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有名インターナショナルスクールin東京に息子を通わせてみた

インド系インターナショナルスクールであるGIIS (グローバルインターナショナルインターナショナルスクール)に約6年通い、その後都内の老舗インターナショナルスクールへ転校した息子。

息子の個人情報を含むものも多いため、ほとんどの記事を有料にて書いてまいりました。にも関わらず、さまざまな方が多くの記事を購入してくださり、本当に感謝しかございません。

今までバラバラといろんな記事を発信してきて、あまり読者さまフレンドリーな発信のしかたではなかったな、とちょっと反省。
今日はなんとなくインターナショナルスクールに通うメリットデメリットみたいな記事を書いてみようかな、と思いました。所々、各項目に関連する記事(有料含む)を参考としてつけておりますがご容赦ください!


🌟インターナショナルスクールに通わせてみてよかった点

まずはメリットの方から参ります。

①当たり前ですが…英語ペラペラになります

これはもう当たり前すぎるかもしれないのですが、やはりインターナショナルスクールは、英語を学ぶ学校ではなく英語で学ぶ学校なので、高学年になればなるほど高度な英語力が必須条件として求められるようになってきます。

ただ、意外とインターナショナルスクールに通っているのに、英語があまり話せない生徒がいるのも事実。英語で学び、これから先も英語で進学していくのに、英語があまり得意ではない…というのは親としては絶対に避けたいところだと思います。

インド系インターのGIISでの英語の実態について、過去に書きましたのでご参考までに貼り付けておきます。

またインターにお子さんを通わせる親が最も恐れるダブルリミテッド(日本語も英語も中途半端=母国語がない状態)についても過去にまとめてみましたのでご参考まで!

②幼少期からPC・英語で学び、アウトプットする訓練

GIISでも、現在通うインターナショナルスクールも、採用しているカリキュラムはIB(国際バカロレア)です。IBは教科書もプリントも使わずに授業を進めることで有名ですが両校とも、PCを使って授業が展開されます。

(詳しくはインターナショナルバカロレアの授業スタイル 教科書が無くてどうやって勉強するの? をご参照ください)

今の学校では学校指定のMacで全ての授業を受けています。GIISでは、自分のPCをなんでも持ち込むことができましたが、息子の場合は、夫のお古のMacを持っていたので、それを学校へ持っていっていました。

PCで、英語で学び、それでアウトプットする。

この力は日本にいようが世界のどこにいようがどんな仕事をしようが、必ずこれからの未来でも必要となるスキルです。そうしたスキルを、小学校低学年のうちから当たり前のように習得できるということは、非常に大きなアドバンテージとなると思います。

日本の小学校でChrome Bookが配られて、多くの生徒がTechデバイスを身近に感じられるようになったのは素晴らしいことです。ですが、教える先生がTechに通じていない中で、果たして真の意味で多くを学ぶことができるか、についてはまだまだ未知数のことが多いことでしょう。

GIISはじめ、どのインターナショナルスクールでも、先生のTechへの精通度合いには圧倒されます。社会科の授業で、テストのシステムが少しうまく動かなかった際、ものの数分で先生が裏側のコードを書き換えて復旧した時にはもう笑うしかありませんでした。

③世界で通用するプレゼン術

少し、前の話と重なる部分はありますが、日本だけでなくアメリカや、これから世界の覇権をにぎるであろう中国やインドにおいても、プレゼン技術というのは避けて通ることのできないスキルです。

よく日本人はプレゼン下手、と言われてしまいますが、そこには謙遜などの美しい文化に裏付けされた奥ゆかしさも存在します。一方でやはり世界で選ばれるためには、自分の魅力や、自分の成果をきちんとアピールできなければ、誰にも気づいてもらうことはできません。

GIISはじめ、幼少期から1週間1回程度の頻度で求められるプレゼンの機会。そして、クラスメイトから容赦なく改善ポイントをしてきされ、磨かれていくプレゼンのスキル。これは、本当にインターで学ばせてよかったな、と感じるポイントです。

④将来世界で活躍する同志との強い結束

日本では慶応の三田会などが有名ですが、やはり同じ学校を出たという結束は非常に強いものです。

今息子が通うインターでも、アルムナイ(卒業同窓生)の集まりやイベントなどもあり、非常にその結束は固いです。GIISでは、特にそうした集まりがあるわけではないようですが、Facebook (年齢制限あるけれど、なぜかみんな持っているw)やLINEなどで仲の良い友達で繋がり続けています。先日はGIIS時代の友達と、学校で行っているIT・コーディングの授業で作った自作ゲームの見せ合いっこをしていました。

同窓生同士の強いコネクションで生涯に渡って繋がり助け合っていくという形、いわゆるイギリスの超有名ボーディングスクールではそれこそが最も大きな魅力だと話す人もいるくらいです。歴代首相やノーベル賞受賞者を送り出し、世界中の大富豪や王族の後継者も学ぶ英国ボーディングスクールの形にも似ているような気もします。(ちょっぴり、ね)

ボーディングスクール、英国のザ・ナインってなんだろう?と疑問に思われた方はこちらの2つの記事をご参考までに貼り付けておきます。

⑤対等な人間関係を築く能力

日本にいるとどうしても、「年上・年下」「先輩・後輩」などの上下関係が邪魔をします。これ自体、私はダメだなんて全く思っていませんし、日本の素敵な文化の一つだと思っています。

一方で過去に、海外に長く住んでいた男性上司のもとについた時の経験が私の中で強く印象に残っています。私の意見をどんどん聞き入れ、生意気なことをいっても「なるほど、いい考えだね」と真剣に耳を傾けてくれました。今までの上司とのあまりの違いに驚きました。「上司だから偉いとかじゃなくて、マネジメントする役割を負っているだけで、単なる役割の違いだから」とよく言っていました。

良くも悪くもインターナショナルスクールでは「先生だから偉い、とにかく言うことを聞け」みたいな考え方は一切育まれません。先生は、生徒が納得していなければ、納得できるまで説明するし、納得できなくてやりたくない、というのであればそれを尊重したりもしてくれます。

そのため、息子は地元の野球クラブチームでもインター節を時折発揮してしまいます。重鎮の監督たちに平気で「え、これなんかさっきの話と矛盾してません?」とか「こうすればもっと効率がいいかも!」とか言ってしまいます。
「骨のあるやつだな!」と面白がってくれる監督もいれば、「ガキは黙ってろ!」と怒鳴り散らす監督も…笑 いろんな意味で社会勉強になっていますが、息子にとって「監督だから偉い。どんな理不尽も受け入れなければ」という意識はありません。

社会に出ればいろんな理不尽があるのは世界共通です、日本だけのものではありません。それをうまく流したり、外堀から攻めたり、と賢い方法で折り合いをつける日本的振る舞いの素晴らしさは世界でも賞賛されることもしばしばです。

これは、もはや親の好みの問題かもしれませんが、願わくば息子には、理不尽に接した時に上下関係の意識に忖度することなく、「話し合おう」と、堂々と言って欲しいな。と願っています。

⑥場合によっては退学もありえる厳しいルール

ご存知の通り、インターナショナルスクールは文科省の範疇外になります。そのため、小中という義務教育機関であっても、あまりに学校に迷惑行為が続いたり、ルールを逸脱し続けたりすれば停学、退学という対処もありえます。

特に今の学校はいじめに関して大変厳しいルールを設けているため、何度注意してもやめない場合はイエローカード、レッドカードのような方法で警告を受けたり、停学・退学させられたりします。

そしてテクノロジーにめちゃくちゃ長けたインターの子どもたちがサイバーいじめをしたりすることのないよう、学校側もかなりテクノロジーで対応しています。

じゃあ、まったくいじめはなかったかというと…まぁ短期で言えばゼロではないのが私の経験です涙。学校がどれほど真剣に取り組もうとしても、それをなんとかくぐり抜けてちょっと嫌がらせしてやれ…みたいな子は一定数います。

ただしルールのせいか、それが長期に渡ったり深刻な問題に発展したりすることはほとんどない、というのが私の印象です。

新しい学校に転校したばかりの時におこった一連のことを下記にまとめておりますのでご参考までに。

⑦課外活動の気軽さと多様さ

あと最後は、文化系、スポーツ系、芸術系問わず、いろいろな課外活動に気軽に参加できる良さを挙げたいと思います。

学校が終わった後に、いろいろな先生が自分の好きな講座?みたいなものを教えています。例えば息子が通ったのは「Robotics」とか「Design Tech」。テクノロジーが大好きな息子は、学校の授業が終わるとそうした放課後活動に勤しんでいました。

他の生徒も、「ドレミもわからないけど、楽器ができるようになりたい!」と一念発起して突如フルートに挑戦。そうした新しい挑戦をする子も先生や生徒は温かく受け入れ、上達のために多大な協力をしてくれます。

そして何よりいいな、と思うのがその課外活動は行っても行かなくてもいい、登録の必要もない、という所です。

小中学生ですから、行ってみたけどあんまり面白くない、とか飽きちゃった、なんてことはいくらでもあります。

中学校の部活を選び間違えたことで、途中で退部してから学校へ来づらくなり不登校…なんてことになる子も大勢いる日本式のクラブ活動。気軽に行ったり行かなかったり、という判断ができるのは、とても気に入っています。「いろいろなことに気軽に挑戦してみよう、嫌だったらやめればいい」そうゆう考え方は、シリコンバレーに溢れる「失敗したっていいじゃないか」という精神にも似ている気がします。

🌟インターナショナルスクールに通わせてみて良いとは言えない点

多分、ここからが多くの方が気になるポイントだと思いますが、インターに通わせるデメリットについて、考えてみます。

①学費の高さ

こちらの記事でもかなり詳細に紹介しましたが、やはり学費の面かもしれません。諸経費含めて1人で年間300万円かかります。

弟妹がいれば、それぞれのきょうだいで差をつけることに抵抗のある方も多いでしょう。そうなれば2人で600万/年、3人いれば900万/年という学費が小学校から高校までの12年間…いやプレから考えれば15〜16年かかり続けます。ここには生活費などは一切含まれていないので、注意も必要そうです。

通常同じインターであれば5%とか10%くらい割り引かれるきょうだい割引があります。(しかし我が家の場合は上の子の通う学校は男子校、下は女の子なので同じ学校には通えず、またゼロから学校探しです)

もちろん、それぞれの個性を見極め、「インターよりも日本の学校で学ばせた方がこの子は伸びる!」と日本の学校を選択するご家庭もたくさんあります。

一人通わせるだけでもかなりの金額がかかるインターナショナルスクール。長期で見据えて約12年間本当に通わせられるか、という点はしっかり確認しておきたいところだな、と思います。

②寝ても覚めても学校からの連絡は全て英語

当たり前ですが、学校からの連絡は全て英語です。たまーに、本当に重要な情報、間違いがあってはならない情報などは日本語訳が付いていることもありますが、基本は英語です。

大学院や自分自身の駐在で英語圏に6年以上住んでいたとは言え、あくまでも母国語は日本語です。日本語であれば、ざーっと見て大事なところだけ目を通す、みたいなスキルがありますが、どうも英語だと”きちんと”読みがちなので日本語よりも多少時間がかかります。

また、こちらからの電話での欠席連絡、先生との面談、かなり細かい学校のカリキュラムの情報も、あらゆるコミュニケーションが英語。ちょっとやっぱり疲れる日もあります。

③「日本の学校への編入」は中学以降かなり難しくなる

インターでは、小学校→中学校に上がるタイミングを逃すと、日本の学校への編入はかなりむずかしくなります。

なぜ難しいか、もし逃したらどうすればよいのか、などについては下記にまとめていますが、

途中で「やっぱりインター合わないかも」とか「日本の教育で頑張らせたいかも」と思った時に、勉強面でも、精神面でも、日本の学校についていくのは厳しくなります。

幼少期からずっと海外で過ごしてきたような両親のご家庭であれば問題ないかもしれませんが、我が家のように両親ともに義務教育は日本で受けてきているような家庭の場合、迷いが生じることもあります。

そんな時に、選択肢が狭くなってしまうのは不安があります。

④日本の大学の選択肢の少なさ

続いても、選択肢についての話です。今の日本の大学で、インターナショナルスクール出身者を受け入れる大学はあまり多くありません。

最近では東京大学などもIB出身者を受け入れ始めていますがとても少数です。古くから上智やICUなどは受け入れがあり、最近様々な大学がインター出身の生徒も受け入れるようになっていますが、それでもさほど多くはないのが現状。

日本の大学ですごく行きたい大学があった時、日本の高校に通っていれば、それに向けた科目を選びさえすれば受験することができます。それが大学によっては、インターナショナルスクールを高校卒業とみなさないところもあるので、注意が必要です。

⑤自治体から時折くる嫌がらせ

インターナショナルスクールは、一応国としては学校としては認めておらず、予備校と同じような扱いです。

なので、私が以前住んでいた江東区では「あなたは義務教育を受けさせるという親の義務を果たしていません。もし日本の教育を受けさせたい場合は、どんなに学年が上でも小1からやり直しさせる可能性があります」という、酷い内容の書面が毎年届きます。

いろいろ思いがあって教育を考えているのに、そんなことを毎年毎年わざわざ書面で言われるのは悔しいですし、小6までたくさん勉強してきて、心身ともに大きくなった生徒を小1から学ばせるなんて、子どもの人生を台無しにするような行為。正気の沙汰ではありません。

一方、外国籍の子やインターに通わせる家庭の多い港区や江戸川区ではまた別の方針もあるようです。詳しくは下記に記載しています。

⑥恋愛関係でちょっとおませさんが多いことも?

ここはインターナショナルスクールだから、とかはあまり関係ないかもしれません。学校の立地や、個人によってもだいぶ違いがあると思います。

ただ、インターナショナルスクールでは小学生の年齢でも男女問わずかなり積極的に恋愛アタックをしている様子もちらほら見られ、お母さん世代の私はびっくりでございました。

別に恋愛が悪いといっているわけではないし、息子が「彼女できた」なんて言ってきた日には、「そう、よかったわね」と努めて平静を装うつもりですが、やはり昔の人間の私は、ちょっと早すぎるわよー!なんて思うのです。

今どきの小学生は日本の学校でも「付き合う」とか普通にあるのかしら…なんて思いつつ、数名のママにヒアリングした上で書いた記事をご参考までに貼っておきたいと思います。

⑦休みが多い&親のカレンダーと合わない

これはインターに通わせる親が間違いなく口を揃えていうこととおもいますが、インターは休みがとにかく長い!まるまる2ヶ月の夏休みに加え、秋休み、クリスマス休暇、冬休み、春休みまであります。全部足すと約3ヶ月のまとまった休み…。

貧乏くさい話ですが、やっぱり高い授業料払っているのだから、もっと学校長いといいのになーなんて思ってしまう私でした。

また、日本の祝日にはほぼ連動しないので、親が「ゴールデンウィークだー!」なんて喜ぶのをよそに、息子はほとんど休み無しで学校があったりもします。

今はコロナ禍で旅行の予定もそうそうないですが、コロナが明けたら、そうしたちょっとした休みのズレなんかも気になってきそうです。



いろいろ超長文で書きましたが、まとめると、子どもをインターナショナルスクールに通わせる親としては、インターに通うデメリットよりもメリットの方が圧倒的に多い、というのが本音です。

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