【食欲の秋シリーズ】コロナ禍における健康食品市場についての考察🍁
はじめに
インターン生の早舩です。夏もそろそろ終わりが近づき、少し肌寒くなってきましたね。気温の変化で体調を崩さないよう注意してください!
今回は、フォロワーの皆様に対して興味のある業界アンケートを実施した結果、Web3と同率一位だった食に関するテーマ・題して食欲の秋シリーズをお届けします。
さて、初回のテーマは健康食品についてです。コロナ禍で健康意識が高まりプロテインやサプリメント、健康管理ツールなどに注目が集まった事は既知かと思います。ただ、果たしてこれらの健康食品関連市場の拡大は今後も継続していくのでしょうか?この疑問を米国における資金調達情報を参考にしながら探っていきたいと思います!
この記事のポイント❗️
米国における資金調達総額の推移
まず米国おける健康食品関連企業の資金調達総額の年別推移を見ていきましょう。ここでいう健康食品関連企業とは、健康食品を取り巻くあらゆる技術・サービスを提供する企業の事を指しています。
以上のグラフを見ると、コロナウイルスが流行し始めた2020年から資金調達額が一気に増加したことがわかります。これはまさしく、人々の健康意識の増加を反映していると言えます。ただ今年の数字を見てみると、9月までの情報ではあるものの、成長に少し陰りが見えてきている事も読み取れます。もし人々の健康意識がまだ継続して増加してきているのなら、9月時点でもう少し大きな数字になっても良いのではないでしょうか?もう少し詳しく考察するために、年別ではなく月別推移も見てみましょう。
以上のグラフを見てみると、資金調達社数はさほど変化してないのにも関わらず、資金調達額が所々とても大きな数字になっているということが読み取れます。そしてその月の調達案件を見てみると、1億ドル以上の大型資金調達が行われており、月の数字を大きく伸ばしているということがわかりました。更に、2021年の資金調達総額である約20億ドルのうち、10.4億ドルが2つの資金調達案件によるものであるという事も判明しました。
これは、業界全体で安定して資金調達が行われているというよりは、複数の注目企業が業界全体の数字を押し上げているといえるのではないでしょうか。逆に、大きな資金調達が行われなくなると、数字が落ち込んでしまうという状況であるともいえます。実際、2022年では大型の資金調達があまり行われていないので、数字が多少落ち込んでいることがわかります。
ここで私が主張したい事は、プロテインなどの健康食品を介した健康志向が多くの人々に定着しているとは言えないのではないかという事です。もし定着しているならば、もう少し安定的に資金調達が行われ、資金調達社数も増えてよいと思います。あくまで資金調達情報から見た考察なので、必ず正しいと言い切る事は勿論できませんが、各企業が今後力を入れていくという意志の表れである資金調達情報からの考察も無視はできないと考えています。
1億ドル以上の大型資金調達案件
では実際にコロナ禍において、どんな企業が大型資金調達を行っていたかを簡単に見ていきましょう。
①Noom(健康管理プラットフォーム)
HP
調達額
5.4億ドル(2021年5月)
会社概要
②Impossible Foods(植物由来肉の製造)
HP
調達額
5億ドル(2021年11月)
会社概要
③The EVERY Company(動物性タンパク質製造)
HP
調達額
1.7億ドル(2021年12月)
会社概要
④Twin Health(健康管理プラットフォーム)
HP
調達額
1.55億ドル(2021年10月)
会社概要
まとめ
1億ドル以上の大型資金調達案件を見てみると、健康食品自体を目的とした資金調達だけではなく、健康食品の摂取を促すような健康管理プラットフォームも見受けられました。これは私の主張ですが、人々が毎日の生活で健康を意識するためには、健康状態の見える化が大切であり、それを実現する健康管理プラットフォームの普及が健康食品市場を引っ張っていくのではないかと考えています。私の身の回りを見ると、自身の体に対して感度の高い人がタンパク質やサプリメントを積極的に摂取しており、多くの人に健康意識があるとはいえないという状況が肌直感です。今後、ヘルスケアデバイスなどがどんどん普及していき、人々にとって健康管理がより身近になると、それに付随して健康食品自体の需要も更に高くなっていくのではないでしょうか!
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