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言葉は人を縛ることができる

言葉というものがポジティブな面だけでなく、扱い方によっては「危険なモノになりかねない」ということをこれまで書いてきました。

さらにここで指摘をしておくと、言葉は人を縛ることができてしまうということについても書いておきたいと思います。
縄のようなものとイメージしていただいて良いかもしれません。

山口周さんの言葉を借りると、「呪い」だと仰られており、私はこの意見に完全に同意をしています。



毎年定期的に発表される、小学生が将来就きたい職業ランキングというのは有名ですよね。

最近ではYouTuberが入っていたり、スポーツ選手やケーキ屋さんなんかはもう常連ですよね。



それに対して、親が子供に就いて欲しい職業ランキングも同時に発表されているということはご存知でしょうか?ほぼ同じタイミングで、親にもヒアリングしているということになりますね。

小学生がなりたい職業に対して、親が就いて欲しい職業ランキング第一位は公務員です。


ここで、誤解を恐れぬように言っておくと、これから公務員さんをディスる訳では一切ありません。

ここで私が指摘したいのは、子供のわがままな「やりたい!」とか、「なりたい!」は、親や先生・つまり大人の言葉によって縛られてしまうことがある、そんな可能性があるということについてです。



子供はリスクなど考えないで、自分の「やりたい・なりたい」を想いのままに書いている、ただそれだけ。

ただ、「やりたい・なりたい」その職業に就いた子というのは、なかなかいないということです。

ここでは詳しい数字を出せないので、「なかなかいない」という表現を使っています。


それに対して親は、子供には安泰になってほしい・幸せになってほしい・将来くいっぱぐれないために、公務員になってほしい。という流れが起きています。

でもこれは、なんとなくそりゃそうかという感じですよね。


私も一端の親ですので気持ちとして、とても分かります。

そもそも子供は公務員という仕事を知らなかったりするのだから、ランキングに入ってこなくて当然という考え方もできますしね。

改めて誤解を招かないために言わせてください。

公務員は素敵な職業ですし、私も目指していたぐらいです!(途中で諦めてしまった)



その中で、ここで湧いて出てくる疑問。

いつから子供たちはリスクを捨てて、安定を取りに行くのか?ということです。

正確に言うと、いつから安定を求める思考に変わるのか?ということです。



結論から言うと、(先ほども少し記載しましたが、)

親や学校の先生、おじいちゃんやおばあちゃん、塾の先生や習い事の先生、全ての大人から縛られてしまっている可能性があるということです。


つまりそれらの人間からの影響を、それらの人間からの言葉を通じて、受けているということです。

もちろん自分の子供には安全でいてほしいと誰もが願います。

私もそうです。

ここでお伝えしているのは「縛っている可能性がある」ということです。

そしてここにも、言葉の力がしっかりと働いています。


少し極端な話をします。

賛否両論あると思います。


あなたの子供がもし、「僕も鳥のように空を飛んでみたい」と言ってきたとします。

それに対する大人の返しにはどんなパターンがあるのでしょうか?


■パターンA

「それはね、できないんだよ!鳥には翼が生えていてね、それを高速でパタパタすることで飛べるんだ。君には翼が生えてないだろ?だから無理なんだ!でも興味を持つことは素晴らしいね!」

無理なことは無理だと言う。

しかも最後褒めているし、いい感じ!


■パターンB

「そうか!君には残念ながら翼は生えていないけど、いろんな方法があるよ!バンジージャンプという方法もあるし、スカイダイビングという方法もあるよ!飛行機の窓側に座れば同じような感覚になれるかもね!」

無理だとは言わずにあらゆる可能性を提示する。

これもいい感じだな!


AとBの返しはどちらも優しいし分かりやすいと思います。

ただ、ここでお伝えしたいポイントは、

無理と言うか、それとも、可能性を与えるかということです。


私の提唱している「コトバドリブンメソッド」では、無理と言うのか、可能性を与えるのかで、0か100かを与えることとなります。

Aの返しをされた子供は、「やりたいけどできない」ということだけが残ります。


一方で、Bの返しをされた子供は、色んな可能性を探し出す思考が身に着きます。

無論、できないことはできないと教えてあげるのが親の役割です。

もしかしたら僕、空飛べるかも!と勘違いをして、いきなり二階の窓から飛んでしまったらそれは親としての責任を放棄することにもなります。

できないことはできないと伝える。その中の伝え方をどう工夫する?



将来就きたい職業の話に戻りましょう。

Aの返しを受けた子供は、自分のできる範囲のことをしようとします。

Bの返しを受けた子供は、自分のやりたいを大事にしていきます。


子供は無邪気に純粋に質問をしてきます。


言葉は人を縛ることができます。

できてしまうんです。


あなたが普段使っている言葉は、可能性を与える言葉?それとも誰かを縛る言葉?

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