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黒人差別の次はLGBTQ?in アメリカ

6月はNYではゲイパレードの季節だ。ゲイパレードでは、LGBTQの人たちが、ここぞとばかりに自分たちの仲間を愛でると同時に、自分たちの素晴らしさやカルチャーを市民のみんなにシェアしようと頑張っておしゃれをしてパレードする。(最近東京でもLGBTQのパレードが定着してきたようで、いい傾向だと思う)もちろん、今年はそれもキャンセルだけれども、そんな6月にLGBTQの人たちにとってはとても大きなイベントが一つ起こった。

保守的だと言われ続けてきた米国最高裁が、1964年に成立した人種や宗教を含む一切の差別をなくすための公民権法の文脈を正確に読み取る限りでは、性的指向やトランスジェンダーの地位に基づく雇用差別をも禁じているのと同等であるという理解に基づき、LGBTQだからと言う理由で労働者を解雇するのは違法であるという判決を明らかにしたのだ。この判決は、トランプ大統領の最初の最高裁判事に任命されたニールゴーサッチ氏によって書かれた。アメリカでは、労働者側がゲイであることを理由に解雇されるというケースが発端となり、この問題についてのプロテストが前々から起こっていたのだけれども、ここに来て黒人差別、警察との摩擦や軋轢など様々な問題と戦っているこの国においてのもう一つの大きな差別問題の鍵穴が空いた感じがした。

そして、前回のnoteでの書いたように、警察のエスカレートや人種差別に関する問題への一つの大きなステップアップとしては、クオモ州知事がNY州法であった50-aの廃止法案や警官による過剰な取り締まりや差別通告を犯罪とみなす書面にサインすると共に、2021年の4月1日までに、警察法をどういう形に改革してほしいのか、というアイデアの提出をみんなに要請している。その辺りの経緯は前回の記事に記載している。

この国は移民もいるしトランスジェンダーもいるダイバーシテイだ。だからこそ、色んな問題が起こるし、その度にそれを解決しよう、抗議しようと立ち上がる人たちもいる。それでこそHuman Powerだと思う。そして、大勢の人たちが何かを本気で願った時、その想いが一つになった時、やはり物事は変わるんだってことを今この国は世界に向けて見せようとしているのではないだろうか。

アメリカは建国してからの年数も若いし、日本やヨーロッパのような歴史もない。でも、だからこそ、最初にみんなが目指したのは違う場所から来た違う種類の個性のみんなが分かち合えて、一緒に助け合えるフロンテイアではなかったんだろうか。

だから、今までみんなが戦って来た色々な問題に対して、決してホープを捨てないで、少しづつでもそれに向かって動き出すことが、未来を作るんだってまずは信じることが全ての始まりなんだってことをこの国では今みんなが思い出し始めているのかもしれない。

今日は1987年に発表されたU2のThe Josua Treeというアルバムの中の一曲を送ります。世界とその未来に向けて。





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