MBA振り返り<2>受験を決意
受験を考える
私はあくまで「考える力」を養いたかったので、クリティカルシンキングのクラスだけでグロービス生活を終えるつもりだった。しかし、受講生の雰囲気的に「え?本科クラス(MBA)も行くでしょ?」という雰囲気もあり、いい意味でその雰囲気に流される形で、MBA受験の方向で動く事にした。ただ、やはり莫大な投資(200万円、2年間ー3年間の時間)が必要なため、すぐには踏ん切りがつかず、クリティカルシンキングの後にもう一クラス受講し、どうするか決めることにした。
受験前にEMSを受けてみる
グロービス的には、クリティカルシンキングの後にはEMS(経営戦略・マーケティング基礎)を受講するのがオススメルートなため、私はEMSのクラスも受けてみた。
EMS(経営戦略・マーケティング基礎)のクラスも楽しかった。このクラスでは以下のような事を学ぶ。
自社分析:VC分析、コスト分析
業界分析:セグメント、DMU、ニーズ、KSF
競合分析:PEST、5F、アドバンテージマトリクス
戦略オプション洗い出し
今まで国際政治とITの勉強しかしてこなかった私にとって、これらの勉強は非常に楽しかった。「なるほど、このように考えるのか。。。」ということの連続で、先生およびクラスメイトから非常に多くのことを学ぶことができた。
特に、クラスメイトとは頻繁に勉強会を開催し、私の主張のおかしな点を教えてもらったり、クラスメイトの視点から学びを得ることも多かった。正直なところ、、、このクラスで学べる内容、いやMBAで学べる内容は、YouTubeやUdemyでも無料かそれに近い形で学べると思うが、インタラクティブにお互いフィードバックを言い合えるのは、リアルクラスの醍醐味だと思う。
クラスメイトには、超大手企業の人、医療系の人、IT系の人、社長の人など様々な人がいた。私が社会人以降にできた知人・友人はIT業界の人が殆どだったため、全く違う業界の人と知り合えたことは本当に貴重なことだった。しかも、一回限りの交流ではなく、3ヶ月のクラスで予習会・クラス本編・クラス後飲み会・復習会などで濃密な時間を過ごすことができたので、深い交流を作ることができた。このクラスで知り合った仲間の中には、今も交流が続いている人も勿論いる。
このような素晴らしい仲間と、もっと勉強したい!と思い、私はMBA受験(本科生への受験)を決断した。
MBA受験の動機
素晴らしい仲間と、もっと勉強したい!というのが私の初期動機であった。私はMBAに対して、下記のようなイメージを持っていたが、今回の動機にはあまり当てはまらなかったかもしれない。
キャリアップ → まあ、そうね。うん。
年収アップ → まあ、出来たら良いね。
学歴に箔がつく → 外資ITは有り難い事に学歴が関係ないので、関係なし。
研究がしたい → 特になし
起業したい → 特になし
戦略コンサルに行きたい → 特になし
英語力アップ → うん。まあ。出来たらいいけど、既にある程度満足している。
とは言え、仲間ともっと勉強したい!だけではMBAに合格できないので、MBAに入る意義をもっと明確化する必要がある。特に、グロービスではキャリアプランやこれまでの人生の振り返りをエッセイとして提出する必要があるため、改めて自分の人生の振り返りをする必要があった。
MBA受験動機の明確化
志望動機については、一緒にMBA受験をする仲間をクリティカルシンキングのクラスで見つけ、一緒に添削やディスカッションをしながら志望動機を作り上げた。この過程は非常に良かった。やはり自分だけでは気がつけない点に気が付けるし、人のドキュメントの添削は非常に勉強になった。「あー何となく読みにくい・・・」という指摘は誰でも出来るが、「XXという理由で読みにくい」と指摘することはかなり難しい、という事をこの時知った。その為、私は無い知恵を絞り、クラスメイトの添削を必死に行った。
他のMBAとの比較
MBA的には本来、しっかりと論点、フレームワーク、仮説、オプションを洗い出して、意思決定をする必要があるが、私は受験するMBAはグロービス一本に絞ってしまった。今思えば、もう少し色々考えれば良かったかもしれないが、私は「この仲間と、この雰囲気の中で一緒に勉強したい!」という思いが強かったので、グロービス一本に絞ることにした。
なお、一応下記のような事も考えていた。
海外MBAか、日本MBA → 仕事を2年間休み、海外留学する気合いやお金、時間が無かった為、海外MBAは最初から考えていなかった。なお、日本でオンライン受講し、海外MBAを取得する事も可能だ。しかし、 ①オフラインのクラスが良い(オンラインは集中力が持たないかもしれない) ②英語力向上や学歴向上は目的では無い という理由から、今回のケースでは日本のMBAを受けることにした。
日本MBAの中でどれを受験する? → 一応、軽く名古屋商科大学や早稲田大学、青山学院大学の事も調べたが、そもそもの初期動機が「この仲間と、この雰囲気の中で一緒に勉強したい!」という事だった為、これらのMBAも選択肢に入らなかった。
英語MBAか、日本語MBAか? → 2020年当時でも、TOEIC900点オーバーだった為、気合いが有れば英語MBAも選択肢だったかもしれない。グロービスでも英語MBAを開講していたので、一応それも選択肢としては有った。ただ、私は長文(10ページとか)のWritingの経験が無く、会計やファイナンスの知識を英語で学び、英語で吸収する自信が無かった。時間をかければ、何とかなったかもしれないが、英語力向上が今回の目的では無かった為、英語MBAでは無く日本語MBAを受験した。
認証校? → MBAの授業の質を保証する団体(AACSB、AMBA、EFMD)が有り、この認証を取得している事を全面に押し出している大学も有った。ただ、この認証が有る大学に入った際の学生側のメリットがよく分からなかった為、気にしない事にした。
受験(エッセイ提出)
期日までにエッセイを出す。ギリギリに出さないように注意した。
受験(面接)
オンラインでの面接。内容はあまり覚えていないが、和やかな雰囲気だったと思う。
合格
オンラインで合格通知を受け取り、合格。一緒に受験した仲間も全員合格したので本当に良かった。なお、グロービスでは倍率を公表しておらず、入学者数も1000人オーバーの為、「楽勝でしょー」という感じがするが、そんな事は無く、しっかりエッセイを考える必要がある。ただ、受験時点での経営学の知識を問われたり、研究したいテーマを問われたりするタイプの入試では無いので、他のMBAと毛色が違うのかもしれない。
合格後につづく。。。
追記 受験できる幸せ、通学できる幸せ。
私は有り難いことに、MBAを受験し、MBAに通うだけの時間とお金が有り、家族の理解も得られた。私は私の視点でしか人生を体験していないため、「世間の皆も私と同じ感覚でしょー」と思いがちだが、実際はそうでは無い。学びたくてもリソースを割けない場合もある。
私の場合、単科生時代に出会った有るクラスメイトの言葉が忘れられない。
わたし「Aさんは、本科生になってMBAを取らないんですか?」
Aさん「取りたいけど、お金や時間が捻出できないから、無理だと思う」
わたし「・・・」
なんだろーな。このような話題をふってしまって申し訳なかった。そして、自分がとても幸せなポジションに居る事に気がつく事が出来た。この人の分まで頑張らねば。。と思った。
MBAに限らず、チャンスが有るという事は有り難い事なんだろうな。今のところ空爆や飢饉の心配が無い日本で、仕事が出来たり勉強できたりする事の有り難さを噛み締めなければならない。。。(ついつい忘れてしまうけど。)
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