見出し画像

物件の評価方法(実質利回り)

こんにちは。ジェイです。

今回は物件を評価する指標である「実質利回り」について説明します。

1. 実質利回りとは

「実質利回り」は「表面利回り」より実態に即した評価方法です。

実質の収入 を 実質の物件価格 で割って計算します。

  実質利回り  =  実質の収入  ÷  実質の物件価格  ×  100%

実質の収入とは、年間の家賃収入から年間に必要な費用を差し引いた金額です。

  実質の収入  =  年間家賃  -  年間費用

年間に必要な費用としては以下のようなものがあります。

・固定資産税

・委託管理費(賃貸中の物件を不動産屋さんに管理してもらう費用。)

・区分マンションの場合は管理費と修繕積立金

・その他(町内会費など)

固定資産税、管理費・修繕積立金、町内会費などは物件を掲載している不動産屋さんに聞けば教えてもらえます。

委託管理はほとんどの場合、毎月家賃の5%です。

一方、実質の物件価格とは、物件価格に購入時の諸費用を足した金額です。

  実質の物件価格  =  物件価格  +  購入時諸費用

購入時の諸費用には以下のようなものがあります。

・仲介手数料(物件価格の3%+6万円が多い)

・不動産取得税

・登記費用

・融資の諸費用(銀行からお金を借りる場合)

・物件のリフォーム費用

・その他(売買契約書の印紙代など)

これらの金額は購入前にすべて把握するのは難しいので、全部合わせて物件価格の1割くらいと考えておけば良いと思います。金額が大きいリフォームが必要な場合は、事前に概算金額を確認して加算した方がよいです。


2. 計算例

年間の家賃収入120万円、固定資産税9万円(年間)、管理費・修繕積立金5千円(毎月)、委託管理費5千円(毎月)、物件価格1,000万円の場合を考えます。

年間に必要な経費  =  9万円  +(5千円+5千円)×  12ヶ月  =  21万円

実質の収入  =  120万円  -  21万円  =  99万円

実質の物件価格  =  1,000万円  +  100万円(物件価格の1割)=1,100万円

実質利回り = 99万円  ÷  1,100万円  ×  100%  =  9%


3. おわりに

実質利回りは表面利回りより小さくなるのですが、区分マンションは管理費と修繕積立金がかかるので、表面利回りと実質利回りの差が大きくなります。

区分マンションを検索する場合は、表面利回りを少し高めに設定して探すと良いかもしれません。

実質利回りが高ければ、物件自体の収益性はOKです。

どのくらいあれば良いかは人によって判断が違うと思いますが、わたしは中古の区分マンションなら14%、中古戸建て・中古アパートなら12%以上を基準にしています。(もちろんリスクがある物件はもっと利回りが高くないと買いません)

実質利回りが問題なければキャッシュフローとROIの計算に進みましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?