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認知症をお持ちの方との関わり

臨床で働いていると必ず関わることのある
”認知症”

1年目の場合は、経験もないため、
・この場合はどうしたら?
・HDS-RやMMSEは検査したけど・・・
・重度の場合はどういったことをすればいいのか?
と悩みがあるのではないでしょうか?

私は作業療法士という特性から
認知症症状が強くなっている方を担当することが多くあります。
その中で私がどう進めていくのか?をご紹介しましょう。

1 認知症の状態

認知症とはどのような状態なのでしょうか?
医学的には前頭葉と側頭葉の萎縮により、記名力や情動の抑制が低下している状態です。
言い換えればそれだけです。
HDS-Rの開発者であり認知症の当事者である長谷川先生は
『認知症になってもみえる景色は何も変わらない』とお話されています。
自分が何をしたいのか?という気持ちは残っており、
その表現が苦手になっているだけです。

大切なのは、声に出せない、その人が”やりたいこと”を一緒に探すことです。

2 生き方をサポートする

では、”やりたいこと”を探すにはどうしていけばいいのでしょうか?
それを知るためのヒントが
”その人がいままでどう生きてきたのか?”
つまり、生活史を知ることです。

誰でもこだわりや好みがあります
・どのような1日のスケジュールを過ごしていたのか?
・こだわっていたことはなんだったのか?
・何に誇りを持っていたのか?
・どのような教育を受けてきたのか?
・趣味として長年続けていたことはあるのか?
などしっかりと把握していきましょう。

その中で、”今でもやりたいこと”を把握し、その実践をサポートしていくことが
”生き方をサポート”することだと私は考えています。

3 療法士としてできること

では、その人が”今でもやりたいこと”を把握したあとは、
療法士として何をすればいいのでしょうか?

私は
”今でもやりたいこと”が現在の状態だったらどうすればできるだろう?
と考えていきます。
つまり、環境面を考慮したり、声かけの仕方、課題難易度など様々な状態を考慮し、その人ができる状況を作り上げていきます。


この思考過程こそが療法士ができる
”生き方をサポート”することだと私が考えています。
ぜひ臨床でその人に合った状況を考え抜いていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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