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菊花賞・雑感

 ある意味「独り舞台」観たかのよう

 レースを観戦した観客の心境を察するのは愚問

 菊花賞史に残るパフォーマンスを残したドゥレッツァ、父ドゥラメンテの早逝が改めて惜しまれる

 スタートで大方の予想通りに赤帽の2騎、パクスオトマニカとリビアングラスが先頭・2番手と思われた矢先、桃色帽が忍び寄る、それがドゥレッツァ、大外枠の不利を考慮してとはいえまさかの逃げにどよめく場内、スタンド前の予想隊列とは大きく異なる、ダービー馬タスティエーラは中団で脚を溜め、それをマークする皐月賞馬ソールオリエンス、それらを包囲するサトノグランツ含むライバル勢

 1000㍍60秒4、向こう正面で逃げるドゥレッツァがペース緩めた隙に、パクスオトマニカ、リビアングラスが彼を交わしていく、本来ならこのまま失速というシーンも多く見られるが、バテた素振りはない、一気に隊列が詰まってきた、1000~2000㍍64秒1、仕掛け合いと脚の溜め合い、交差する心理戦、2周目の坂の下り、まだ前の動きがない、一旦下げたドゥレッツァは手応えを取り戻し2番手内、タスティエーラは好位後ろ、ソールオリエンスは痺れを切らし外から進出、連れてサトノグランツも追撃開始するが前も余力十分

 直線でリビアングラスが突き放しにかかる、その外から蘇りのドゥレッツァ、その後ろからタスティエーラとサヴォーナ、大外からソールオリエンス、サトノグランツは伸びひと息という図式を目視する間もなく……

 残り300㍍で突き放す一方のドゥレッツァ、先手・先行集団の競馬で最速上り34秒6という驚愕、最後は流す余裕で3分3秒1、2000㍍~ゴールを58秒6、終わってみれば独壇場の3馬身半、3歳牡馬世代の超新星、次はどこになるか、鞍上のルメールは王者イクイノックスの主戦、陣営は次走の明言は避けたが、管理する尾関知人師は海外経験十分なだけに、もし年内出走が叶うなら最有力は香港か、まだキャリア6戦、母はニュージーランドオークス馬、来年のパラレルヴィジョンが大いなる興味

 2着はダービー馬タスティエーラ、パドックでイレ込みが強かったが、しっかり脚を溜め、なだめた手腕のジョアン・モレイラ、力出しての2着も相手があまりにも悪すぎた

 3着は皐月賞馬ソールオリエンス、外からの進出の脚からの残り200㍍で脚が止まってしまう、距離は長かったということ、そして長い直線コースでは末脚の使いどころが難しいよう、真価が見れるのは中山の有馬記念か

 3番人気サトノグランツは後半の急加速ラップに対応できなかった、持久力・持続力タイプということがこれでハッキリしたということ、来年は天皇賞(春)が大目標となるか、研鑽の今後が注目

 3歳牝馬三冠のリバティアイランドのJC参戦が正式発表となった
イクイノックス、ドウデュースなどの古馬勢との対決も今後待つ、少々盛り上がりを欠いていた3歳牡馬世代、ドゥレッツァ・タスティエーラ・ソールオリエンスの今後の牽引の先は神のみぞ知る

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