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【Bookレビュー#7】ロジカル・プレゼンテーション

GWも終わりが見えてきましたね(泣)今回は、「ロジカル・プレゼンテーション」についてまとめます!

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出所:Amazon


【第1章】提案の技術とは

○入社してしばらくは資料作成だけだったとしても、きっちりと物事を考える訓練など理解すればおもしろく、チャレンジングな仕事であると思える


○「うまく話せない」のは、「そもそも何を話すべきか分かっていない」ことが原因


○適切に考える、適切に伝えることが揃って初めて伝えられる


【第2章】論理思考力

○相手の話に納得しない場合の人の反応は二種類。「本当にそうなの?」「それだけなの?」

 ・「本当にそうなの?」:縦の論理がつながっていない。因果関係が弱い。話す相手によって論理のわかりやすさは違う。⇒理想は、「求められれば細かくできる人」=理屈をこねるのでもなく、直感的にもできる

 ・「それだけなの?」:横の論理がつながっていない。漏れやダブりがある。⇒理想は、常に広く細かい論理が組める


○縦の論理がつながらない理由

1 前提条件のちがい

2 異質なものの同質化

3 偶然の必然化


○横の論理がつながらない理由

・言葉のレベル感がそろっていない:二次元平面で説明できていない。視点が違ったり、切り口(想定した場面)がそろっていない

・MECEにするには

(0)フレームワークを用いる:5P、3C、5フォーシーズ

(1)漏れをなくす:6次元で発想する。目で見える三次元+時の流れ+目に見えない物の流れ(情報・電気・取引)+人間の気持ちや習慣

(2)ダブリをなくす:筆者開発「MECEマトリクス」

・以下の表をベン図にするとダブっていることがわかる

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出典:ロジカル・プレゼンテーションより筆者作成


○ピラミッド・ストラクチャー

縦横の論理を組み合わせたもの。論理思考力は仮説検証力、問題解決力の前提となる基本能力。


【第3章】仮説検証力

○理屈をこね回しても相手が納得しない場合がある


○相手の疑問に答える作業は、①まず、相手の疑問を知る、②次に、その疑問に対して答える。⇒①が「論点を出す」、②が「仮説検証プロセス」この2つが揃っている必要がある


○仮説検証ができていないと、①絨毯爆撃、②根拠なき断言 になる。

①の場合、相手がどこに疑問を持っているか、シラミ潰しに考えられる質問に答えていくしかない→そのための資料を作らなければならず、効率が悪い

②の場合、客観的に答えられていないが答えてはいる


○仮説検証の5つのステップ

①目的の理解:双方のコミュニケーションの目的をはっきりさせる

②論点の検討:会話をする上でのポイントや抑えどころを把握する

③仮説の検討:答えをぶつけてみて、相手の反応によって深ぼる

④検証:③での答えが正しいかどうかを証明する客観的な証拠を揃える

⑤示唆:相手の疑問に答える


○目的を理解する

・目的を理解するには、会議を通してどうしてほしいか?を明確にする


○論点を把握する

・論点を把握するには、相手の判断基準を知る。相手のスタンス、知識水準などを明らかにしておく


○仮説の検討

・仮説とは、「論点に対するヤマカンの答え」。コンサルタントは、あれこれ網羅的に選択肢を提示するのではなく、考える労力を受け持つ必要がある。

・仮説構築のためのステップは3つ

1 論点をしっかり頭に入れる:情報を漠然と見ない

2 つねに「答えは何か」を意識する:オープン・クエスチョンで考える。WhatやHowで考える

3 とにかく多くの情報を眺める:目的があって集めたわけではない情報に広く当たっておく必要がある

・仮説検証力を挙げるには、縦横の論理で考える(既出)ことが求められる。ex: 通勤時間の短縮のために駅チカの物件を探しているが他にもあるか?

→横の論理:「通勤時間を短縮させるために、本当に駅から近いだけでいいの?」

→縦の論理:駅から近ければ、本当に通勤時間は短縮されるの?

・検証の落とし穴は、仮説なき検証になっている場合。どのような論点で、どのような仮説を持っていたのかを忘れている。上司が目的と論点、仮説をきっちりと伝えて「これを検証しろ」という指示を出せばこう散るよく行える

・相手が「なるほど、そうだね」と言うところまで情報を揃える。それは人によって異なる

・このデータから判断すると、この結論にするしかないですね、ではこの方向性で行きましょう、といったモノを介在した進め方が日本企業には適している

・最も強い情報は、「定量×一次×第三者」の情報。最も弱い情報は、「定性×二次×当事者」の情報。多少の手間はかかったとしても、社内の人に追加して専門家の意見を用意することや、定性情報の代わりに定量情報を持っていくなど、工夫すれば提案力を高められる


○示唆を抽出する

・示唆を出すとは、「論点を絞り込むために役に立つ情報」

・全体を構成するすべてのファクトが揃っていなくても、一部のファクトを揃えて、議論を導くことができる

・多少割り切って結論を出すことが必要

・示唆を出すためのコツは3つ

1 目的と論点を把握する:無目的に作業しない

2 論点の絞り込みに集中する:どの論点があればインパクトが大きいかを考える

3 検証不能な作業設計をしない:データの有無の感覚を養うしかない


【第4章】会議設計力

○会議がうまくいかない理由は、4つ

1 会議している意識がない

2 議題と論点を区別する

3 全体と部分を区別する

4 相手の論理にあわせる:その時の着地点を事前に共有する


○会議の位置づけは3種類に分けられる

1 仮説検証の視点:目的→論点→仮説→検証→示唆

2 コミュニケーションの視点:顔見せ→話を聞く→意見を伝える→議論を交わす→意思決定する

3 問題解決の視点:現状→あるべき姿→解決策


○イン・アウト管理のコツ

1 インプットとして新しい感「something new」が必要

2 インプットとして進んでいる感が必要

3 アウトプットとして先を急がないことが必要


○着地スタイルを持つ

相手のスタイルを理解する必要がある。コツは3つ

1 読む人か、聞く人か:資料を勝手に読んで理解する人か、ひたすら相手の話を聞く人

2 全体観派か芋蔓派か:縦の論理(ほんとうにそうなの?)と横の論理(それだけなの?)のどちらかを重視するか。前者には全体像を示す必要がある。後者は相手の興味によって提案していく。 

3 トップダウン派かボトムアップ派か:前者が結論から考える人。先に結論がきてその後に理由がくる。後者は背景事情があったあとに、最後に言いたいことが来る。相手のタイプによって資料構成を変更する。


【第5章】資料作成力

○モジュール化で資料を作る

・市場環境分析パッケージの電子ファイルがあれば、苦労せずに資料を作れる

・すでに売上高推移のチャートがあればそれを使うことができる

・モジュールを意識して資料作成すると、資料全体→パッケージ→スライド→チャート→メッセージという改装が明確になる


○資料作成のコツ

1 左上から右下に配置

2 内容にふさわしい表示

3 重要メッセージは強調する

4 ちがうものを同列に並べない


○メッセージ(スライドの冗談部分)は、説明→ファクト→示唆の順番に配置する必要がある。すべてがスライドの中に揃っている必要はなく(複数スライドにまたがることも)、深さが深いものほど、下部に置く


○メッセージの内容は、合目的性、斬新性、明確性、方向性(具体的に何をしたらいいかが提示されている)が含まれているか?


○それぞれのメッセージの要素によって求められる内容は異なる

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出典:「ロジカル・プレゼンテーション」より筆者作成


○相手の論理に合わせて資料を構成する必要がある。トップダウンかボトムアップか


○報告書の切り口は3つ

1 作業ベース、2 項目ベース、3 論点ベース


○マテリアル(ある会議のために作成された完成版の資料群)を作るには、会議の設計を理解していなければならない


○マテリアルは8つのパッケージから構成する

1 サマリー、2 前提、3 全体像(全体像や検証タスク、その日の位置づけをまとめたパッケージ)、4 内容(会議の議題に対する説明、ファクト、示唆が盛り込まれたパッケージ)、5 論点ペーパー、6 フォーマット(会議の出席者が書き込める)、7 スケジュール、8 参考データ(4に組み込めなかったスライドの寄せ集め)


📚本を読んで・・・

伝えるためには、相手の前提を確認し、仮説構築・資料作成・会議設定を行う必要がある。アテをつけることも必要。相手によって各段階の方法を変えることが必要。

では。

Jas🌺


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