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楽園 バンタヤン島

この日はセブ島から船で1時間の場所にある、バンタヤン島に向かいます。

2月のフィリピンは真夏で、外は灼熱。

けれど一度船に乗り込めば、船上は潮風心地いい快適空間。

船の周りをカモメが飛びかうのを眺めながら、島へと進みます。


もときたセブ島がほとんど見えなくなるほど進んだ頃、

反対岸に自然豊かな島が現れました。

ついに、目的のバンタヤン島に到着です。

大きなエンジン音とともに徐々に船が減速し、
港への着港準備が始まります。


数分後、船が完全に停止したのを合図に、
降船の連絡がアナウンスされました。

キャリーケースを転がし、いざ船からでてみると

そこには真っ青な海、ゆったりと泳ぐ魚たち、
現地の方々や犬たちのお出迎えが。

降り立った瞬間から、リゾート地として親しまれる
島の風景が感じられました。


お出迎えされた現地の方々の中に
ボランティアスタッフの方と、送迎バンのドライバーを発見。

挨拶を済ませて、バンに乗り込みます。

外の快晴の光が車内に差し込みながら進むバンは、
どこかドラマの中に入り込んだような雰囲気を感じさせます。

温風が吹きでるエアコンガンガンの車内、
横ゆれ、縦ゆれしまくり。

そんなことも心地よく感じられる、そんな瞬間でした。


無事バンが市内に入り、そのままチームが滞在する宿に向かうことに。

海に近い宿だったら嬉しいな、そう願っていると
まさに願いが叶いました。

砂浜に建つビーチコテージのような宿に宿泊できることに。

なんといってもこの宿、ドアを開けるとすぐ砂浜が広がっていて
海に直行できます。

南国の木々が茂るビーチには、現地の釣り人や犬たちも集まり、
朝日と夕日を特等席で眺めることができる
なんとも最高な、お宿です。

ボランティアで来て、こんな贅沢してよいのだろうか、、
そんなことを感じながらも、荷下ろしを終わらせて
明日に向けてミーティングを始めます。


ボランティアの内容としては、
2013年に発生した大型台風・ハイエン台風の影響で
住居などの生活に被害を受けた方々が住む、ある村を訪れて
現地のボランティアスタッフや大工さんと共に家を建設する。
といった取り組みを行います。

日本でも地震や台風などの災害は多く発生しますが、
住居がなくなるほど被害の大きい台風が起きたと聞くと
とても恐ろしく感じます。

ボランティアへは2017年に訪れましたが、3年近く経っても未だ
災害前の状態には回復していません。

被害を受けた現地の方々へのボランティアの形として
物的支援や教育支援、職業支援など様々な支援方法がありますが、

雨の多いフィリピンにおいて
居住環境の欠落は日常生活だけでなく、
最悪の場合生死に関わります。

そのため今回チームとしては現地の大工さんと協力し、
住環境の支援という形でボランティアを行わせていただくことにしました。


少しでも回復に近づく支援ができればと、初日の活動内容に関して
現地のボランティアスタッフと打ち合わせを終えたときには、移動の疲れかどっと眠気が襲ってきました。


そこで翌日に備えて眠ろうと宿に戻ろうとしたとき、
眠気を吹き飛ばすほどの衝撃が。

真っ暗な夜空に、満点の星空が視界いっぱい広がっていたのです。

島は夜ということもあり、空を照らす明かりがほとんどない状態。

視界を遮るものがなく、心地よい波の音が星空を引き立てています。

言葉も生まれないということはこういうことか、と
そのあと気が済むまで浜辺で星空を眺めていたことを覚えています。


リゾート地として観光客の往来も多いバンタヤン島の景色を存分に堪能し、
明日に備えて、眠りについた夜でした。

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