初恋

20年近く経つが、新学期が始まるこの季節になると、ふと思い出す。
俺の初恋…。

俺の初恋は、小学3年生の時。
その子は転入してきて、同じクラスになった。
少し長めの髪に、カチューシャが特徴的な彼女。
最初はそんなに話す機会もなかったが、しばらくして席替えがあり、席が隣になったのがきっかけで少しずつ話すようになった。
もしかしたらその頃はまだ、ただのクラスメートくらいの感覚だったかもしれない。
席替えは1ヶ月に1回くらいのペースであったが、何回か席が隣になった。
「また隣だね」と笑顔で言う彼女。
その頃から意識しだしたかもしれない。

小学4年から5年生になる時にクラス替えがあったが、また同じクラスになった。
5年生の頃には、好きという気持ちが確かにあった。
たまに少し、からかいながらも特に変わりなく過ごしていた。

そして迎えた小学6年。
学校に行ったら彼女は居なかった…。
5年生の終業式の日風邪で休んだ俺は知らなかった。
彼女が転校したことを…。

小学3年~5年、彼女は3年間しかいなかったが、今でも思い出すことがある。
彼女はそれだけの存在だった。

君は元気に過ごしていますか?
君は今何をしていますか?
君は俺のことを覚えていますか?

いつかまた…君に会えますか?

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