ただの大学生がハンガリーで映画に出てみた。
こんにちは。ジェームスです。
今回は、ハンガリーで映画に出させていただいた話をしていこうと思います。
映画に出てみた。っていうのは少し大袈裟で、実際はアメリカン映画にエキストラとして参加したというのが真実です。
なかなかそういう機会もないと思ったのでシェアしていきたいと思います。
ぜひ、最後までご覧下さい。
きっかけは
まずきっかけとしては、Facebookでの募集投稿から応募した事です。
下の写真が実際に募集されてた時の投稿です。
見て分かる通り、日本人をターゲットに募集されていました。
20歳から60歳までの日本人男性、女性。撮影日時。
条件は揃っていたので、ダメ元で興味がある旨をメールしてみました。
この時、ハンガリーに来て2か月が経ち、学校はありながらも少し暇な時間を過ごしていたので、なんでもやってみたい精神でいました。
正直この時点ではどういう内容なのかは全く分からない状態でした。
オーディション
メールをした次の日、詳細な情報とともにメールが返ってきました。
そこで初めてお金も貰える事が分かりました。しかも、思っていた5倍くらいの金額で驚きました。
下の写真が実際に送られてきたメールとなります。
簡単にまとめると、
撮影日は1日。(残り3日は移動や観光?の時間。)
喋る役と喋らない役で分かれている。(喋る役の方が貰えるお金は少し多い。)
喋らない役を例にあげると、全部の合計が125,000HUFと80EURO(日本円で5万円とちょっとくらい。)
喋る役の方はプラスで2万円ほど。
お金の事はさておいて、実際に行けるのかどうかはまだ分からないですよね。
そこで、下の方にさらにスクロールしていくとインタビューをしたいとの事。
こんなものは速さ勝負だと思って、速攻で会う日にちを決めました。
インタビュー当日。
インタビュー場所のブダペストまでは電車で2時間半。学校は午後の授業がたまたま無かったので、午前の授業が終わり次第、インタビュー時間ギリギリに間に合う電車に乗り込みました。
指定された住所に行ってみると、暗いビルの中。
少し怖いなと思いながら奥まで進んでいきました。
光が見えてきたので、そこまで行くと女性の方が待ち構えていました。
“I came here for the interview we’ve planned”と伝えると、待ってましたと言わんばかりにチェックシートみたいなものを渡たされ、個人情報、体のサイズなどを書き込みました。
書き込みが終わると、実際に目の前にカメラを設置され、自己紹介を英語と日本語で両方しました。初めての事だったので緊張してちょっと噛んでしまいましたが、そのままスルー。
その後は、指示されたシチュエーションでの演技。もちろん演技なんてする機会がない人生だったので、見よう見まねで自分が思い描くベストでやりました。
シチュエーションとしては、ホテル?のドアマンとしてお客様のためにドアを開ける。その直後、遠くの方でなにか事件が起こり、それに反応する。というものでした。
これは喋る役ではない方です。
約20秒ほどの演技?もなんとかやり切り、次は喋る役の方もやるのかなと身構えしていたら、”………okay……….”と言われ、そこで終了。
さらに”we will let you know once we decided.”の言葉ともに、誰か友達で興味のある人いない?と聞かれたので、内心は「絶対に落ちたな」と諦めていました。
2時間半かけてきたインタビューもわずか10分で終わり、またすぐに同じ時間かけて家まで戻りました。
そんなこんなでインタビューも終わり、後は結果を待つだけです。
参加を決意した理由
そもそも参加したいなと思った理由としてはたったひとつです。
お金が欲しかったからです。
この理由以外に参加した意味はありません。
将来、映像関係の仕事に就きたい訳でもないですし、お金を貰えて無料の旅行が出来るので、挑戦しない理由は無いですよね。
めんどくさがりの大学生の僕としては、お金をどれだけ楽に稼げるか、それだけです。
*余談ですが、この撮影に応募する前に「手の動きの撮影」というこれまたFacebookで募集されていた変な仕事もしました。
内容としては、2時間、色々な手、指の動きを撮影するというもの。(なんかエロい系のやつとかではないですよ。笑)
報酬は2万円ほど。
怪しいなとは思いながらも、指示された場所まで行ったのですが、ちゃんとしっかりしているところだったので安心しました。
なんだかんだ楽しめたので、良かったです。
結果
さて、インタビューから1ヶ月が経ち、結果はまだ来ません。
心配になったので、丁寧な言い方でいつ結果が分かるのかを聞いてみました。
すぐに返信が来て、日にちを教えてもらい、そこからドキドキのまま過ごしていきました。
実は結果を待っている間、僕が応募した投稿が3回ほど更新されていて、最終的には日本人だけではなく、アジア系の人を探していたので(喋らない役の方。)、可能性としては10%もないなと思いながら、諦めムードでした。
結果がわかる日。
まさかの合格。
合格というと表現が違うのですが、参加してほしいとのこと。
というのも、実は合格はしてなかったのですが、経験のために出してあげるよ、お金も払います。との事でした。
こんなラッキーがあっていいものかと思いながらお礼のメールを。
後は、撮影日当日まで万全の状態で待機するだけ。
撮影現場
あっという間に本番の日。
撮影場所はハンガリーの下の国、クロアチアでの撮影だったので、ブダペストからバスでの移動です。
まず、集合場所に着いて驚き。
日本語以外が聞こえてくる。
後から分かったのですが、全部で30人中、日本人は4人でした。それ以外は、中国人や韓国人をはじめとしたアジア系の人たちでした。
僕達はエキストラでしたが、他の役の人達は別のグループでの移動みたいです。そのグループはほとんど日本人でした。
そんな事はさておき、無事に出発です。
時間にして約8時間ほどの距離でした。途中で豪雪の中を通り、久々の雪にテンションが上がりました。
3回の休憩を挟み、ホテルまで着きました。
あまり期待はしていなかったですが、びっくり。レベルの高い、値段も張るいいホテルでした。全部合わせて40人越え、ひとり部屋に泊まれ、朝食と夕食を2日分ずつ。映画会社はすごく金があるんだなと感心しました。
到着したのは、1日目の午後5時頃。その後、ブュッフェスタイルの夕食を食べ、2日目での撮影に備えました。その撮影も午後の7時過ぎからだったので、遅めに起き朝食を食べRovinjの町を観光しました。
とても小さな町でしたが、町並みはとても綺麗でハンガリーとはまた違った古き良きヨーロッパのバイブスを感じることが出来ました。
いよいよ撮影の時間です。
まずはホテルから5分の撮影場所まで徒歩で移動し、そこでコロナのテストを受け、陰性だった場合、契約書にサインをします。
その後、軽い服装チェックが入り、色合いだとかの調整を行いました。ブランドのロゴが目立つ服装の人は速攻でスタイリストに連れていかれて、服装チェンジをされていました。
僕はロゴ的には大丈夫だったのですが、同じような服装の人がいるという理由でジャケットを変え帽子をかぶらされました。
全員のチェックが終わるまで合計で2時間ほど。
後は必要な時に呼ばれるまで待ちでした。
待ち始めてから3時間ほど、撮影場所に着いてからは5時間。
やっと呼び出しがかかりました。
そこからリハーサルという事で、各自の動きや自分の役割などを丁寧に教えてもらいながら確認していきました。
そのリハーサルの確認も2時間程の時間を要し、この時点で当初の予定だった2時までに撮影終了する目標は超えてしまいました。
リハーサルもある程度終わると、カメラ搬入の準備という事でまた待ちの時間に入りました。
1時間後、また呼ばれ、今度はついに本番のようです。
待ちの連続で、僕含めみんなの顔は疲れ切っていました。
メインのシーンは全部で3つあり、最初のシーンは僕は映らないので待ちでした。
ただ、初めて見た撮影の現場。
たくさんのカメラ、なにかも分からないような大きい機械たち、そして何より現場での緊張感のピリピリさが伝わってきます。(現場の撮影が押していたという事もあるでしょうが。)
そんな中でも女優と思われる、1人だけ雰囲気の違った女性の真剣さとかっこよさに心が奪われ、見入ってしまいました。
細かい細かい調整を何回も繰り返し、1つ目のシーンは終わりのようです。
ついにやっと僕の出番です。
屋外での撮影。
同じようにリアクションの感じやシチュエーションを教えてくれ、それに従っていくというものでした。ただ、リハーサルと役割が変わっていたので実質ぶっつけ本番です。
約2時間の撮影が終わったかと思えば、納得できるものが撮れなかったのか全部最初からやり直しになりました。
撮り方と人の配置を少し変え、さらに1時間ほど。
ついに全部を撮り終え、全員で拍手でお祝いした時には、時計は朝の5時を過ぎていました。
疲れ切っている人、やりきった顔の人、ただただ終わって嬉しそうな人、色々な顔を横目にホテルへと帰って行きました。
最初から最後まで含めると約10時間の仕事。
そのほとんどが待ちでしたが。
ホテルに帰ってきたはいいものの、10時にはホテルを出発しなくてはいけなかったので、睡眠時間は約3時間ほど。なかなかにハードです。
最後に意地でも朝食は食べていきたかったので、ほとんど眠れませんでした。
豪華なホテルを後にバスに乗り込みます。
これで合計3日間のエキストラとしての仕事は終わりです。
いい人々にも会え、いい経験が出来ました。
*追記*
撮影も無事終わり、通常の生活に戻った2週間後、まさかのメールが届きました。
なんと、撮影していたメインの女優さんが怪我をしてしまったので撮り直しになるとの事でした。
他のシーンでの怪我で、その後の撮影が困難になり代役の女優さんですべてのシーンを撮り直すとのことでした。
さらに2週間後、1度はもう1回クロアチアに行き、同じスケジュールで撮影するとなっていましたが、予算の関係上なのかそもそものシーンをまるまるカットする事が決定したようです。
映像で見れるのを楽しみにしていましたが、残念です。
ただ、いい経験だったのには変わりません。
最後に
こんな貴重な経験はなかなか無いので、すごく楽しむ事が出来ました。
なんとか勇気を出して行ってみた自分を褒めたいと思います。
みなさんも1ミリでもやってみたいなって事があったら、後悔しないように挑戦してみましょう。
最後まで見てくださりありがとうございます。
他の記事もぜひ見てみてください。
First of all, thank you so much for reading all the way to the end.
Hope you enjoyed my page as much as I did enjoy in Croatia.
What a special experience… I low-key did love acting in the movie.
I am so glad that I encouraged myself to move my ass and actually did it.
I never imagined that I was able to be a part of a movie.
Well, I might try it again… if it pays well haha Just kidding.
Have a lovely day to all of you, Szia!
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