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股関節の評価②

前回から股関節の評価について整理しています。股関節は骨頭に対して臼蓋が小さいため不安定な関節に思われますが、ある条件を満たすことで著しく安定性に優れた関節となります。その必要な条件は伸展することでした。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回は、その伸展のROMを測定した結果をどう評価に繋げていけばいいのか?を整理しましょう。


1 どう可動しているのか?

股関節の最大伸展位は、多くの靭帯をねじり、螺旋状にさせ、最も緊張させ安定性が得られます。さらに、最大伸展に少しの内旋と外転を加えることにより、関節包靭帯の一部が伸長され、より安定性が向上します。

そのため、臨床で股関節の伸展のROM測定をしっかりすることが大切になります。

2 特徴

では、ROM測定をした結果、次にどのような評価に繋げていけばいいのでしょうか?伸展の可動域制限があるから、伸展のROMexでは効果は出にくくなります。伸展制限の要因を評価していきましょう。
ROMを測定した次に評価する項目のヒントとなるのが、下の表です。

参考:筋骨格系のキネシオロジ

その他にも股関節伸展の可動域制限となりやすいのが腸腰筋です。
つまり、ROM測定の結果、伸展に制限があった場合
・腸腰筋
・大腿直筋
・腸骨大腿靭帯と前方関節包
・恥骨大腿靭帯と坐骨大腿靭帯の一部

が制限因子として疑われます。

3 実際の評価方法

伸展制限の因子を精査するためには、まずROM測定時のエンドフィールがどうなっているのか?をしっかりと評価していきましょう。
エンドフィールを評価することで大まかな可動域制限の検討がつき、次に何を評価するればいいのかの指標が固まります。
具体的には下の表となります。

つまり、ROM測定の際に
・最終域のみで硬くなっているのか?
・徐々に硬くなっているのか?
を感じ分けることで筋由来の可動域制限か関節包性由来の可動域制限か?がわかってきます。

4 まとめ

股関節は臨床で介入する機会の多い関節です。
ROM制限があるから、その方向に動かすでは、効果は出にくくなります。、一度機能解剖を整理することで、股関節のどこを評価するべきか?どう評価するべきか?が明確になります。一度機能解剖をご自身でも確認することをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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