常に技術と知識の向上をめざす塗装職人
塗装職人として、技術を磨き続ける製造部 塗装グループの高木さん。
塗装を身近に感じて飛び込んだ現場で、常に品質と技術の向上を目指して活躍する塗装職人が、大切にしている価値観を探ります。
(取材・編集:社長室)
―:
普段どのようなものを塗っているのでしょうか。
高木:
制御盤の筐体などの産業用製品を中心に、溶剤塗装をやることが多いです。
―:
ベネックスにはどういった経緯で入社したのでしょうか。
高木:
工業高校を卒業後に新卒で入社しました。
社内で設計から組立てまで一貫したものづくりができるところが面白いなと感じて、選びましたね。
―:
最初から塗装をやりたいという思いがあって入社されたんですか?
高木:
最初の配属は機械グループだったんです。
入社して1年を過ぎた頃、機械グループの仕事量が落ち着いたので塗装の作業応援に行き、初めて塗装を経験しました。その時に「あ、塗装の仕事の方が自分に合っているな」と思い、上司に配置転換の相談をして、塗装グループに移りました。
それからずっと塗装をやっています。
―:
どのようなところが自分に合っていると思ったのでしょうか?
高木:
自分の父親が建築塗装の仕事をしていたので、もともと「色を塗る」仕事が身近にありました。
なので着色とか塗装について考えることが多く親近感があったから、作業に身が入り自分に合うと感じたのだと思います。
―:
「色」そのものや「塗る」ことにあった親しみがベースなんですね。
そんな高木さんにとって塗装の魅力とは、いったいどんなところでしょうか?
高木:
着色することで、金属だけど温かみが出せるのが魅力だと思います。
板金の状態に色を付けていく作業のなかで、無機質なものに色という命を与えるようなイメージですね。
―:
色や手触りに温かみを出しつつ、品質の面でもサビ防止などの役割を果たしていますよね。
高木:
はい。
極端な例ですけど、不織布マスクの繊維のような小さなゴミが、1か所でもついていたらアウトという製品を塗装することも多々あります。
ゴミがついていたら、その部分だけ塗料がちょっと浮くので意外と分かります。もし付着があった場合、付着面全てが塗り直しになるので、塗るときはかなり気を遣いますね。
―:
どんなときにやりがいを感じますか?
高木:
過去に作ったことのある製品を改めて作る際に、以前より短時間で仕上げることができ、なおかつ綺麗に塗れたときは、自分の技術の向上を実感でき「成長したな」とやりがいを感じます。
―:
自分の成長は、やりがいにつながりますよね。
一人前の塗装職人になるために、どのようにして経験を積んできたのでしょうか?
高木:
自分の場合は、最初の半年~1年ぐらい脱脂やパテ処理、マスキングといった塗装の下準備を覚える期間があり、それから塗装の実作業に入りました。最初は塗りやすい製品や品質の要求レベルがあまり高くないものなどから塗らせてもらって、徐々に経験を積んでいきました。
―:
作業の中で、コツや重要なポイントはありますか?
高木:
うーん、感覚ですね。塗料の射出量だったり、スプレーガンを動かすスピードだったり、感覚を覚えることがまず大事です。
センスがある人は、その感覚が覚えるのが早いんじゃないかなと思います。
技術職はなんでもそうだと思いますが、手先が器用であればあるほど仕事はやりやすいんじゃないかな。
―:
塗装グループの雰囲気はどんな感じですか?
高木:
皆さん、職人なので本当にプライド持ってやっていると感じます。
中堅からベテランの方がバシッと丁寧な仕事をやって、若手がそれに学び、ついていくような感じかな。
―:
高木さんにとって「いい仕事」とはなんでしょうか?
高木:
常に向上心をもって取り組むことでしょうか。
仕事でもプライベートでも、知識や経験があった方がいいなと感じているので、やったことがないことも積極的にやっていきたいです。
仕事では、たとえ同じオーダーであってもこうやった方がいい、こうやった方がやりやすいっていうのは、常に考えながらやっていますね。
―:
最近だと外部講師のリーダー研修も受けていますよね。 どのようなことを学んでいるのでしょうか。
高木:
「働くこと」をテーマにして、リーダーの立場から物事を考え知っていく研修です。自分にはない考え方が多くあって新鮮ですね。
人と話をするのが得意ではないので、後輩との接し方とか、人のまとめ方なども勉強させてもらっています。
(お読みいただきありがとうございました!)
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