エピローグ
風呂から上がり、スキンケアを終えてベッドサイドに腰を下ろすと、スマホの通知音が鳴った。Twitterを確認すると裕太からダイレクトメールが届いていた。
怜はTwitterを閉じるとベッドに潜り込んだ。
──ハッピーエンドとは言い難い結末ではあったけれど、彼女の望みは叶ったのかもしれないな……。彼女の犯した罪は決して許される事ではない。
けれど、世の中には白と黒では割り切れない事が色々と……もしかしたら、それこそ人の数だけ存在するのかもしれない。
そんな事を考えながら、怜は久々にぐっすり眠れる幸せを噛みしめていた。
【終】
※参考文献『日本の呪い 「闇の心性」が生み出す文化とは』(小松和彦)
『憑霊信仰論』(小松和彦)