【10年後の未来をつくるトーク #5】貧困×環境、潜在能力をいかす!森と暮らしを守るアジアのコーヒーを届ける|安田大志さん

「環境と貧困、農業との意外なつながり」について、環境と現地の暮らし、そしておいしさにこだわったコーヒー豆を扱う、安田大志さんにお話いただきました。

安田さんはラオスやミャンマーに実際に赴き、市場で求められるおいしいアジアのコーヒーを農家の方と作り、こだわりのコーヒー豆を通常より高値で買っています。大事にしていることは環境と現地のコミュニティ。ラオスでは日陰を好むコーヒーの木を森の中でじっくりおいしく育てることで、なくなりつつある自然も守りつつ、農村の暮らしも守る栽培方法をとっています。

安田さんが途上国の状況などに興味を持つきっかけとなったのは小学生の時に行ったカンボジア旅行で出会った同い年くらいの子。地雷で片手片足を失ったその子にお金をあげようとすると、父親に「何もわかっていないのにその金を渡すな」と言われます。しかし、そもそも何がわかっていないかすらわからない。そこで抱いたもやもやがずっと頭の片隅にあり、実際にどんな行動をすればよいかわからないけれど、国際系のことを勉強していました。

そんな大学時代にインドのスラムでダンスを教えていた子が、学校を出るとどうしても過酷な労働環境に身を置かざるを得ない状況を目の当たりにします。そのような状況はなぜ生まれるのか考えた安田さん、たどり着いた仮説が「農村部の貧困問題」でした。

その仮説を検証すべく、数々の農業関連のインターンに参加、就職は行動しながら学べる坂の途中さんに入社しました。現在はより現地に入り込んで活動を行うため、ミャンマーの会社に転職をする予定です。

そんな安田さんが活動を通して目指していることは、潜在能力があるのにそれを生かすことのできない世界ではなくすこと。日本人のバイヤーだからこそ提供できる情報はもちろん、いろんな技術を届きにくいところに届ける、媒介者としての役割を果たすことでそんな世界を目指したいと話します。

今回掘り下げたSDG1-2では貧困の各国定義について触れられています。日本でも意外と身近に貧困問題があるかもしれません。