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中国人妻談 日本のお笑い芸人好き嫌い

万国共通で楽しめるエンタメで真っ先に思いつくのが音楽とスポーツ。つまりその土地の言語や歴史を知らなくても視覚的、聴覚的に楽しめるものだからです。あとは日本の伝統芸能でも歌舞伎などは視覚的な迫力もあるのでストーリーが理解できなくても楽しめるものですよね。

そんな中で「お笑い」ほど海外展開に不向きなコンテンツは無いかもしれません。言語の壁はもちろん、それぞれの国の文化習慣の違いや流行、あるあるネタを理解してないと笑えないことがほとんどだからです。

妻がお笑い番組を観た時のリアクションは毎回新鮮で、ここは共通するのかぁ〜とか、こういうネタは笑えないんだ!と様々で文化比較の勉強にもなります。

そんなこんなで、妻が好きなお笑い芸人と苦手なお笑い芸人をそれぞれ紹介します。

好きなお笑い芸人第3位 ミルクボーイ

ミルクボーイさんと言えばM-1グランプリで優勝を勝ち取った「うちのオカンが言っててんけど〜」ネタが代表的ですが、このネタが中国人の妻の感覚的にもドンピシャだったようです。うちのオカンが物忘れして…というツカミはもちろん中国人家庭でもあるあるで、設定に馴染みやすい。なおかつ、内海さんのツッコミが日本語のボケとして理解できない部分の補足説明にもなっていて、よりわかりやすくなっているとのこと。

好きなお笑い芸人第2位 ダウンタウン

これははっきり言ってかなり意外でした。ダウンタウンさんは常に新しい笑いの形を体現してきたコンビであり、僕自身も青春時代に大きな影響を受けてきたわけですが、松本さんの誰も思いつかないぶっ飛んだ発想は、とうてい外国人には理解できないだろうという思い込みが勝手にありました。

ただ、ダウンタウンDXなどを観ていて、松本さんが時折発する斜め上のボケにしっかり妻は反応していて浜田さんのスピーディーなツッコミにも爆笑しています。

妻に今の笑いわかる?と聞くと、全部は理解できなくても、しっかり話術で笑いを作っているのが伝わるから面白いとのこと。素人が何を偉そうに・・と思うかもしれませんが、話を聞いていくと案外、中国で求められるお笑いのエッセンスがそこに詰まっている模様。

ちょっと余談になりますが、中国の漫才師、コント師、大道芸人などのコメディアンの立ち位置は日本とだいぶ異なります。あくまでテレビに出てくる芸人は芸術家であり話術のプロフェッショナル。日本のようにリアクション芸あり、体を張った芸風あり、シュール芸ありとなんでも許されるわけではありません。中国の漫才師(相声演員)は日本でいう落語家さんみたいな印象でしょうか。もっと言えば中国人がテレビで見たいものは知的好奇心を満たす情報なので、漫才やコントにもたいてい文化や歴史の学び要素が入ってきます。

ダウンタウンの話芸は大衆向けの内容ではありますが、妻が話術構成に着目しているというのが新鮮な発見でした。

好きなお笑い芸人第1位 チョコレートプラネット

チョコプラさんのコントも実は外国人ウケする内容みたいで、一部ぶっ飛んだ展開はありつつも、日常のあるあるなワンシーンから発展していくという意味では笑いどころが分かりやすいようです。

また、人柄が好き!とのことで、トークやロケで2人が見せるふとした優しさにも魅了されているようです。

ただし、1番の理由は妻はIKKOさんのファンなので、IKKOさんのモノマネをしてくれて嬉しい!ということみたいです。

他に妻が好きな芸人さんとしては、渡辺直美さんやカズレーザーさん、明石家さんまさんなどが挙げられます。

続いて、妻がちょっと苦手…としている芸人さんを挙げていきます。こんな失礼なことを発表してる私が悪人なので、私のことは嫌いになってもどうか妻のことは嫌いにならないでください!

苦手なお笑い芸人第3位 錦鯉

長谷川さんのぶっ飛んだキャラクターについていけないのと、渡辺さんのツッコミ…というよりどつきスタイルがどうしても馴染めないようです。確かに頭を叩く芸は中国にはありませんね。
長谷川さんのボケには横でずっと「どうゆーこと?」を連呼してて私的にはその光景含めてちょっとツボです。
錦鯉さん、すみません!私は大好きです!

苦手なお笑い芸人同率第2位 クロちゃん(安田大サーカス)、ナダル(コロコロチキチキペッパーズ)

どうしても中国人にとっては自虐ネタ、あるいはクズっぷりをイジって笑いを取るようなスタイルがウケません。先ほど言ったように、中国のテレビや舞台で板に立つ芸人というのは、知的好奇心をユーモアで満たしてくれる高尚な存在という立ち位置なので、落として笑いにするという文化が少なくとも芸事の世界では無いような気がします。
クロちゃんさん、ナダルさん、すみません!私は大好きです!

苦手なお笑い芸人第1位 ハリウッドザコシショウ

最初に謝ります!ハリウッドザコシショウさん、申し訳ありません!私はいつも腹がちぎれるくらい笑わせてもらってます!

さあ、妻曰くコーナーに参りましょう。ここまでの話で総合的に判断するとお分かりになると思いますが、ザコシショウさんは一般的な中国人が苦手な要素のオンパレードとなっています笑

・知的好奇心を満たす高尚なネタではない
・日常生活のあるある設定からかけ離れている
・日本人のエンタメ好きにしかわからないマニアックネタが多い(ピン芸なのでツッコミがないので余計わかりづらい)
・上半身を晒している姿が正装

妻は苦手ではなく、はっきり嫌い!と断言しています。ちなみに脱ぐ芸も中国では下品と判断されるのでとにかく明るい安村さんも面白いけどテレビで見るのはちょっと…という感想でした。

ちなみにフォローになるかわかりませんが、中国版TikTokでは一般の方々がくだらないことを散々やっててネットでは受け入れられてるので、ザコシショウさんもテレビじゃなくそちらでなら笑えると思うとのことでした。

兎にも角にも妻にはきつく言っておきます!

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