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暮らしすとのシンプル・アロマケア

▼執筆 / JAA主任講師・ビューティーライフ研究所 高橋 佳璃奈先生

6月から7月にかけて思うのは、私がアーユルヴェーダ事業を卒業してからの年数で、今年は4年目になります。アーユルヴェーダ事業卒業というのは、会社という基盤の中でセミナーやトリートメント等でのアーユルヴェーダの普及・実践事業を終えたということ。
 
アーユルヴェーダを説明する時、「生命科学」「寿命医学」「生き方の知恵」というのがあるのですが、まさに初期の頃は「生命科学」として医療科学的な知識を中心に学んでいきましたが、年齢を重ね、人生が進んでいくと、私の場合は「長生きの為のノウハウ」ではなく、「今をよりよく生きるための知恵」に変化していきました。

それは、インドだけにとどまらず、伝統医学やいろいろな国に残る文化、自国の伝統的な食事や習慣の中に、大切なことがたくさん含まれていることを知るに至ったからです。
 
そして、人生の大きな節目にいる60代後半になり、これらをまとめて「暮らしすと」という名目の中に集約しようとしています。これは、25年以上にわたり、日本アロマコーディネーター協会で主任講師を名乗らせていただいた「総まとめ」としても、伝えさせていただきたい括り方です。
 
もし、ずっと「インド伝統医学アーユルヴェーダ」だけを伝える講師であったなら、それからはみ出すことも、自国の伝統文化をメインに伝えることはできないでしょう。幸い私は、「卒業」という立場を選ばせていただき、この国で、それぞれの状況で、「生きていく知恵」としてのノウハウを、アーユルヴェーダの叡智を交えながら、現在の世での最上の方法を伝えていきたいと思っているのです。
 
今回卒業とともに生まれ育った東京から引っ越し、埼玉県の川越周辺に居ますが、自然豊かな場所で毎日山々を眺め、心和ませながら過ごしています。そして、現在はデイサービスで介護福祉士として、日々の仕事に従事していますが、今まで培った技術を利用して美容レクリエーションやダンシング・レクリエーションなども担当し、目前の2025年問題に備えながら、次世代の団塊世代の介護の在り方を研究している最中です。

デイサービスのメインの仕事に入浴介助があるのですが、来所されるほとんどの利用者さんの足や爪に水虫があり、特に足爪の変質は著しく、巻爪、爪白癬、爪肥厚等、通常見えにくい場所だけに、医療の処置が必要な方が殆どです。入浴介助は、家族でのケアには限界がある人に施されるため、特に足のケアは見逃されやすい場所なのでしょう。
 
自分自身で気付いたのは、昔はとても固くて厚かった手の爪はどんどん薄く柔らかくなりもろくなっているのに対して、足の爪は硬化し形が変形していくのにびっくりしています。ネイルをずっとしていたせいもあるのだと思いますが、「質」の変化は、実は自分の「骨の質」の変化だということをアーユルヴェーダの知識で知っているので、「老化」による代謝能力が落ちているのを実感しています。
 
そのために、デイで働きだしたとたんに、足に水虫が出来てしまいました。それも左足だけという不思議。最初は、アロマとアルコールでスプレーを作って日々吹きかけていたのですが、次第に肌が荒れてきて、それは中止しました。
 
クリームを作ることを思うのですが、ミツロウで作るのには時間がかかりすぎ、むしろそのベースではなく、ベース本来にも殺菌作用があるものがいいと思い、思いついたのが昔懐かしい「メン〇レータム」です。(現在メン〇ムはメン〇レータムの省略形ではなく、別会社で製造されているので、商品としては似ていますが違うものです→気になる方はお調べください。)
 
基剤として、すでにペパーミントのメイン成分であるメントールが含まれ、ワセリン等の保湿剤で構成されている「メン〇レータム」に、私はティートリー、ラベンダー、ペパーミントを加えて、オリジナル「傷クリーム」を作っています。水虫にも使っていますが、その他に切り傷、擦り傷、火傷、虫刺され、筋肉痛、肩こり、気管支炎などの万能クリームとしても、役立っています。しかも、基剤としてのメン〇レータムは、そのままで花粉症や鼻づまりにも活用でき、痒みや火傷などにも使えますが、精油を入れて強化することで、その使い道は広がり、しかもとてもリーズナブル。
 
おかげさまで、その治癒力には即効性があり、日々塗り込むだけで再発予防にもなっています。もちろん、ミツロウやクレイなどを使いたい方は、ご自由に。
 
暮らしすとは、日々の暮らしの中で、人生の中で培った知恵を駆使できる人。自由な発想と実践ができることで、「最適」なものを発見できる人だと感じています。
 
今年は6月からどんどん「モノ」や「エネルギー」の値上げラッシュが続きます。これからますます「最適に生きる」ために、知恵と価値観の見直しが必要になるでしょう。お陰様で、色々と工夫が必要な時代を長年過ごさせていただいたおかげで、さまざまな知恵が蓄積され、60代ともなると消去法で整理できるようになりました。
 
今後、さらに時代やシステムの変更が進み、社会はどんどん「新」な方法になっていくでしょう。でもそれが本当に「便利」で「快適」な方法なのか、自分の能力や人生の目的を開く最適な方法なのかを見極める必要があると観じます。
 
もっとずっと奥に、「本当に大切なこと」が潜んでいることに気づき、アナログな方法も選ぶ人が増えることを祈りながら……。

最後までお読みいただき、ありがとうございました(*´▽`*)☆

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