ネーティブにもノンケにもなれないが…
せっかくの来日子女でありながら、決して、バイリンガルを育成する環境では育たなかったワタクシ。両親は大の英語アレルギーである。
今でこそ、5年くらい前に思い出したかのように、興味本位・ぶっつけ本番で受けたTOEICで965点をとり、日本人が一人しかいない会社でコッソリ働いているが、英語で話さなければならない環境は「普通」と思っても、「楽」とは思わない、どこまで行ってもノンネーティブである。
が、
正直、外国語を話して、会話・場を楽しい雰囲気に出来るか否かは語学力ではない。
先日、同僚達とチームランチに行った際、雑談で同僚が
「ボランティアで老人の介護をしたんだけど、暗い気持ちになった」
と言われた際、
「死に向かう人のサポートをするのって、ネガティブな気持ちになるよね…」
と言おうと思ったのに、結果的に成り立ってしまったワタクシのセンテンスは
「死なせるサポートをするのってネガティブな気持ちになるよね」
である。コロスキカ!
が、しかし、すぐさま
「あれ?なんか恐ろしい発言になっちゃった!」
「違う違う、そういうつもりで言ったんじゃないの~!」
と二言を付け加えただけで、笑いを掻っ攫うことに成功。
考えてみれば、これは逆にネーティブには使えないジョークである。なぜならネーティブはこんな間違えしないし、こんなこと言ったらジョークにならないからである。
ノンネーティブであるワタクシが素で意図せず破壊力のある言い間違えをした時にだけ機能するジョークである。(その昔、マルシアがそんな感じの話し方してたなぁ~…今なら…ローラ枠でも狙うか…)
実はワタクシ、この手のミスも、この手の自虐フォローもたびたび良くする。書いたり発言したりしながらシックリくる文法が思いつかない時は、とりあえず「伝える」ことだけを最優先にし、
「うわ、我ながら、ひっでー文法!ごめん!」などと、一言付け加る。
きっと英語を習い始めの頃には、そんな事を言える度胸はなく、
「どうしよう、、間違えちゃった…上手く言えなかった…」
で、シュン…となり、尻切れトンボの様にセンテンスも最後まで言わなかったと思う。
今では間違いを堂々とネタに、ノンネーティブの個性を使わせてもらってる。
更にありがたいことに、ワタクシはLGBTのGで、会社でもカミングアウトをしているので、ゲイネタも使いたい放題。
忙しくて、大変でテンパっててピリピリしてて、「大丈夫?」と聞かれる時でも、
「そーよ、ホルモンのバランスが悪いからイライラしてるのよ!更年期かしら?」
とか、ノンケの皆さんが言っても「は?」って事を言おうものなら一気に和む。
結局、ネーティブにもノンケにもなれないワタクシだけれど、なる必要もないし、そうではない自分の「個性」、つまり、他人が持っていない自分だけのキャラを確立する事…
それが一番大事なんだなぁと思う今日この頃である。
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