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日本にいながらにして親子でバイリンガルを目指すには

よく友人から「子どもには英語で苦労させたくないけど、どうしたら良いかな」と聞かれます。

私の場合、大人になってから英語を習得した組なので、いわゆる帰国子女ではありません。そういった意味でも参考にしやすい、と思っていただけているのかもしれません!

私の英語力はというと、イギリスやシンガポールに6年ちょっと住んで政治の勉強やビジネスをしていた関係もあり、ビジネスや政治、外交、子育てや教育など自分の興味のあることについては、抽象的な概念についてもほぼありのまま表現することができます。一方科学の話など普段日本語でもあまり触れる機会のない話については、ダンマリになってしまいます。
なので、
・日常会話 ◎
・ビジネス英語 ◎
・専門的英語 △〜○(トピックによる)
といったところでしょうか。


私の考えとしては、実際海外に住んだから喋れる、日本にいるから喋れない、というのは全く違うと考えています。

イギリスにいた頃、すでにイギリスに10年近く年住んでいてもシンプルな日常会話以外話せない方もいましたし、日本生まれ日本育ちで、1年前にシンガポールにきたばかりなのに、英語でバリバリにお仕事されている方もいました。

その違いはどこから来るのか。私は「英語を話さざるを得ない状況で喋る回数」だと思うのです。
私も、若かりし頃の大学院生時代、すぐに寮の空きが無く、しばらくホストファミリーの家に住みました。そこはおばあちゃん、お母さん、そして4人の兄妹と長男の婚約者にワンちゃんという大家族。

子どもたち4人はほぼ同世代だったため、何かと気にかけてくれて友達とのパーティーやピクニックなどに誘ってくれました。いわゆるコックニーと呼ばれるロンドンの下町っ子だったので、彼らの強いアクセント&早口の英語を理解するのにとにかく苦労したのを覚えています。
その子ども達が会わせてくれる友達もみなイギリス生まれ、イギリス育ちで、いわゆる”ちゃんと英語を話せない外国人”をみる機会の少ない人たちでした。それゆえか私に話しかける時も容赦ない弾丸のようなコックニー英語。

わぁ〜〜〜っと会話が盛り上がっている最中に、ふっと私に話題を振られると、ぜんっぜん話すスピードが違って最初はなんかとっても恥ずかしかったのを覚えています。
やっぱりそんな中で過ごすと「早く上手になりたい!」「あぁ、伝えたいことがたくさんあるのに何て言えばよいのかわからない…悔しい!」
こんな気持ちでいっぱいになります。
その感覚を持つことこそが、英語が上手になるための一番の近道だと私は考えます。



そんな経験も踏まえつつ、ここからは自分自身の子どもへのバイリンガル教育での経験をもとに2つお伝えします。全ての方にあてはまるとは全く思っていませんので、参考程度にお読みいただければ…と思います。


そこまで英語力向上につながらなかったこと
①とりあえず近所のバイリンガル幼稚園/保育園に入れる
②日本語を交えながら単語だけ英語を教える(「ここは、knees! こんにちは、はHello!」など)
でした。

①については、バイリンガル幼稚園も本当にクオリティにばらつきがあるので、ちゃんと教えるプロの先生がいるところなのか、それともただ英語を話せるだけの人がいるだけのところなのか、口コミなどもしっかりみながら判断したいところです。バイリンガル、というだけで授業料や保育料は2倍3倍に跳ね上がったりもするので…。
②についても、もちろんやらないよりはやった方が絶対に良いです。
ただ、せっかくやるならもっともっと効率的にやりたい、という思いを込めての記載でした。
私なりにより良いのでは?と考える具体的な方法は下記でした。


かなり英語力向上につながったこと
①英語で話をして、心を鬼にして何を聞かれても何と言われても英語しか話さない
②自分自信がわからない言葉はその場でインターネットで調べるなどして英語で発言
③英語しか通じない人(先生やシッターさん)とマンツーマンで一日中過ごさせる

③に関しては、海外に住むなど特別なシチュエーションとなってしまうので置いておくとして、すぐに実践できる方法としては①と②です。

普通に高校まで英語を勉強していればほとんどの日常会話には困らない英語を知っているはずです。でも喋れない、と言う場合はそれを単に使う機会がなかっただけなのです。

①は日々、家の中でお子さんや夫婦などで話す言葉は多岐に渡るので、最初は結構戸惑うと思います。
「印鑑どこにあったっけ?」「廊下の収納の一番上から二段目にある引き出しの中だよ」「今料理してて手が離せないからインターホン応答してくれる?」「学校の宿題は?」「今日仕事でプレゼンだったんだけどうまく行ったよ!」「明日の保育園お迎えはあなた行ける?」
などなど、実に色々な話をしていますね。

そうしたことを突然話そうと思うと大変ですが、紙に書いてみると…とっても簡単なはずです。「Do you know~」「Can you ~? because I~」「I had~ and it was ~」 「There is ~」などなど、ほぼ中学校で習った英語だけで表現できるはず。
そうなのです、会話に使う表現って、本当に本当に簡単なのです。


最初はもどかしいかもしれません。「毎回She とHeを間違える」「The などの冠詞をいつも忘れる」「三人称単数とか、複数形とかを間違える」などはアルアルですが、別に大した問題ではありません。ネイティブが聞いたところで気にもとめません。

大真面目にこの英語で話すということを続ける。そうすると、1週間もするうちに「型」みたいなものができてきてさほどフラストレーションなくするするっと英語が出てくるようになったりします。

お子さんの場合、ご両親とお話ししているとついつい甘えも出てしまい、「あれ?これってなんて言うんだっけ?」と日本語で話し始め、そこからなし崩し的に日本語に…みたいなケースもありますが、そんな時はすかさず明るく「Speak in English」と英語を話すよう促してあげてください。

②も同様です。
お子さんや家族には「Speak in English」なんて言っていても、いざ自分が全く知らない単語をつかって話そうとする時「えぇっと、”ごぼう”ってなんて言うんだっけな?」なんて日本語が出てきてしまったりします。
そんな時も、すかさず「What do you call ”GOBOU" in English?...Let me check...」なんて言いながらスマホでさくっと調べる。

とにかく、小声で話す言葉もぜんぶ英語で言ってみる。ここにつきます。
多岐に渡る内容を、いろんなパターンで話せるようになることで、まるで上昇気流に乗ったみたいにどんどん話せるようになってきます。

私も、下の子にはまだきちんと英語で話しかける機会を多く持てていません。大反省中ですが、自分で書いたことをきちんと実践できるよう頑張ります!

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