【ふるさと納税】 税金を使って民業圧迫してませんか?

「ふるさと納税」
2021年は各地方自治体で大きく伸ばしたようです。

実質2000円ぐらいで高級なお肉やブランド米が手に入る

使う側からすれば、
2000円ぐらいの実質負担はかかるようですが、
どのみち払う税金の納める先を変更するだけで
お肉やお米などが入手できちゃうという
とってもうれしい制度です。

返礼品割合は3割ぐらいだったかと思います。

なので、商品の割に寄付額がとっても高い。
例 寄付額1万円の商品 ⇒ 実質3千円相当
 
でも、どのみち支払う税金を振り替えている
ということ(実質2000円ぐらいの負担はある
ようです)なので寄付額が高くても基本的に
財布は痛みません。
※ご自身の所得等に応じてふるさと納税の上限
 があるのでご注意ください。あくまで上限を
 超えない範囲での話です。
  

いろんな産品を値引きなしで買っていただけるチャンス

地方の中小事業主にしても
基本的に「値引きなし」で買っていただけるうれしいチャンス。

通販の知識なくとも地方自治体が出品してくれるので
特にこのコロナ禍では
地方にいながら全国マーケットにうってでるチャンスでもありました。

税収アップのチャンス

地方自治体にとっても税収アップのチャンス。

ここのところ ふるさと納税が大きく伸びていることもあり、
各自治体で積極的に取り組んでいます。

また地元の返礼品の購入を通じて、地元の中小企業を応援し、
雇用を維持・促進することにもつながります。
 

全国メーカーの製品やナショナルブランドの商品まで拡大

当初はお米やお肉など地元のちょっといい名産が主体だったかと思います。

それが段々と変容してきています。

全国大手メーカーの製品やブランド品。
一時期あまりに目に余る状態だったので規制がかかりましたが、
地元にちょっとした事業所があったり、原材料が地元など
ちょっとした理由をみつけて返礼品の対象にしているようです。

この背景には
地方自治体も税収が欲しいので「売れるものを揃えたい」
ということがあるのだろうと思います。

仮に、ふるさと納税担当者に寄付額の目標予算など
課されていたら、こういう動きになるのは自然なこと。

「背に腹は代えられない」

地元経済が衰退している地方では税収ダウンで財政危機。
このふるさと納税制度は大事なチャンス。

”地方経済の活性化”という観点では大手メーカー製品や
全国ブランド品を返礼品で使うこと望ましいこととは
いいがたいですが、財政危機で破綻しないように
必死に努力しているとみれば致し方がないこととも言えます。
 

ふるさと納税で税収を増やすために外注に丸投げ、広告もバンバン使う

さて、ここからタイトルに掲げた件に言及します。

タイトルを再掲するとコレです。
「【ふるさと納税】税金を使って民業圧迫してませんか?」

2021年のふるさと納税をみていると
広告を使って露出するところが目につくようになりました。

たとえば、楽天市場。
「楽天ふるさと納税」
https://event.rakuten.co.jp/furusato/

こういう特集コーナーがあること自体はよくあることですし、
楽天市場も地方自治体を応援しているということかと思われます。

問題は一般的な検索。
楽天市場の検索窓にキーワードを入れて検索すると
検索結果の一覧がでてきます。

上の方に表示される商品名をみると、
冒頭に[PR]と付されているかと思います。

これが広告です。

楽天のRPPという広告なのですが
基本的に入札方式で、入札価格を高額で
入れた方が表示されます。

ふるさと納税の需要期の12月頃には
このRPP広告で表示されるふるさと納税返礼品
が目につきました。

このRPP広告枠は活用しているお店が多く、
おそらく高額の単価で入札しているものと推測
されます。

ふるさと納税返礼品のRPP広告費は地方自治体の負担
のようです。地方自治体の負担=税金によって賄われて
いるということになります。

一方で普通に販売しているお店もこのRPP広告を
利用しています。でも、ふるさと納税返礼品が
入札単価を高額につりあげられるとかないません。

ご存知のとおり、
通販は検索してぱっと見で目にふれやすい
上位に表示されないと死活問題。

ふるさと納税返礼品に上位表示されるRPP広告の場所を
奪われてそのままでは売れなくなってしまいます。
赤字覚悟で入札単価を引き上げてつっぱりあうしかありません。

そんなんです。

これって地方自治体が税金を使って民業を圧迫している
ってことなのではないでしょうか?


さらに、ページ制作、広告運用などを大手のIT業者に
外注(丸投げ)している地方自治体も少なからずあるようです。

これも元をただせば税金です。
大手IT業者にとってこんなおいしいことないです。


本来なら自分の登録のある自治体Aに10万円の税金を納めていたとします。
これをふるさと納税で別の自治体Bに寄付したとすると・・・
(かなりおおざっぱに簡略化して書いてる点はご容赦を)

自治体A 10万円 ⇒ ゼロ(税収↓)
自治体B ゼロ  ⇒ 10万円 ⇒ 返礼品 3万円
              (返礼割合3割として)
               ⇒ 広告  2万円
               (ROAS 500として)
               差し引き 5万円
※外注委託費は契約や販売量によって1件あたりの
 負担額が変わってくるのでここでは含めてません。

自治体トータルとしての税収は10万円⇒5万円に減少。

返礼品や広告業者に地元を使ってない場合は
地元経済活性化による税収アップは期待できません。

この差額の5万円が税金の有効活用という視点から
かけ離れた運用になっているような気がする今日この頃。

どうなんでしょうね?

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