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今まさに過去最大の産業革命が進行中

これまでけん引してきた産業が消え、新しい産業にとって代わる。
教科書でみたことのある産業革命では、家内制手工業から軽工業化、そして軽工業から重工業化という大きな変化がありました。

これが今まさに起きています。

コロナ禍にみまわれ1年あまりが過ぎようとしていますが、産業によって感じ方にすごい温度差があるのを感じませんか?

外食、観光、旅客運送業、紙媒体系の出版社や広告代理店など、おおむね暗い話ばかり。

日本経済を支えてきた基幹産業の電機、自動車産業はコロナ禍になる前からずっしりと重い暗雲が垂れこんでます。金融業も同様です。

出口が見えず長引くコロナ禍に、お上からの点滴を受けながらの延命。

悲しいことですが耐えきれずに倒産や身売りなども始まり、これからさらにバブル崩壊後のような数多の犠牲を払う厳しい局面に追い込まれるやも知れません。

その一方で、例えばEC業界では著しい成長に沸いてます。
5G時代の到来、SNSなどアプリの革新、AIを駆使したサービスの発展など周辺環境の技術革新に新しい事業の形も萌芽しています。
 
リアルとの境目がなくなり、企業の枠や国という枠まで意味をなさなくなるような取り組みも始まっています。

産業革命期では、既存利得にしがみつくのに汲汲として転化に全力投球しなかった企業はいずれ終焉を迎えることになります。

転化のキーワードはDX(デジタルトランスフォーメーション)。

これは既にある新産業分野の既存モデルを模倣することではありません。

紙媒体系の広告代理店が今さらただ単にネット系の広告を扱ってもこれまで取り組んでいるデジタル系の広告会社にかなうわけがありません。ましてや丸投げの従来構造をひきずっていては、「高いし、遅いし、ニーズを組み切れないし」の3拍子でクライアントから見放されるのも遠からずです。

自らの築いてきた強みを生かし、ネットの特長を活かした「新しいモデル」をつくりあげることが肝要です。

このためには、ネット分野への進出を最優先事項にあげ、優秀な人材をはじめとした経家資源をこちらに振り向ける「全力投球」が不可欠です。

全般的には実店舗が厳しい状況に追い込まれている小売業。
でも、ユニクロやワークマンは違ってます。
これらの企業ではDXはトップマターとして取り組まれています。

「コロナ禍が長引いてるから仕方がないから通販やるか」
でうまくいくほど今の通販は甘いもんじゃありません。

そんな位置づけでやらされてる担当者もたまったもんじゃありません。モチベーションはあがりません。

大手スーパーの通販部門が伸びないのがそれを証明しているといっても過言ではないかと感じています。

今は産業革命期の大チャンス。今ならまだ間に合います。

これまでのやり方を守る、延命させる
から離れて
リスクを恐れず新しい変化に全力投球で挑戦

本気の全力投球でDXに挑む勇気を持つ経営者が増えることを望んでやみません。企業という枠も超えて協業も必要です。その産業にいると気が付かない、他の産業からみると垂涎のような強みになっていたりすることもあります。

スーパーは過当競争でコンビニやドラッグストアに席捲され、赤字店舗や店舗人員が重荷として店舗淘汰・人員整理などしてますが、これってAmazonからみたらどうでしょう?

AmazonはFBAで日本国内の当日配送はかなりのカバー率。
流通総額は3兆円を超えたそうです。
でも、FBAは常温流通の商品だけです。

米国ではアマゾン・フレシュを展開し、冷蔵商品も席捲しています。
冷蔵商品でFBAのような展開をしようとするとコールドチェーン(冷蔵の物流網)が必要です。これをゼロから構築しようとすると時間もコストも膨大にかかります。

ところがスーパー(チェーンストア)は見方を変えると出来上がったコールドチェーンそのものです。スーパーには冷蔵で取り扱う生鮮品があり、店頭まで冷蔵で迅速に届けることができる物流網が既にあります。しかも、スーパーのあの店頭価格を実現できるだけの低価格です。

アマゾンからすれば、これは垂涎の的であるに違いありません。
家庭の注文の入り口となる家電OSと音声ロボをアマゾンエコーで制覇してしまい、お届けまでの流通網もおさえてしまえば、他につけいる余地はなくなります。

アマゾンは既に一部のスーパーと提携が始まっています。
楽天市場と西友との取り組みも注目です。

GMSは終わったフォーマットと呼ばれて久しいですが、これもDXで生まれ変わることないですか?

変化は怖い。頭の痛いこと、不安で暗く沈んでしまうこともあります。
ですが、それらのことも踏まえ、変化をワクワクと楽しんで取り組むように意識を持っていたいものです。

なかなか巡り合えない大産業革命期に生きているからこそ。

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