ねこねここねこ

ーメンタル・ユリのたんたんエッセイー

(カテゴリー:コラム)

空前絶後のねこブーム到来である。こんな日がくるとは誰が予想していただろうか。愛犬家の陰にひっそり隠れて(自分はねこ派だ...。)と思っていた方も正々堂々とお猫さまさま生活ができるというものである。

ひと昔前はねこが病気にかかるともうそれは手遅れ。お犬さまに病気・治療にはくわしいお医者さまも、ねこにはお手上げだったのではないだろうか?ねこが病気にかかって助からないのはねこが病気を隠す性質にも由来する。

ねこちゃんたちは自分が具合悪いことを隠すので飼い主も発見が遅れるということは少なくないはずだ。早期発見、治療にあたることができた飼い主さんには「あっぱれ、Good job !! and Good luck. 」と讃えたい。

まだ結婚もせず、実家にいたころ私には2匹のねこがいた。1匹は自分で拾ってきた「グリコちゃん」もう1匹はグリコが難産で1匹だけ生きて産まれてきた「のこりちゃん」生き残りの「残り」である。

そのほかにもう1匹。グリコちゃんが産んだ子ねこの中で唯一もらい手のつかなかった「じっぽちゃん」この3匹目のねこが私のねこだった。父は「黒猫が産まれたらどこにもやらずに残しておけ。」と言い出した。

理由はお粗末「黒田官兵衛と名づけて俺のねこにする。」と言うのである。こねこは春になると3匹のメスねこがそろって産むのでその10数匹以上になることもある。父、ご期待の黒ねこも生まれた。

が、父の欲求はそれだけではおさまらなかった。「ついでに茶とらももらい手に出さず残しておけ。」というのである。父曰く、かんべえちゃんがいるなら(竹中)半兵衛ちゃんもそろっていなきゃいけないという...。

大がいくらついても足りないねこ好きだが、すでにメスねこは3匹おり、毎年こねこを産む。これ以上増やしてどうすんだ???ってぇ話なのだが、父が責任を取るのだろうと黒と茶とらの子ねこは貰い手にださなかった。

のこりちゃんとじっぽちゃんは各自用意してあげた箱と敷物のうえでお産をするが問題はグリコちゃんであった。すでに激しく陣痛がきてるのに、私が帰宅するまでお尻から出血しながら産まないで待っているのである。

用意したお産場所はまったく無意味で私は捨ててもいい布団を敷き、捨ててもいい服に着替え、グリコちゃんと布団に寝た。難産であるグリコちゃんは「うぎゃおー」とも「ぎょえー」ともつかない声で子ねこを産んだ。

死産で逆子のときは悲惨だった。いくらいきんでも出てこないのだが父は酔って寝ている。私は母を起こしに行ったがドアの前でふと考えた。(これを見て母が気絶でもしたらやっかいごとが増えるだけである...。)

しぶしぶ布団に戻って逆子の死んだこねこをゆっくり懸命に引っ張った。苦しそうなグリコちゃんが楽になったあと、疲れ果てて血だらけの服、羊水でべちゃべちゃになった布団でそのまま寝てしまった。

ある年、グリコちゃんが5匹、のこりちゃんが3匹、じっぽちゃんが5匹の子ねこを産み計13匹になったことがあった。母性本能の強かったグリコちゃんは子ねこをぜーんぶ私の部屋の押し入れに運び入れてしまった。

ある朝である。なんとなく目覚めてきた私が突然はっと目を覚ます事態が起こった。お腹と背なかで何かがうごめいているのである。私は完全に目が覚め布団をがばっとめくった。そこには13匹の子ねこがうごめいていた...。

まだ目もよく開いていない、ねこと言うより動く巨大ないもむしである。グリコちゃんは自分が外へ行きたくなったので、ぜんぶの子ねこを私のベッドに運び入れたようだ。1匹も潰していなかった。まったく肝を冷やす。

あぁ、はいはい子ねこを預けていくほど信用していただいて誠に光栄の至りでございます。これは嫌味半分だが、それきりグリコちゃんは私のベッドで生活をはじめた。

シングルベッドに猫14匹と人間ひとり。狭いったらありゃしないが私は耐えた。これぞ、ねこねここねこさまというものだ。

ユリ Twitter : yuritugu_me

じつは、本日はハワイにハネムーンに行った続きを書いてありました。しかし難病 FIP 闘病中のねこちゃんガル君がいよいよ明日、支援金クラウドファンディング期限ということもありまして、ねこの話題にすることに致しました。ガル君の連絡先を紹介させてください。
GAL FIP 闘病中さん Twitter : @FipGal Instagram : galcat308
クラウドファンディング期限 8/15 23:59 まで
となっております。
これを書いている朝7時現在、治療費用達成率73%、あと27%です!!
たいへんな高額治療のためどうかガル君が安心して最後まで治療を受けられるようにみなさまの愛を分けてください。
99.9%致死率の難病と果敢に闘っています。みなさまのお力添えをこころよりお願い申し上げます。

※最後まで目を通してくださりありがとうございます。病気のため毎日投稿は目標としてはいませんが、また見かけたら読んでやってください。

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