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中身のある中国語とは何か?

「外国語は単なるツールである」とよく言われますが、私はこの意見には半分賛成、半分納得してないという立場です。

私も中国語学習者の一人ですが、言葉には確かに相手の話を理解して自分の意見を伝えるというツールとしての役割が大きいとは思います。中国人や中国語話者とコミュニケーションをとるため、もしくは中国語の映像、音声、文章を理解するために中国語を学ぶという事。ですが、中国語ならではの発音の美しさや表現、ユーモア、歴史、国民性など様々なものが反映されているのも中国語の魅力。なので、中国語はツールであり文化そのものであるとも言えます。

これは逆に「日本語は単なるツールでしかない」と言われると私たち日本人が若干の違和感を抱くのと一緒だと思います。

中国語を学ぶという事は、単に発音や声調、文法、単語を覚えるだけでなく中華圏の文化を同時に学んでいった方がより深まる気がしていますし、興味を持つきっかけになるとも思います。

私が最初に就職した日中貿易会社では、中国語の基礎はある程度学んでいたけど、中国ビジネスや中国のマーケット、もっといえば日本の経済的な知識が全然足りなかったので、取引先との中国語会話がスムーズに進まない・・そんな苦い思い出があります。結局、いくら語学を習得しても中身がない中国語というのはそういう事ではないかと。もっといえば語学力以上に、知識や経験、相手へのリスペクトがコミュニケーション上でははるかに重要なんでしょうね。

一方でお酒の席では私が三国志が好きで中国語を学び始めた事や、中国の食文化の話で深い話ができていたように思います。たとえ発音が間違っていても、中国語の背景にある文化・習慣へのリスペクトを忘れずに”中身のある中国語”を目指して引き続き中国語学習を続けていきたいと思います。


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