関西から信州の里山へ移住。日々、考えていることや気付いたことの覚え書き。 就学前の子ど…

関西から信州の里山へ移住。日々、考えていることや気付いたことの覚え書き。 就学前の子どもたちと里山で一緒に生活することが生業。のんびり更新。

最近の記事

にっちもさっちも期間

映画好きの友人に誘われて、「プリズン・サークル」という映画をオンラインで観た。 受刑者同士の対話を通して、自分の内面と向き合い、更正を促すTC(Therapeutic Community=回復共同体)という取組に密着したドキュメンタリー映画だ。 犯罪や問題行動を起こしてしまう人の多くは、加害者になる前に沢山の理不尽の被害者であることは、本や仕事を通して以前から少し知っていた。 その上、当事者同士の対話を通して、自分で自分をケアしていくことにも関心があり、とても興味深く見

    • 食べることは生きることだから

      3ヶ月前から、あたしは就学前の子どもたちと里山で一緒に生活することを生業にし始めた。 地方移住して保育教諭として勤務し始めた言ったほうが分かりやすいのかもしれないが、「教諭」と呼ばれるのも、「勤務している」というのも、なんだか今の生活実態に合わないので、そう表現することにした。 何しろ、あたしと子どもたちとの関係は、”教えるー教えられる” の関係にはないし、本当に有難いことに ”勤務している”というには自由過ぎる。とはいえ、遊んでいるというのもしっくりこない。その場で起き

      • 考えるな。甘えろ。

        新しい職場に転職して、1か月が経とうとしている。環境を変えるのが苦手な方なので、まだなにかと緊張している。 そんな1日の勤務が終わり、「さぁ帰ろう。」と帰り支度をしていて気が付いた。あれ。ない。スマホがない。一人でリュック、ポケット、トイレやらあちこちをゴソゴソ探るも見つからず、断念して遠慮がちに「スマホ見かけてませんか」と同僚に声を掛けると、色々な人がわざわざ仕事の手を止めて、電話を掛けて着信音を鳴らしてみてくれたり、googleのデバイス検索機能を調べてくれたりした。皆

        • 弱さの中の強さ

          わたしは意を決して店に入った。関西から越してきて新生活3日目から気になっていたお店である。その店は役所の裏通りにある古本屋。古本屋に入るのに意を決する必要があるのには訳がある。 明らかに癖が強いのである。 外の看板には、「団体 ひやかし 未成年 来店お断り」そしてその横に手書きで「本に用のある人はインターホンを押してください」とメモが貼ってある。店主が、人嫌いであまり本を売る気がないことが容易に想像できてしまう。まだ良く知らない町で入るにはハードルが高い。 それでも、ど

        にっちもさっちも期間

          自分の価値を見失ったら、揚げ物に頼れという話

          今日の晩御飯は、鶏ムネ肉の和風唐揚げだ。 世の主婦の皆様からしたら、年末せっかくキレイにしたコンロで新年早々唐揚げなんて考えたくもないと思うが、あたしは平気だ。 だって、唐揚げが食べたい。 あたしは料理好きではない。凝ったものは何一つ作れない。ただ、家庭事情で自炊歴は長く、小4になるころには夕食の支度はあたしの役割だった。ちなみに、つい先日まで同居していた親の手料理を最後に食べた記憶は小5だ。受験前ですら、暗記するべきノートをコンロの上に貼り付けてご飯を作っていた。

          自分の価値を見失ったら、揚げ物に頼れという話

          with list

          ここ3年、年末年始にwish listを100個書くのが慣例になっている。 あたしのwith listは、年内の実現可能性を無視して抽象的な「こうありたい」も書き連ねるので、なんだかやりたいことリストというより自分についてのブレストの意味合いが強い。 温かいコンロ前に椅子を持ち込んで陣取って、黒豆をコトコト煮ながら年末に書いたwith listを眺めてみる。 例年と変わらない部分ももちろん沢山あるんだけれど、これまで自分の中からは到底出てこなかった言葉が並ぶ。 「自由

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