送りで精いっぱいだからという理由で我慢などは絶対にさせたくない。勉学やスキルアップに関しては惜しみなくお金を出してあげたい。現実的に考えたとき、そのときの私と相手の懐具合にもよるが、よほどの高収入家庭でないと二人は難しいのではないだろうか。

また、一人目の子どもを産んで産休育休から職場復帰した1年後に二人目の妊娠が発覚したら。仕事は永遠に時短勤務、もちろんこれに関しては現在の社会システムがおかしいことも分かっているし、ちゃんとクリアしている母親の存在も知っている。ただ、私にはできない、自信がないという理由だ。家事育児だけの人生なんて嫌だし、もっと自分の時間、自分の仕事が欲しい。二人も生んでわざわざ自分のことを追い込む意味が私にはわからない。金銭的理由よりも、こっちの理由の方が私には大きいかもしれない。

だからやっぱり子供は生みたくない。生んだとしても一人まで。

2.自分の苗字を変えたくない

現行の法制度では婚姻届の提出時に夫婦のうちのどちらかの苗字に統一しなければならない。選択的夫婦別姓制度に対する議論は行われているし、橋本女性活躍担当大臣に頑張ってもらいたいところだが、ここ数年の間に実現するかどうかと問われたら難しいところではあるだろう。

たとえば、私が「高橋さん」と結婚したら。

名前にどうしても違和感がぬぐえないのだ。今の苗字にそこまでの愛着があるわけではないが、この名前で生きてきた21年間の人生はそう簡単にリセットできるものではないと思う。こうして文を綴っている今も、頭に浮かぶ高橋姓の私の名前は字面からして別人にしか感じられない。

また結婚後に姓を変えた側が行うべき手続きについて調べたところ、ざっと以下の項目が出てきた。主要なものだけでこれだけあり、ほかにも引っ越しまで絡んでくると手続きの量は膨大になる。

・運転免許証氏名・住所変更
・健康保険証氏名変更
・マイナンバーカード氏名・住所変更
・銀行口座氏名・届出印変更
・各種クレジットカード氏名・住所変更
・各種保険氏名・住所変更・受取人変更
・印鑑登録
・パスポート氏名変更
・携帯電話氏名・住所変更
・年金氏名住所変更

私は絶対やりたくない。だからと言って結婚相手に全部背負えとも勿論言えない。両者ともに苗字を変えなくて良いシステムがあればいいのに。選択的夫婦別姓は必ずしも実現してほしい制度のうちの一つだとひしひしと感じる。


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まあ、結婚するかどうかすらわからないけどな!!寝言は寝て言え!と自分にも言いたいが、どうしても他人ごととしては捉えることができない。自由に生きていきたいなあ…

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