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2種類の自立ー清明・穀雨の頃ー

毎月のお料理教室では、レシピの他に
  季節のエッセイをお届けしています。

若かりし頃、日本料理とお茶を習っていた事から

私のお料理教室では、最初の1時間は
Welcom Drinkを飲みながら
ちょっとこころに、触れるお話しを
私のこれまでの珍道中と友にお伝えしています。
今月のレッスン風景と共に
良かったらご覧ください✨

清明〜穀雨の頃(4月4日〜4月20日〜)

   万物発して清浄明潔なれば、
     此芽は何の草と知れるなり

うりずんの季節ですね。

1768年に制定され那覇の玉陵からの風習となっているこの清明祭。

連れていかれたお墓はまるで古墳並みの佇まいに、当時本当にびっくりしましたが

こうやってピクニック気分で近況報告や
先祖への感謝を再認識したり繋がる風習。

大変との声もよく聞くけれど
本土にはないのでいいいなアと率直に思いました。

三つ子の魂百までと言うように
赤ちゃんという真っ新な状態で生まれた私たちは

親という存在の元で 
完全に無防備の状態で
全てを受け取ってきました。 

両親にどんな言葉をかけられ
兄弟とどんな関わりを持ち
両親や兄弟の背中をどんな風に見てきたのか

その幼少期の全ての環境が
良くも悪くも私たちの根底、土台に
なってしまっていて

世の中ってこういうもんだ、
世間というものはこういうものなんだと、、、 

言語、非言語含め
毎日シャワーを浴びせられ叱られもしながら

その時の親の精神状態そのままを
受け取ってきました。

そして小さいながらに
私たちは自分自身の心を懸命に保ってきました。

思春期になると親との関係性を超え
『社会』との関係性に出会い学ぶ時期で

その成長過程において
外を見て初めて自分と他者の違いを
知ることになるのです。


いつしか周りと比較する事を覚え
周りをすごいと思い

どうせ自分のことなどわかってくれないと
思い悩み、いつしか頼るという事もできなくなり

本音を話せる場所があったりなかったり

そんな中おじいちゃん、おばあちゃんという存在は対、孫に対しての存在で

ただただ、可愛い可愛い

それだけでいつでも受け入れてくれた 
そんな存在だったのではないのかと思います。

弱かった自分を受け入れてくれたことや
弱かった自分を理解してくれたこと

そうやって見守っていてくれたことは
自分の父母以上に安全の場所。 

口で諭される事以上に
その姿から感じる安心感の方が
大きかったのではないかと思うのです。


自立の為に育てられてきた環境は
足りない所を指摘される事が多くて

いつだって全部出来る事を要求され
どこまで行っても満たされない何か。

社会の見えない基準に適応していく為に
もっと頑張らないと、、と

結構そんな感じで過ごしていた方々の割合が多いんだなあと最近感じます。

でもよくよく考えてみると
自立というのは2種類あって 

経済的自立という、この、
『社会で自分で食べていけるようにしていく力』も
もちろん大事なのですが

でも、根底にある本当の自立
精神的自立とは

自分自身を大切にするという事を通して
誰かの力を借りられる人になるという事。

なんでも自分でやることではない、、。

自然な流れで生きている人は
自然つまり、正直な事、素直なこと

YES,と、NOという事を
状況状況によって伝えられ 

持ちつ、持たれつ、という 
半分ずつの関係性を築ける事が出来る様に
思います。

特に、母性が備わっている女性は
育てるというエネルギーを
多く持ち合わせているので
ついついなんでも自分でやりがちです。

精神的な自立とは
なんでも自分でできるようにすることではなく


頼れる力。頼られる力。

そのどちらも
持ち合わせるようになれることじゃないかと
思うのです。

 長所は他者を助けるために
 短所は他者にから受け取れる力を知るために 

その循環のもとで
自利と、利他のバランスが 
大事なんじゃないのかと。


清明の由来は
『清浄明潔』(しょうじょうめいけつ)という
言葉の略。


空気は澄んで、陽の日は明るく取り巻く
自然を照らして

蒔いた種が、何の花を咲かせるのか
はっきりしてくる頃という事。

本来自分という人間がなんの制限もなく 
全て認められた環境でのびのびと育った場合

一体どんな花が咲いていたんだろうと
ちょっと想像して見てください。

小さい頃、たくさん褒められて
両親も仲が良く、何でも選べ、甘えられ

伸び伸びと成長できる環境で育ったのなら
自分のどんなことを生かせて
いるのだろうと。

そんな事を思った側から、、
ああ、やっぱり目の前の事に追われてつい言いたい事を言ってしまう親の特権階級。。 
子供達にも、本来の素質を見出し
どんな花を咲かせられる可能性があるのかを
見て行かなくっちゃなあと思いつつも、
桜の花びらが散っていくように
私もそんなことも 
あっけなく忘れてしまう日々です。。

今月は無農薬の広島のレモン🍋が沢山手に入ったので、シトラスレモンケーキを焼きました。
レモン果汁たっぷりの
アイシングをたっぷりかけて


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