【クレドの作り方】         第3の “社会的報酬”

時差出勤やテレワークなど新しい働き方を促進中の企業。
それに相まって、私の周りの企業幹部からは、社内の直接コミュニケーション低下を心配する声が出てきています。

そしてこれまでの企業理念をどう推進、浸透させるかも新しい課題として浮き彫りに。

経済評論家の藤沢久美氏は、6/4のNHKラジオ『アフターコロナの働き方改革』の中で、

「何のためにこの仕事をしているのか、社会の役に立ってるのか?を確認し仕事の判断の軸にすること」 

つまりこういう時期だからこそ、社会への視点を持った企業理念のさらなる重要性を述べているのです。 (NHKラジオ「アフターコロナの働き方改革」 6/4 am6:42頃〜)

確かにその通りで、多くの識者からも同様の発信を見受けます。でも、各論ではどうやってそれを実現するのか?が課題です。

社会への視点。実はそもそも論として、それは多くの企業理念に欠如した項目なのです。「いや社会貢献に関するキーワードはわが社の理念にきちんと入っていますよ」と反論する方もいるでしょう。

少し整理します。皆さんがご存じの通り、従業員への「報酬」には給与や待遇などいわゆる“働きやすさ”を促進する「外的報酬」があります。さらに“働きがい”につながる社内での認知や尊重。高い付加価値への称賛などの「内的報酬」があります。

3つの報酬

わたしはさらに「社会的報酬」を目指す必要があることを数年前から述べ始めています。社会的報酬とは聞きなれない言葉ですが、

“自分自身の業務を通じて、社会に対する貢献”です。

間違ってはいけないのが、それは「会社」が社会貢献活動やCSR,SDGsのプロジェクトを発足させて溜飲をさげていることではありません。従業員一人ひとりが自分の業務の中で、どんなインパクトや役立ちを社会に提供しているのか?を考え、動き方を示す言葉でありプロセスなのです。

つまり「会社視点」での社会貢献は企業理念に入っているが、従業員の業務目線での視点は少ないのです。

従業員に「社会への貢献意識」を持ってもらう思考や行動指針をクレドや企業理念に取り入れ、仕事人生の幸せや豊かさの実感につなげて、アフターコロナ時代の働き方を意義あるものにして頂きたいのです。

#COMEMO #日本経済新聞 #クレド #我が信条 #企業理念


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?