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「じゃがいも」のお寺話13 お釈迦の伝記

5人の修行者を弟子としたお釈迦様は、様々な人に出会い教えを説いて弟子を増やして行きました。35歳で悟りを開き、80歳で亡くなるまで45年間の仏教活動だったと伝わります。

◆涅槃1/2
お釈迦様が亡くなることを涅槃に入ると言います。涅槃までの仏伝が細かく残っているようです。(大般涅槃経等)

①お釈迦様は80歳の時、まだまだ元気で最期を意識することもなく数十人の弟子を連れて王舎城から生まれ故郷であるカピラ城に向かう遊行をしていた。
② ヴェーサーリという街に近づいた時、雨安居(※)に入ったため、弟子たちにこの場を離れて各々身を寄せる場所に行くように指示をした。
③ お釈迦様はヴェサーリー郊外にあるペールヴァ村という場所で身の回りの世話役のアーナンダ(阿難、阿難陀)と2人で雨安居を過ごした。
④ペールヴァ村での雨安居中に激しい身体の痛みを感じ、自分の命もそれほど長くはないと認識をした。このままここで亡くなってしまう前に改めて多くの弟子に会いたいと思い病から回復した。
⑤自分には長生きできる能力がある。もし望むのであればいくらでも長く生きられるがそれを望むか。アーナンダに質問したがアーナンダはその時、悪魔に取り憑かれていて長生きして欲しいと答えなかった。長生きを望まれていないと判断したお釈迦様は能力を使わないで涅槃に入ることを決めた。
⑥アーナンダがお釈迦様の前にいない時に再び悪魔がお釈迦様の前に現れて早く涅槃に入るように促すが、雨安居が明けて弟子たちと会ったらそうすると語り、悪魔は納得して去っていった。
⑦次にアーナンダと会ったとき、さっきまで悪魔が来ていて3ヶ月後の雨安居が明けたときには涅槃に入る約束をしたとお釈迦様はアーナンダに告げた。正気に戻っていたアーナンダはびっくりしてもっと長生きして欲しいと懇願したが、既に決まったこと悪魔とも約束したこととしてお釈迦様は受け入れなかった。
⑧雨安居が開けて弟子が集まってきたので遊行を再開した。コーティ村、ハッティ村、アンバ村、ジャンブ村、ボーガ市を通りパーヴァー村に到着した。

※雨安居
遊行に出ないで同じ場所に寝泊まりをして外出も最小限にして修行をすること。
雨は足元が悪く無意識に昆虫などを殺生してしまわないためのルールで、お釈迦様の時代のインドでは雨季の3ヶ月間を雨安居の期間とした。
現代でも地域に適した形で守られている場合がある。

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