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広報戦略、広報プランを立てるために必要な要素、6つのステップとは


リクルートで広報をしていた時代によく言われて困ったのが「広報戦略作って」という上司命令でした。

シンガポールで単独、法人設立をして運営してみたり、経営コンサルを経験したり、と今では戦略策定は得意分野になってしまいましたが、当時の私はロジカルシンキングもできなければ、いわゆる成功の”型”も持っていない、割としょぼめの人だったため、大変苦労しました。

広報戦略を描くときに、必要なステップ。広報経験者やPR会社さんなどがいろいろな手法を書いていますが、私なりにベストだと思う方法はこちら。

STEP0.広報の必要性を説明
STEP1. 広報活動を通じて目指すゴール
STEP2.現状課題
STEP3.具体的なアクション
STEP4.アクションに必要なヒト・モノ・カネ
STEP5.KPI
STEP6. スケジュール

です。

STEP0.広報の必要性を説明

これは、広報部内などで使う戦略であれば不要なのでStep0としています。広報担当部署に対して「広報って大事ですよ…」なんて力説しなくても、自明の理だからです。

ただ、多くの場合広報戦略は経営陣に対して行うことになります。広報に明るい役員もいますが、「広報って何?」「広告やってるから要らないだろ」みたいな役員も結構いるのでこれが必要になります。

広報と広告の違い、広報を通じたメディア露出でES(従業員満足度)やCS(顧客満足度)などステークホルダーの満足度の向上が望めることなどをしっかり書くべきと考えます。

STEP1. 広報活動を通じて目指すゴール

これは「来年メディア露出を2倍にします!」とかではなく、広報活動を通じて、広く社会からどのようなブランドとして認知されるか、といった広い目線でのゴールです。

「知育玩具といえばXXXというポジションを3年で獲得」「いつかはXXXを買いたいと思う憧れのブランドになる」「ニッチなこの業界でも、スキルNo.1といえばXXXとBtoBで認知されるようになる」のようなイメージです。

STEP2.現状課題

広報で解決に近づける課題はたくさんあります。会社としての課題をたくさん出してみて、優先度や重要度、広報としての貢献可能度などで決めることが多いはずです。

一見広報とは関係なさそうな課題も、広報が結果として大きく寄与した例がありました。
課題「社員の離職率が高い」
広報の寄与「朝日新聞で社長が連載。社員が家族や友人から”すごい会社で働いているんだね”と声をかけられることが多くなり、結果ESが向上し、離職率も低下」

なので、とにかくまずはいろいろな課題を、先入観を取り払って出してみることがオススメです。

STEP3.具体的なアクション

STEP2で決まった課題に対してどのような具体的アクションをとるか、書き出します。

大体私が作るときはMax3つくらいをアクションとしておきます。
「発信」「体制」「育成」など、種類の違うアクションに分けて作ります。

STEP4.アクションに必要なヒト・モノ・カネ

「戦略」ですから、「私が獅子奮迅頑張ります」みたいな戦略はNGです。(ベンチャー企業など、人数などが非常に限られている場合を除く)

ヒト・モノ・カネがそれぞれどの程度必要なのか、列記して承認をもらってしまうのがGoodです。

STEP5.KPI

KPIは、自分の目標を自分で決めるようなものなので嫌がる方もいますが、やはり置いておくべき項目です。

これがないと、説得力が増しませんし、振り返りもできなくなってしまいます。

ただ、以前noteの広報のKPIは何をおくべきかでもご紹介しましたが、広報のメディア露出は水モノです。どんなに良いネタであっても、その日に日本の内閣が総辞職したり、大型台風が首都を直撃したりすれば、ニュースには取り上げられなくなってしまいます。

なので、私は自分の頑張り次第でどうにかなる「発信本数」や「メディアアプローチ件数」、あとは少し発展系ですが「メディアでの連載獲得」などをKPIとしておいたりします。

STEP6. スケジュール

あまり細かくミリミリスケジューリングすることは、どうせズレるのでオススメしません。

ですが、大体1月にXXとXXのリリース、2月にXXで会見予定、4月の商品リニューアルに向けて3月から動き出す…みたいな大枠スケジュールは作っておくと自分の備忘録にもなりますし、役員への安心材料にもなります。


以上、広報戦略を作るための6つのステップでした。

戦略、と聞くと難しそうで身構えてしまうかもしれませんが、何の大したことはありません。

ステップを踏んで作っていけば、役員の皆さんが「広報、いいね〜」と思ってくださるような素敵な広報戦略を作れるはずです。

広報戦略策定など、参謀としての広報をお求めの方は
私の経営するJAYIDまでご相談ください。

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